オンライン復旧運用を実行する場合、以下の条件を満たす必要があります。
ターゲットデータベースは、オープン状態、停止状態のどちらでも動作可能です。
破損前にターゲットデータベースの資源が配置されていたマウントポイントが存在し、破損前と同じようにマウントされている必要があります。また、RMAN機能で復旧するターゲットデータベース資源が配置されていたディレクトリ、シンボリックリンクも作成されている必要があります。
ターゲットデータベースは、ARCHIVELOGモードで動作している必要があります。
ターゲットデータベースのアーカイブログ出力先を多重化している場合、すべての多重化されたアーカイブログ出力先を実行ノードから参照できる必要があります。
ファイルシステム環境でバックアップ方法がACMの場合、データファイル格納領域以外で、バックアップ時に存在していたディレクトリやシンボリックリンクが存在している必要があります。
ファイルシステム環境でバックアップ方法がRMANの場合、復旧対象資源が配置されているすべての領域で、バックアップ時に存在していたディレクトリやシンボリックリンクが存在している必要があります。
注意
OFFLINE状態の表領域が存在しているデータベース環境で復旧を実行した場合は、すべての表領域がONLINE状態になります。
RAC構成の場合、実行ノードからすべてのクラスタノードのアーカイブログ領域が参照できる必要があります。リカバリー実行前に、リカバリーを行うノードですべてのクラスタノードのアーカイブログ出力領域を実行ノードから参照できる必要があります。
RAC構成の場合、実行ノードでOracle Clusterwareが起動されている必要があります。実行ノード以外でOracle Clusterwareが起動されていない場合でもターゲットデータベースの復旧は可能ですが、実行ノード以外でターゲットデータベースのインスタンス起動ができないため、警告エラーになる場合があります。詳細については、「3.7.1 RACノード縮退時の運用」を参照してください。
RAC構成の場合、クラスタノード間でシステム時刻が合っている必要があります。ノード間でシステム時刻がずれていると、リカバリーが失敗することがあります。その場合は、復元ポイントにログ順序番号を指定して、オンラインリストア機能でデータベースを復旧してください。
実行ノードでASMインスタンスが起動されている必要があります。
実行ノード以外でASMインスタンスが起動されていない場合でもターゲットデータベースの復旧は可能ですが、実行ノード以外でターゲットデータベースのインスタンス起動ができないため、警告エラーになる場合があります。詳細については、「3.7.1 RACノード縮退時の運用」を参照してください。
バックアップ方法がACMの場合、データファイル格納領域のASMディスク・グループは、すべてのノードでディスマウントされている必要があります。データファイル格納領域以外のASMディスク・グループは、実行ノードと縮退ノード以外のノードでマウントされている必要があります。
バックアップ方法がRMANの場合、バックアップ対象資源が配置されているすべてのASMディスク・グループは、実行ノードと縮退ノード以外のノードでマウントされている必要があります。
ASM環境でバックアップ方法がACMの場合、データファイル格納領域以外のASMディスク・グループ内に、バックアップ時に存在していたディレクトリが存在している必要があります。
ASM環境でバックアップ方法がRMANの場合、復旧対象資源が配置されているすべてのASMディスク・グループ内に、バックアップ時に存在していたディレクトリが存在している必要があります。
PCLを使用する場合は、PCLが正常に動作している必要があります。
実行ノードで、ファイルシステムリソースやACMリソースなどがONLINEである必要があります。
OracleリソースなどのリソースがFault状態の場合は、Fault状態をすべてクリアしてください。
オフライン復旧を実行する前に、データベースファイルを配置しているすべてのGDSボリュームおよびファイルシステムが、実行サーバから正常にアクセスできることを確認してください。
オンライン復旧では、ターゲットデータベースの停止やターゲットデータベース領域のファイルシステムのアンマウントを行う場合があります。
復旧前に保守モードへの切替え、および、Oracleリソース監視の中断を行ってください。
復旧後は、Oracleリソース監視の再開、および、保守モードの停止を行ってください。
ACMを使用する場合は、実行ノードでACM機能を使用できる必要があります。
オンライン復旧前に、同一のターゲットデータベースに対するオンライン復旧(同一世代・別世代ともに)やオフライン復旧を行った場合、物理コピーが完了している必要があります。
オンライン復旧前に、復旧元のバックアップ管理世代とは別の世代へのオンラインバックアップを行った場合、物理コピーが完了して必要があります。
オンライン復旧前に、同一のターゲットデータベースに対するオフラインバックアップを行った場合、物理コピーが完了している必要があります。
ETERNUSの機種やファームウェア版数がマルチコピー状態でのリストア時にトラッキングをキャンセルする必要がある環境下では、オンライン復旧前に、QuickOPCを使用して復旧元のバックアップ管理世代とは別の世代へのオンラインバックアップを行った場合や、QuickOPCを使用して同一のターゲットデータベースに対するオフラインバックアップを行った場合、事前にそのバックアップのQuickOPCトラッキングをキャンセルする必要があります。
参照
ACM機能の物理コピーについては、「ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド」を参照してください。
物理コピーの対応ポイントについては、「3.9 ACM使用時の注意点」を参照してください。
トラッキングをキャンセルする必要があるETERNUSの機種やファームウェア版数については、「ETERNUS ディスクアレイ SA/SEハンドブック」(機能編、装置編など)の、”マルチコピー状態でのリストア”の記載箇所などを参照してください。
領域の配置指定が「ボリューム指定」の場合、すべての世代のバックアップ領域がマウントできる状態でない場合、オンライン復旧運用は実行できません。
参照
領域指定については、「4.2.5 領域の配置(ディレクトリ・ボリューム)」を参照してください。