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ETERNUS SF Storage Cruiser 16.4 運用ガイド Optimization機能編
FUJITSU Storage

5.4.2 目標レスポンスタイムの決定

対象とするボリュームに対して、以下の観点から目標レスポンスタイムを設定します。

目標値の設定例

業務アプリケーションA、B、C、Dの性能要件から、各ボリュームが必要とする目標レスポンスタイムを決定します。
ここでは、以下の表の設定を例に説明します。

Tierプール名

FTV名

目標レスポンスタイム

ストレージ自動階層制御との連携

TrPool_1

FTV#0

10ミリ秒

有効

FTV#1

20ミリ秒

無効

TrPool_2

FTV#2

-

無効

FTV#3

100ミリ秒

無効

目標レスポンスタイムを設定したボリュームの性能調整に合わせ、それらのボリュームとリソース(Tierプール、CM、CA/CMポート、FC-Switchのポート) を共有するほかのボリュームもI/O性能が制御されます。この例では、FTV#3はFTV#2とTierプールを共有しているため、FTV#2もQoS自動化機能の設定によってI/O性能が制御されます。

決定した目標レスポンスタイムをボリュームに設定して性能調整を行い、利用者が業務アプリケーションの運用に十分なI/O性能に達したと判断するまで、目標レスポンスタイムの設定を繰り返します。

ポイント

ストレージ自動階層制御との連携を有効に設定している場合は、QoS自動化機能の帯域調整で目標を達成できなかったときに、ストレージ自動階層制御の容量割当て比率を変更して、I/O性能が調整されます。

コマンド実行例

Windows環境でのコマンド実行例を、以下に示します。

  • Tierプール「TrPool_1」に存在するFTV#0に対して、QoS自動化の調整対象とし、目標レスポンスタイムを10ミリ秒に、ストレージ自動階層制御との連携を有効に設定します。

    >$INS_DIR\Common\bin\esfadm volume qosset -ipaddr 192.0.2.10 -volume 0 -qosfunc enable -resptime 10 -quotatune on

    ($INS_DIRは、ETERNUS SF Managerをインストールしたときの「プログラムディレクトリ」です。)