リソースについて、以下の割り当て量を指定することができます。
他のサブシステムと比較したCPU時間の相対的配分を指定できます。CPU時間の相対的配分の指定により、サブシステムに割り当てるCPU時間の優先度を決めることができます。
物理メモリ使用量の最大値を指定できます。スワップは含みません。指定された値が、リソースの制限値となります。
なお、リソースの割り当てには、Linux OSのcgroupを利用します。cgroupで設定できるパラメタは以下のとおりです。
OS | cgroupで設定するパラメタ | |
---|---|---|
CPU | メモリ | |
Red Hat Enterprise Linux 6 | cpu.shares | memory.limit_in_bytes |
Red Hat Enterprise Linux 7 | CPUShares | MemoryLimit |
注意
上記以外のパラメタの指定については、サポート対象外となります。
ピーク時の使用量を考慮した上で、リソースの割り当て量を検討してください。
割り当て量の指定方法については、“4.5.1 リソースの割り当て量を定義する”を参照してください。
移行集約時のリソース割り当て量の見積もりについて
既存のシステムから移行集約をする場合は、移行前に Systemwalker Service Quality Coordinatorなどの性能監視ソフトウェアを利用して、移行元のCPUやメモリなどの使用量を測定してください。測定した結果をもとに、移行先の環境で必要となるCPUやメモリ量を算出し、その値をcgroupに設定してください。
移行集約時の、リソース割り当て量の見積もり方法について説明します。
移行元で、各バッチ業務システムのリソース使用量(CPU使用量、メモリ使用量)を測定します。
移行先のサーバが必要とするリソース量を計算します。
1.で測定した移行元のすべてのバッチ業務システムのリソース使用量の合計を算出します。
移行先サーバが必要とするリソース量として、a.の合計値に余裕を持たせるための加算をします。目安としては20%程度です。
1.で測定した移行元のバッチ業務ごとの値を、2.で求めた移行先サーバのリソース量を元に、サブシステムごとに割り当てます。
以下に、2つのバッチ業務を、1つのサーバ上の2つのサブシステムとして集約する場合の例を示します。