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ServerView Resource Orchestrator Express/Virtual Edition V3.1.2 操作ガイド
FUJITSU Software

18.2 サーバ切替えの設定

以下の手順で、サーバ切替えの設定をします。

システムディスクがローカルディスク、かつデータディスクがiSCSIストレージの場合、「設計ガイド VE」の「8.1.1 ストレージの構成」の「表8.1 サポートするストレージ構成」に記載されている留意事項を参照してください。

  1. RORコンソールのサーバリソースツリーで、サーバ(またはサーバ上の物理OS、VMホスト)を右クリックし、表示されたメニューで[設定変更]-[予備サーバ情報]を選択します。

    [予備サーバ情報の設定]ダイアログが表示されます。

  2. 以下の項目を設定します。

    予備サーバ

    予備サーバの一覧から、切替え先の予備サーバとして使用したいサーバの[選択]チェックボックスにチェックを入れます。
    予備サーバは、同じシャーシのサーバかどうかにかかわらず複数台指定できます。

    複数指定した場合、サーバ切替え発生時に、設定した予備サーバから未使用の予備サーバが切替え先として選択されます。

    参考

    SPARC EnterpriseサーバおよびSPARC M10の場合、ストレージアフィニティ切替え方式だけ選択できます。ストレージアフィニティ切替え方式では、WWN情報の設定が必要です。WWN情報の設定については、「10.1 ETERNUS SF Storage Cruiser連携時のWWN情報の設定」を参照してください。

    ストレージアフィニティ切替え方式の運用サーバは、実機のアクセスパス設定のWWPN値と一致したターゲットCAを設定している必要があります。

    エージェントが登録されているサーバも予備サーバとして使用できます。エージェントが登録されているサーバを予備サーバとして使用するには、以下の条件を満たす必要があります。

    • AffinityGroupが運用サーバと異なる値

    • ETERNUS SF Storage Cruiser上でエージェントが登録されていない

    予備サーバでは、ETERNUS SF Storage Cruiserによるサーバのイベント監視は行えません。イベント監視については、「ETERNUS SF Storage Cruiser イベント説明書」を参照してください。

    I/O仮想を利用しているサーバは、以下の設定を行っていても予備サーバとして使用できます。

    • エージェントの登録

    • I/O仮想

    • サーバ切替え

    上記の設定を行ったI/O仮想を利用していないサーバを予備サーバに使用する場合、一度サーバを削除してから、再登録します。この場合、サーバが起動した状態で登録するとエージェントが自動登録されるため、サーバを停止させた状態で登録します。

    追加した予備サーバを削除する場合、「18.4 サーバ切替えの解除」を参照してください。

    ストレージアフィニティ切替え方式を利用する場合、予備サーバに切替え後、切戻すと、予備サーバに対するストレージの設定が削除されます。ストレージの設定を復旧する方法は、「運用ガイド VE」の「4.2 切替え」および「4.3 切替え後の操作」を参照してください。

    [内蔵ディスクブート+SANデータ(バックアップリストア方式)]チェックボックス

    サーバリソースツリーで選択したサーバが、HBA address renameまたはVIOMを利用してWWNを仮想化している場合、チェックボックスが有効になります。
    WWNを仮想化していない場合、またはVIOMサーバプロファイルでブート設定がされている場合、チェックボックスは無効になります。
    予備サーバに切り替えたとき、内蔵ディスクから起動し、SANストレージをデータ領域として利用する場合、チェックボックスにチェックを入れます。
    予備サーバに切り替えたとき、SANストレージからブートする場合、チェックボックスにチェックを入れないでください。

    [サーバ切替え時にネットワークの設定を変更する]チェックボックス

    予備サーバに切り替えたとき、LANスイッチの内部ポートのVLAN IDまたはポートグループの設定を自動的に変更する場合、チェックボックスにチェックを入れます。
    なお、デフォルトはチェックボックスにチェックが入っています。
    本機能はPRIMERGY BXシリーズのブレードサーバにだけ設定できます。
    VIOMを利用している場合、LANスイッチがswitchモード、エンドホストモードのときだけ選択できます。

    注意

    • 管理対象サーバと予備サーバの管理LAN、業務LANとして使用するLANスイッチのポートに対し、VLANの設定をLANスイッチのGUI/CLIを使用して事前に手動で行っている場合、チェックボックスにチェックを入れないでください。

    • 管理対象サーバと予備サーバの管理LAN、業務LANとして使用するLANスイッチの内部ポートに対し、Automatic Migration of Port Profile(AMPP)を設定した場合、チェックボックスにチェックを入れないでください。

    • LANスイッチブレードがConverged Fabricモードで動作している場合、またはLANスイッチPY CB 10Gb FEX Nexus B22の場合、チェックボックスにチェックを入れてもLANスイッチのポートに対してVLANは設定されません。

    [サーバ故障検出時に自動的に切り替える]チェックボックス

    自動リカバリを有効にする場合にチェックボックスにチェックを入れます。
    チェックボックスにチェックを入れた際に、サーバの状態が[error]または[fatal]となり、OSが動作していないと判断した場合、自動的に切替えを行います。
    手動切替えを行う場合、チェックボックスのチェックを外してください。
    なお、デフォルトはチェックボックスにチェックが入っています。

    [サーバ切替え時に予備サーバの電源を強制OFFする]チェックボックス

    予備サーバが起動している状態でサーバを切り替えたとき、予備サーバの電源を強制OFFする場合に、チェックボックスにチェックを入れます。
    予備サーバの電源をシャットダウンする場合、チェックボックスのチェックを外してください。
    なお、デフォルトはチェックボックスにチェックが入っていません。

    [VMゲストが存在する予備サーバに切り替える]チェックボックス

    予備サーバがVMホストのとき、VMホストにVMゲストが存在する予備サーバに切り替える場合、チェックボックスにチェックを入れます。
    VMゲストが存在するVMホストに切り替えない場合、チェックボックスのチェックを外してください。
    なお、デフォルトはチェックボックスにチェックが入っていません。

    VMゲストに"Manager"のサーバロールが設定されている場合は、このチェックボックスにチェックが入っていても予備サーバから除外されます。

  3. <OK>ボタンをクリックします。

    サーバ切替えの設定が行われます。

  4. 予備サーバのブートエージェント設定をします。

    運用サーバがローカルブート環境で以下の構成の場合は、予備サーバとして設定したすべてのサーバに対して、以下のコマンドを実行してください。

    • Red Hat Enterprise Linux 6のext4ファイルシステムを使用しており、かつ、ラック型サーバ、タワー型サーバで、"サーバ管理ソフトウェア(ServerView)"の"使用しない"を選択してサーバを登録した場合

      【Windowsマネージャー】

      >インストールフォルダー\SVROR\Manager\bin\rcxadm server set -name physical server -attr bootagt=winpe <RETURN>

      【Linuxマネージャー】

      #/opt/FJSVrcvmr/bin/rcxadm server set -name physical server -attr bootagt=winpe <RETURN>

    • HBA address renameを使用したSANブート環境であり、以下の機種である場合

      • PRIMERGY BX960 S1

      【Windowsマネージャー】

      >インストールフォルダー\SVROR\Manager\bin\rcxadm server set -name physical server -attr bootagt=winpe <RETURN>

      【Linuxマネージャー】

      #/opt/FJSVrcvmr/bin/rcxadm server set -name physical server -attr bootagt=winpe <RETURN>

  5. 予備サーバにイメージ操作対象ディスクを設定します。

    運用サーバがローカルブート環境で以下の構成の場合は、イメージ操作対象ディスクを設定してください。

ポイント

設定したサーバ切替えが正しく動作するためには、「導入ガイド VE」の「9.3 サーバ切替え条件」を満たしている必要があります。
設定が完了したら、設定した予備サーバごとに切替え・切戻し操作を行って、サーバ切替えが正しく動作するか確認してください。
自動リカバリ作動後の動作について、擬似故障を発生させる機能はありません。
手動で実施するサーバ切替えと同じです。手動によるサーバ切替えテストを実施することで、動作確認を行ってください。
切替え・切戻しの操作方法については、「運用ガイド VE」の「第4章 サーバ切替え」を参照してください。

注意

I/O仮想を利用しているサーバ、WWN情報が設定されているサーバ以外の場合、以下のチェックボックスは有効になりません。

  • [サーバ切替え時に予備サーバの電源を強制OFFする]チェックボックス

  • [VMゲストが存在する予備サーバに切り替える]チェックボックス

【VMware】【Hyper-V】【Xen】【Citrix Xen】【KVM】【Solarisゾーン】【OVM for x86 3.2】【OVM for SPARC】
VMホストのサーバ切替え後、VMゲストも自動的に起動させるには、事前にサーバ仮想化ソフトウェアの管理画面から、仮想マシンの起動とシャットダウンの設定を行う必要があります。
詳細は、サーバ仮想化ソフトウェアの各製品のマニュアルを参照してください。
また、サーバ仮想化ソフトウェアの製品によっては、VMゲストを作成したあと、サーバ切替えを行う前に、設定の変更が必要な場合があります。
サーバ仮想化ソフトウェアの各製品で、VMゲスト作成したあと、サーバ切替え前に行う設定変更については、「設計ガイド VE」の「D.2 利用する製品別の設定」を参照してください。

【Solaris】【Solarisゾーン】
Solaris、またはSolarisゾーン環境でZFSストレージプールを使用している場合、定義ファイルの作成が必要な場合があります。
詳細は、「18.5.1 ZFSストレージプール情報の定義ファイル【Solaris】【Solarisゾーン】」および「18.5.2 ZFSストレージプール情報の定義ファイル【Solaris】【Solarisゾーン】【OVM for SPARC】」を参照してください。

【OVM for SPARC】
OVM for SPARC環境の場合、設定および定義ファイルの作成が必要な場合があります。
詳細は、「18.5 サーバ切替えの定義ファイル」を参照してください。