必要な定義ファイルを作成します。
ここでは、以下の定義ファイルの作成方法を説明します。
構成情報の事前定義ファイル
ラックマウント型サーバを利用する場合に定義します。
SANストレージのポート組合せ定義ファイル
SANストレージのポート組合せ定義ファイルを作成します。
ネットワーク構成情報ファイル
NSアプライアンスをネットワークデバイスとして登録するために必要なネットワーク構成情報ファイルを作成します。
NSアプライアンス事前設定ファイル
L-Platform作成時に自動設定機能による設定の前提となる外部ネットワークを事前に設定するために必要なNSアプライアンス事前設定ファイルを作成します。
ネットワーク機器設定ファイル管理機能の定義
ネットワーク機器設定ファイル管理機能を利用する場合に定義します。
NSアプライアンス専用物理L-Server作成用の設定ファイル
NSアプライアンス専用物理L-Serverをrcxnetworkservice lserverコマンドで作成する場合にファイルを作成します。
ラックマウント型サーバを利用する場合に定義します。
詳細については、「導入ガイド CE」の「7.1.6 L-Serverテンプレートでモデル名を指定せずに物理L-Serverを作成する場合の設定」を参照してください。
SANストレージのポート組合せ定義ファイルを作成します。
詳細については、「導入ガイド CE」の「7.1 定義ファイルの作成」を参照してください。
NSアプライアンスをネットワークデバイスとして登録するために必要なネットワーク構成情報ファイルを作成します。
ネットワーク構成情報ファイルに指定する情報は、「2.1.2 ネットワーク環境の設計」で決定した情報です。
ネットワーク構成情報ファイルの作成、定義内容の詳細については、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「15.7 ネットワーク構成情報」を参照してください。
本製品は、ネットワーク構成情報(XML定義)を簡単に作成するためのツールをFUJITSU Software ServerView Resource Orchestrator Webサイトで公開しています。このツールを利用することで、ネットワーク構成情報(XML定義)を簡単に作成できます。
IPv4アドレスを指定します。
IPv4形式で指定します。
半角英数字、ピリオド(".")およびハイフン("-")で構成された32文字以内の文字列を指定します。
ファイアーウォールとして利用する場合は、"Firewall"を指定します。
統合型ネットワークデバイスとして利用する場合は、"Firewall"と"SLB"を指定します。
"virtual"を指定します。
NSアプライアンスが動作する、NSアプライアンス専用サーバのIPアドレスをIPv4形式で指定します。
"Fujitsu"を指定します。
"NSAppliance"を指定します。
半角英数字、アンダースコア("_")およびハイフン("-")で構成された32文字以内の文字列を指定します。
"user"を指定します。
半角英数字、アンダースコア("_")およびハイフン("-")で構成された32文字以内の文字列を指定します。
半角英数字、記号(!$%()_-~^[]:+,)で構成された6文字以上64文字以内の文字列を指定します。
半角英数字、記号(!$%()_-~^[]:+,)で構成された6文字以上64文字以内の文字列を指定します。
NSアプライアンスを配備するNSアプライアンス専用サーバの管理LANと同じVLAN ID(同じネットワーク)を使用するネットワーク構成の場合は、本要素を省略します。
NSアプライアンスを配備するNSアプライアンス専用サーバの管理LANと異なるVLAN IDを使用するネットワーク構成の場合は、NSアプライアンスの管理LANのVLAN IDを指定します。
ユーザーカスタマイズモードのネットワークデバイスへの自動設定を利用する場合
本要素を省略します。
簡単設定モードのネットワークデバイスへの自動設定を利用する場合
"1"、"5"、"9"のどれかを指定します。
省略した場合、"5"が指定されます。
ユーザーカスタマイズモードのネットワークデバイスへの自動設定を利用する場合
本要素を省略します。
簡単設定モードのネットワークデバイスへの自動設定を利用する場合
"Simple"を指定します。
統合型ネットワークデバイスに簡単設定モードで自動設定を行なう場合、"60"を指定します。
参照
ネットワーク構成情報ファイルの作成については、「設計ガイド CE」の「9.4.8 ネットワーク機器をリソースとして管理する場合」を参照してください。
「2.1.3 L-Platformのネットワーク環境の設計」で決定した情報に従い、NSアプライアンス事前設定ファイルを作成します。
NSアプライアンス事前設定ファイルのXML定義は以下のとおりです。
<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?> <NsAppConfigurations> <NsAppConfig name="NSアプライアンス名"> <PublicInterfaces> <Interface type="インターフェース種別" ip="IPアドレス" mask="サブネットマスク" vlanid="VLAN-ID"/> </PublicInterfaces> <IpRoutes> <IpRoute network="宛先アドレス" gateway="ゲートウェイアドレス"/> </IpRoutes> </NsAppConfig> </NsAppConfigurations>
NSアプライアンス事前設定ファイルのXML指定項目は以下のとおりです。
要素名 | 説明 | 取り得る値、または例 |
---|---|---|
NSアプライアンス名 (NsAppConfig name) | NSアプライアンスの機器名 | NSアプライアンスの機器名を指定します。 ネットワーク構成情報ファイルに記載した機器名と同じにしてください。 |
インターフェース (Interface) | インターフェースの定義 | ユーザーカスタマイズモードで自動設定を行う場合は、外部インターフェースに設定する定義をひとつだけ指定します。 簡単設定モードで自動設定を行う場合は、ネットワーク設計に合わせてインターネット側インターフェース、イントラネット側インターフェースに設定する定義をそれぞれ指定します。 |
インターフェース種別 (Interface type) | インターフェースの種別 | NSアプライアンスの外部インターフェースに設定するインターフェース種別を指定します。 簡単設定モードで自動設定を行う場合だけ、以下のいずれかを必ず指定します。
|
IPアドレス (Interface ip) | インターフェースの IPアドレス | IPv4アドレスを指定します。 |
サブネットマスク (Interface mask) | インターフェースの サブネットマスク | サブネットマスクを指定します。 サブネットマスクは、128.0.0.0~255.255.255.252の範囲内で指定します。 |
VLAN-ID (Interface vlanid) | インターフェースの VLAN-ID | VLAN-IDを指定します。 1~4094までの整数を指定します。 |
経路情報 (IpRoute) | 経路情報 | 経路情報を設定します。 1~複数の経路情報を指定します。 本要素は、省略可能です。省略した場合、NSアプライアンスに対し、経路情報の設定を行いません。 |
宛先アドレス (IpRoute network) | ネットワークアドレス/マスク長 | IPv4プレフィックス形式で指定します。 デフォルトゲートウェイとして指定する場合は、”0.0.0.0/0”を指定します。 |
ゲートウェイアドレス (IpRoute gateway) | ゲートウェイアドレス | ゲートウェイアドレスを指定します。 |
例
<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?> <NsAppConfigurations> <NsAppConfig name="NS01"> <PublicInterfaces> <Interface type="Internet" ip="192.168.10.10" mask="255.255.255.0" vlanid="10"/> <Interface type="Intranet" ip="192.168.15.10" mask="255.255.255.0" vlanid="15"/> </PublicInterfaces> <IpRoutes> <IpRoute network="0.0.0.0/0" gateway="192.168.10.1"/> </IpRoutes> </NsAppConfig> </NsAppConfigurations>
ネットワーク機器設定ファイル管理機能を利用する場合に定義します。
NSアプライアンス専用サーバの内蔵ディスクを使用する場合、サーバ故障時の復旧時にネットワーク機器設定ファイル管理機能を使用することで、復旧作業が容易になります。
ネットワーク機器設定ファイル管理機能の詳細については、以下を参照してください。
利用方法
「設計ガイド CE」の「9.4.8.2 ネットワーク機器設定ファイル管理機能を使用する場合」
運用方法
「運用ガイド CE」の「10.2 ネットワークデバイスのバックアップ・リストア」
なお、ネットワーク機器設定ファイル管理機能を利用する場合、以下の点に留意が必要です。
ネットワーク機器設定ファイル管理機能は、NSアプライアンス内に一時ファイルを作成します。
このため、NSアプライアンス内に以下のファイルを作成しないでください。
ror-running-config.cli
ror-startup-config.cli
NSアプライアンスに対して以下の作業を行った場合、rcxadm netdevice cfbackupコマンドでネットワーク機器コンフィグファイルをバックアップしてください。
NSアプライアンスの事前準備完了時
NSアプライアンスの事前設定完了時
rcxadm netdeviceコマンドについては、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「3.8 rcxadm netdevice」を参照してください。
NSアプライアンス専用物理L-Serverをrcxnetworkservice lserverコマンドで作成する場合にファイルを作成します。
以下に示す条件を全て満たす場合にコマンドで作成できます。条件を満たさない場合、またはGUI(RORコンソールからの操作)で作成する場合、本ファイルを作成する必要はありません。
SANストレージを使用してNSアプライアンス専用サーバを作成する場合
管理LANをNIC1とNIC2で冗長化する構成の場合
1行ごとに、1項目で以下のように記述してください。
"項目名"=設定値
大文字小文字の違いを含めて正しく記述してください。
省略可能な項目で省略する場合、1行全てを記載しないでください。
ファイルは、文字コードをUTF-8にして保存してください。
以下の項目を設定します。
項目名 | 説明 | 設定値 |
---|---|---|
FOLDER | 配備先リソースフォルダー | L-Serverを配備するフォルダー 階層指定を行う場合、以下のように記載します。 リソースフォルダー名/リソースフォルダー名 テナントフォルダー名/リソースフォルダー名 リソースフォルダー名/テナントフォルダー名 |
LSERVER | L-Server名 | 配備するL-Serverの名前 |
IMAGE | イメージ | 配備に使用するNSオプション用クローニングイメージ |
FC_CONNECTION | FC接続パターン (省略可) | FC接続パターンファイルの拡張子を除いたファイル名 FC接続パターンファイルの詳細は、「導入ガイド CE」の「7.1 定義ファイルの作成」を参照してください。 |
MODEL | L-Serverに割り当てるサーバのモデル名 (省略可) | L-Serverに割り当てるサーバのモデル名を指定します。 サーバのモデル名は、サーバリソースツリーのサーバリソースを選択し、[リソース詳細]タブでモデル名を確認できます。 |
DISK_NAME | 事前作成LUNのディスク名 | L-Serverに割り当てる、ストレージ管理製品で事前作成されたLUNのディスク名 |
VSTORAGE_NAME | 仮想ストレージのリソース (ストレージプールが指定された場合、省略可) | 作成済み仮想ストレージのリソース名 |
STORAGE_POOL | ストレージプール (仮想ストレージのリソースが指定された場合、省略可) | 作成済みストレージプールのリソース名 異なる階層で、同じ名前のストレージプールが存在する環境では、名前が特定できるように、階層を指定する必要があります。 リースフォルダー名/リソースプール名 |
NETWORK_NAME | ネットワーク | L-Serverが接続するネットワークリソース名 管理LANリソースを指定します。 |
IP_AUTO | IPアドレス自動設定 | L-Serverに割り当てるIPアドレスの自動設定について、以下から指定します。
|
IP_ADDRESS | IPアドレス (IPアドレス自動設定でfalseを指定した場合に指定) | IPアドレス |
MAC_[index]_AUTO (*1) | MACアドレス自動設定 | NICに割り当てるMACアドレスの自動設定について指定します。 以下のどちらかを指定します。
|
MAC_[index]_ADDRESS (*1) | MACアドレス (MACアドレス自動設定でfalseを指定した場合に指定) | MACアドレス ハイフン("-")またはコロン(":")で区切られた形式で指定します。 |
MAC_[index]_RESOURCE (*1) | MACアドレスセットリソース (MACアドレス自動設定でtrueを指定した場合に指定。 | MACアドレスの払い出し元のアドレスセットリソース |
MAC_[index]_POOL (*1) | MACアドレスプール (MACアドレス自動設定でtrueを指定した場合に指定 | MACアドレス払い出し元のアドレスプール |
HBA | HBA数 | L-Serverに割り当てるHBA数 |
WWN_[index]_AUTO (*2) | WWN自動設定 (HBA数に指定した数だけ指定) | WWNの自動での割振りについて指定します。 以下のどちらかを指定します。
|
WWN_[index] (*2) | WWN (WWN自動設定でfalseを指定した場合に指定) | WWN コロン(":")で区切られたWWN形式で指定します。 |
WWN_[index]_RESOURCE (*2) | WWNアドレスセットリソース (WWN自動設定でtrueを指定した場合に指定 | WWNの払い出し元になるアドレスセットリソース |
WWN_[index]_POOL (*2) | WWNアドレスプール (WWN自動設定でtrueを指定した場合に指定 | WWNの払い出し元になるアドレスプール |
ADDRESS_POOL | アドレスプール | L-Serverに割り当てるアドレスプール 異なる階層で、同じ名前のストレージプールが存在する環境では、名前が特定できるように、階層を指定する必要があります。 階層指定を行う場合、以下のように記載します。 リースフォルダー名/リソースプール名 |
REDUNDANCY | 冗長性 | L-Serverに割り当てるサーバの冗長性について指定します。 以下のどちらかを指定します。
|
PHYSICAL_SERVER | 物理サーバ (サーバプールが指定された場合、省略可) | L-Serverに割り当てる物理サーバ |
SERVER_POOL | サーバプール (物理サーバが指定された場合、省略可) | L-Serverに割り当てる物理サーバを作成するリソースプール 異なる階層で、同じ名前のストレージプールが存在する環境では、名前が特定できるように、階層を指定する必要があります。 階層指定を行う場合、以下のように記載します。 リースフォルダー名/リソースプール名 |
RESERVE_SERVER_POOL | 予備設定サーバプール (冗長性で"HA"を指定した場合に指定) | 予備設定用のサーバプール |
*1: indexは、0と1を指定します。
*2: indexは、0からの整数をHBA項目に指定した数だけ指定します。
例
FOLDER=NSAPP
LSERVER=NSApp
IMAGE=NS_OPTION_BX924S2_001_001
DISK_NAME=NS
STORAGE_POOL=NS_Storage_Pool
NETWORK_NAME=AdminLAN
IP_AUTO=true
MAC_0_AUTO=true
MAC_1_AUTO=false
MAC_1_ADDRESS="XX:XX:XX:XX:XX:X1"
MAC_0_POOL=NS_Pool
HBA=1
WWN_0_AUTO=true
WWN_0_POOL=NS_Pool
ADDRESS_POOL=NS_pool
REDUNDANCY=HA
PHYSICAL_SERVER=BX924
RESERVE_SERVER_POOL=NS_Server_Pool