切替え元サイトが稼働している場合、切替え元サイトの構成情報のクリーンアップを実施します。被災により切替え元サイトが稼働しておらず、復旧のためにマネージャーの再インストールを実施する場合、本手順は必要ありません。
Active-Active運用の場合、rcxadm config cleanup -tenantコマンドを実行して、切り替えたテナントに対応するリソースをクリーンアップしてください。
サイト切替え、または、Active-Standby運用のテナント切替えで最後のテナント切替えを実施して切替え元サイトでテナントが稼働していない場合、rxcadm config cleanupコマンドを実行してサイト全体をクリーンアップしてください。
上記以外の場合、rcxadm config cleanup -tenantコマンドを実行して、切り替えたテナントに対応するリソースをクリーンアップしてください。
上記のクリーンアップコマンドを実行する際、以下の条件で-postdrオプションおよび-deluserオプションを付加してください。
-postdrオプション付加条件
仮想L-Server切替え(VMゲスト) | -postdrオプション |
---|---|
行う | つける |
行わない | つけない |
-deluserオプション付加条件
ディレクトリーサービス情報 | -deluserオプション |
---|---|
サイト間で共有する | つけない |
サイト間で共有しない | つける |
参考
クリーンアップコマンド(rcxadm config cleanup)に-postdrオプションを付加した場合、マネージャーから削除した仮想L-Serverリソースおよびイメージと、それに紐付くVMゲスト情報とVMイメージ情報をVM管理製品から登録解除します。
これは、仮想L-Server切替え(VMゲスト)方式の場合に、VM管理製品上の情報と本製品の構成情報を同期するために必要な処理です。
クリーンアップコマンド(rcxadm config cleanup)に-deluserオプションを付加した場合、マネージャーから削除したユーザーリソースと、それに紐付くユーザー情報をディレクトリサービスから削除します。
サイト間でディレクトリサービス情報を共有している場合、ディレクトリサービスからユーザー情報を削除すると、削除したユーザー情報を復旧できなくなるため、ユーザーを削除しないでください。
例
サイト切替え後に、仮想L-Server切替え(VMゲスト)を行う、かつディレクトリサービス情報をサイト間で共有する場合
【Windowsマネージャー】
>インストールフォルダー\SVROR\Manager\bin\rcxadm config cleanup -postdr <RETURN> |
【Linuxマネージャー】
# /opt/FJSVrcvmr/bin/rcxadm config cleanup -postdr <RETURN> |
最後ではないテナント(tenant1)切替え後に、仮想L-Server切替え(VMゲスト)をそのテナントで行わない、かつディレクトリサービス情報をサイト間で共有しない場合
【Windowsマネージャー】
>インストールフォルダー\SVROR\Manager\bin\rcxadm config cleanup -tenant tenant1 -deluser <RETURN> |
【Linuxマネージャー】
# /opt/FJSVrcvmr/bin/rcxadm config cleanup -tenant tenant1 -deluser <RETURN> |
ポイント
クリーンアップ対象のL-ServerがUnknown状態であった場合、マネージャーの管理情報だけクリーンアップされます。実体となるVMゲストとクローニングマスタのインベントリは削除されないため、管理対象サーバの状態復旧後に、手動でVM管理製品からVMゲストとクローニングマスタのインベントリを削除してください。
切替え情報を自動採取する設定が有効である場合、クリーンアップを行うことで設定が無効になります。
「3.7 切替え情報を自動採取する設定」を参照し、設定を有効にしてください。
ただし、「3.3 マネージャーのインストールおよび設定」の「参考」に記載されている、切替え情報格納フォルダーを追加復旧情報格納フォルダーとして指定する運用の場合、切替え情報の自動採取の再開は、「4.6 切戻し操作後の追加復旧の運用」のあとに行ってください。