アプリケーション連携実行基盤の標準ログについて説明します。
アプリケーション連携実行基盤が、システムの状況を出力するログを標準ログと呼びます。
アプリケーション連携実行基盤の標準ログには、以下の種類があります。
アプリケーション連携実行基盤の稼働状況や、エラー状況を示すシステムログ
アプリケーション連携実行基盤の性能を示す性能ログ
標準ログは、ユーザのアプリケーションに記述しなくても、アプリケーション連携実行基盤のシステムにより出力されます。
標準ログは、以下のような場合に有効です。
環境構築時の性能測定
環境構築時のルートの確認などの動作確認
保守時のトラブル調査
参考
ログ定義ファイルを修正することにより、ログ出力についてカスタマイズすることができます。
修正の詳細については、“3.2 標準ログの定義”を参照してください。
非同期アプリケーション連携実行基盤において、業務処理開始アプリケーションおよび業務処理実行アプリケーションがともにJavaであり、かつ、業務処理開始アプリケーションが単体のJavaアプリケーションの場合、フロー定義の起点での標準ログは標準出力に出力されます。アクティビティにメッセージが到達した後は、標準ログはメッセージを受信したサーバのコンテナログに出力されます。
運用時の動作解析に必要な情報は、syslogにエラーメッセージとして出力されます。
参考
ログ定義ファイルを修正することにより、ログ出力についてカスタマイズすることができます。
修正の詳細については、“3.2 標準ログの定義”を参照してください。
運用時の動作解析に必要な情報は、イベントログにエラーメッセージとして出力されます。
注意
標準ログの出力が、実際の動作時間よりも遅れて出力されることがあります。この場合、システムログ、性能ログの出力順番が前後することがあります。なお、メッセージの出力順序を保証する場合は、ユーザログを使用し、業務処理実行アプリケーションで任意のログを出力してください。その場合また、ログのキューイング機能は無効にしてください。ユーザログについては、“Interstage Business Application Server アプリケーション開発ガイド”の“汎用ログ”および“高信頼性ログ”を参照してください。ログのキューイングについては、“Interstage Business Application Server アプリケーション開発ガイド”の“汎用ログ”の“ログのキューの指定”を参照してください。
標準ログを運用時に常時出力する設定の場合、性能の劣化が生じることがあります。お使いの環境にあわせて標準ログの出力レベルをカスタマイズし、出力情報の制御を行ってください。出力レベルの変更の方法については、“3.3 標準ログの出力レベル”を参照してください。
標準ログの出力先について以下に示します。
■非同期アプリケーション連携実行基盤を利用する場合
アプリケーションで使用する言語 | 標準ログの出力先 | ログ定義ファイルの指定(注1) |
Java | 標準出力 | stdout |
標準エラー出力 | stderr | |
システムログ | syslog | |
ログファイル | file | |
コンテナログ(注2) | stdout | |
COBOL | 標準出力 | stdout |
標準エラー出力 | stderr | |
システムログ | syslog | |
ログファイル | file | |
ログ出力サービス(注3) | multi |
注1) ログ定義ファイルに記述します。
注2) アプリケーションをIJServerに配備した場合に出力されます。
注3) 出力先はログ出力サービス定義ファイルに指定します。“3.1.3 ログ出力サービス定義ファイルの記述”を参照してください。
■同期アプリケーション連携実行基盤を利用する場合
アプリケーションで使用する言語 | 標準ログの出力先 | ログ定義ファイルの指定(注1) |
---|---|---|
C言語またはCOBOL | 標準出力 | stdout |
標準エラー出力 | stderr | |
システムログ | | |
ログファイル | file | |
ログ出力サービス(注2) | multi |
注1) ログ定義ファイルに記述します。
注2) 出力先はログ出力サービス定義ファイルに指定します。“3.1.3 ログ出力サービス定義ファイルの記述”を参照してください。