業務処理実行アプリケーションの起動がすべて完了した後、業務処理開始アプリケーションを実行することにより、業務が開始されます。
注意
システムの起動前に業務処理開始アプリケーションを実行した場合の動作は、システムの状態によって異なります。
イベントチャネルの起動前
業務処理開始アプリケーションのフロー起動APIによって送信されるメッセージの格納先が存在しないことになるため、業務処理開始アプリケーションのフロー起動APIが例外を通知します。
イベントチャネルの起動後、かつ業務処理実行アプリケーションの起動前
業務処理開始アプリケーションのフロー起動APIによって送信されるメッセージはキューに格納されます。ただし、キュー内のメッセージを処理する業務処理実行アプリケーションが起動していない状態のため、業務処理は開始されません。業務処理実行アプリケーションが起動するまで、フロー上の最初のキューにメッセージが滞留します。
フローの閉塞設定はフロー定義用のデータベースに保持されます。そのため、システムの停止や起動をしても、フローの閉塞設定は変わらずに保持されます。フローの閉塞については、“8.1 フローの閉塞、閉塞解除”を参照してください。
アプリケーション連携実行基盤で使用するイベントチャネルにデータベース連携を使用したイベントチャネルを使用する場合は、メッセージ送信時の標準ログのシステムログに、メッセージID“8035”のメッセージが出力されることを確認してください。標準ログのシステムログを確認する際、ログレベルをデフォルトから変更している場合は、ログレベルを9以上の値に設定して確認してください。標準ログについては、“第3章 運用情報の採取のための標準ログの利用”を参照してください。
業務処理開始アプリケーションの実行契機は、業務処理開始アプリケーションの実装方法により異なります。利用形態ごとの例を以下に示します。
■Webアプリケーションとして実装した業務処理開始アプリケーション
アプリケーションの実行前に、アプリケーションを配備したワークユニットを起動する必要があります。ワークユニット起動後、クライアントからWebアプリケーションへのリクエストの延長でフローが開始されます。
Webアプリケーションの作成方法や運用方法については、“Interstage Application Server J2EEユーザーズガイド(旧版互換)”を参照してください。
■EJBアプリケーションとして実装した業務処理開始アプリケーション
アプリケーションの実行前に、アプリケーションを配備したワークユニットを起動する必要があります。ワークユニット起動後、EJBクライアントからEJBへのリクエストの延長でフローが開始されます。
EJBアプリケーションの作成方法や運用方法については、“Interstage Application Server J2EEユーザーズガイド(旧版互換)”を参照してください。
■mainメソッドをもつ通常のJavaアプリケーションとして実装した業務処理開始アプリケーション
業務処理開始アプリケーション専用のワークユニットは存在しません。javaコマンドなどで直接アプリケーションを起動すると、その延長で業務フローの処理が開始されます。
javaコマンド実行時に必要な環境設定については、“Interstage Business Application Server セットアップガイド”の“アプリケーションサーバの環境設定”を参照してください。
■mainメソッドをもたない通常のJavaアプリケーションとして実装した業務処理開始アプリケーション
何らかの方法で間接的に呼び出された場合に動作し、その場合に業務フローの処理が開始されます。呼び出し元となるアプリケーションの準備と実行が必要となります。
呼び出し元アプリケーションを起動するjavaコマンド実行時に必要な環境設定については、“Interstage Business Application Server セットアップガイド”の“アプリケーションサーバの環境設定”を参照してください。
注意
業務処理開始アプリケーションは、管理者権限を持つユーザまたはInterstage運用者で起動する必要があります。