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Interstage List Works V10.3.1 運用手引書
FUJITSU Software

4.2.7 帳票の管理方法の設計

帳票の管理方法を設計します。どの帳票を、どのリスト管理サーバの、どのフォルダに登録するのかなどを決めます。

以下の項目について設計していきます。

参考

設計時には、List Worksを問題なく運用できるよう、各フォルダ内の帳票数など考慮をしてください。

フォルダ数および帳票数の推奨値や限界値については、“付録G 帳票保管活用機能における推奨値と限界値”を参照してください。
大量帳票、多重運用時の留意事項については、“保守手引書”を参照してください。

(1) 帳票の分類

帳票が発生する時期、利用期間、量、帳票の利用者、管理すべき組織などをもとに、帳票を分類します。

帳票には、たとえば以下のような要素があります。

これらの要素を考慮して分類をします。分類の例を以下に示します。

注意

帳票の種類、帳票数、ページ数などは、フォルダの設計を行う上で非常に重要となります。これらの値は、正確に把握しておく必要があります。


(2) 帳票の管理構成

分類した結果をもとに、帳票の保管場所の構成を決定します。

以下に管理構成の例を示します。

職制別の例)

帳票別の例)

リスト管理サーバでは、設計した管理構成が、そのまま保管フォルダの構成になります。

保管フォルダの構成は、最下位のフォルダに帳票を格納するように設計します。途中のフォルダに帳票があると、フォルダの作成や削除、帳票のセキュリティ設計など、管理が複雑になる場合があります。

クライアントから保管フォルダの一覧や帳票一覧を表示したときのレスポンスは、保管フォルダや登録している帳票の個数に比例します。このため、保管フォルダの設計には十分な注意が必要です。


(3) 帳票の保管

List Worksでは、帳票、またはフォルダに付加された情報をもとに保管期間の管理をします。また、保管の有効期限が過ぎた帳票に対して、別フォルダに複写/移動したり、設定により自動削除したりできます。

帳票保管の管理を、以下の項目について設計します。この情報は、保管フォルダの作成時や帳票の登録時に付加する帳票情報に有効になります。

また、帳票の有効期限が過ぎた帳票の扱いについて設計します。

(4) PDF帳票の管理

List Creator Enterprise Editionと連携して、帳票登録時に作成したPDF帳票を、管理する方法を決定します。

以下の項目について検討します。

(5) 帳票のセキュリティ

帳票のセキュリティの方針を決定します。

セキュリティの方針を決定する場合、以下の点を考慮します。

List Worksのセキュリティ機能には、以下の種類があります。

保管フォルダや保管フォルダの帳票には、アクセスできるユーザやグループが設定できます。職制ごとのセキュリティを実現するために、グループを作成することをお勧めします。

参考

  • ユーザが所属するグループ数にあわせて、アクセス権チェックの処理に時間を要します。所属するグループ数は、5グループ以下とすることをお勧めします。

  • グループを作成する場合、職制ごとに管理者を設定し、職制内の印刷データの管理を行うことをお勧めします。


(6) オーバレイの管理方法

各帳票で使用するオーバレイの管理方法を決定します。オーバレイは新旧の世代別に管理することができます。Windows版リスト管理サーバ、およびList Worksクライアントでは、4096世代まで管理でき、Solaris 版リスト管理サーバでは255世代まで管理できます。1つのオーバレイを年度別に管理する場合などに有効です。

通常は、オーバレイの自動管理によって管理されますが、以下の場合は、オーバレイの世代を、リスト管理サーバのコマンドを使用して登録します。

その場合によるオーバレイの管理設計をします。たとえば、オーバレイ名、世代識別名、バージョンレベルによって管理します。

Solaris 版でのオーバレイの世代管理例を以下に示します。

帳票

オーバレイ

主題

副題

オーバレイ名

世代識別名

バージョンレベル

A製品売上げ

2005年用

FRMA

E10

V10L10

2006年用

E20

V10L10

B製品売上げ

2005年用

FRMB

E10

V10L10

2006年用

E20

V10L10

C製品売上げ

2005年用

FRMC

E10

V10L10

2006年用

E20

V10L10


(7) 抜き出し検索

抜き出し検索を行うかどうか決定します。抜き出し検索は、帳票の登録前に、あらかじめ検索対象となる文字列を抽出しておくため、検索を高速に行うことができます。以下のような運用環境の場合、抜き出し検索を行うことをお勧めします。

抜き出し検索を行うためには、リスト管理サーバ上に抜き出し検索ファイルを作成します。抜き出し検索ファイルは、帳票に対して抜き出し検索範囲を設定し、保管フォルダのプロパティまたは帳票情報において抜き出し検索を有効とした後、帳票を登録することで作成されます。

またSolaris版においては、lvcrtsrhコマンドを使用して、保管フォルダの帳票から抜き出し検索ファイルを作成することができます。

抜き出し検索範囲の設定については、“操作手引書 利用者編”を参照してください。
保管フォルダのプロパティの設定については、“操作手引書 運用管理者編”を参照してください。
帳票情報については、“第6章 印刷データの準備”を参照してください。
lvcrtsrhコマンドについては、“コマンドリファレンス”を参照してください。

(8) 帳票項目の設定内容

帳票項目の設定内容を決定します。以下のような場合、あらかじめ、帳票のどのデータをどのように扱うのかといった情報を定義(帳票項目の設定)する必要があります。