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ETERNUS SF Storage Cruiser 16.2 / AdvancedCopy Manager 16.2 クラスタ適用ガイド
FUJITSU Storage

A.2.2 カスタマイズ作業詳細

以下の手順で、管理対象サーバ業務をセットアップします。

ポイント

本項で説明する<実行例>は、以下の場合を例に記載しています。

  • <AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクのマウントポイント>: /acmdata01

  • 論理ノード名: acmnode1

注意

root(スーパーユーザー)で作業を実施してください。

  1. システムを再起動します。

    管理対象サーバ業務を作成する、プライマリノードとセカンダリノードをすべて再起動します。

  2. 事前準備を確認します。

    設定するクラスタ業務について、「A.1.1 Solaris版/Linux版/HP-UX版クラスタで必要なリソース」の各項目を確認します。

  3. 管理対象サーバ業務を既存のクラスタ業務に対して設定する場合、そのクラスタ業務を停止します。

    クラスタ業務を停止する手順は、使用しているクラスタソフトウェアのマニュアルを参照してください。

  4. プライマリノードで、「プライマリノードのカスタマイズ手順」を実施します。

  5. セカンダリノードAで、「セカンダリノードのカスタマイズ手順」を実施します。

    カスケード運用または移動待機運用の場合は、セカンダリノードBでも「セカンダリノードのカスタマイズ手順」を実施してください。

  6. プライマリノードで、クラスタ業務とリソースを作成します。

    詳細は、使用しているクラスタソフトウェアのマニュアルを参照してください。

  7. プライマリノードで、クラスタソフトウェアにAdvancedCopy Managerのサービスを登録します。

    詳細は、「A.3 AdvancedCopy Managerのサービス登録」を参照してください。

  8. プライマリノードで、クラスタソフトウェアに登録したAdvancedCopy Managerのサービスを起動します。

  9. プライマリノードで、環境をバックアップします。

    不測の事態に備え、AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスク上のデータの環境をバックアップします。
    OSのcpコマンドなどを使用して、AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスク上の以下のディレクトリをバックアップしてください。

    • <AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクのマウントポイント>/etc

    • <AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクのマウントポイント>/var

プライマリノードのカスタマイズ手順

  1. 管理対象サーバ業務の場合は、共有ディスクをマウントします。

    AdvancedCopy Manager共有データ用の共有ディスクを、プライマリノードでマウントしてください。

  2. ポート番号を登録します。

    事前に準備した業務用通信デーモンのポート番号を、/etc/servicesに以下のサービス名で登録します。OSのviコマンドなどを使用して/etc/servicesに登録してください。

    • 業務用通信デーモン: stgxfws_logicalNodeName

    注意

    プライマリノードとすべてのセカンダリノードで、同じポート番号を登録してください。
    logicalNodeName には、「表A.6 設定項目」のSwstgnodeと同じ値を指定します。

  3. /opt/FJSVswstf/cluster/swcluster.iniファイルを編集します。編集方法は、「swcluster.ini」を参照してください。

  4. AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクに、ディレクトリを作成します。

    以下の構成になるよう、各ディレクトリを作成してください。

    <AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクのマウントポイント>
    +---/etc
    |   ---/opt
    |       ---/swstorage
    +---/var
        ---/opt
            ---/swstorage

    <実行例>

    # mkdir -p /acmdata01/etc/opt/swstorage
    # chmod -R 755 /acmdata01/etc/opt/swstorage
    # chown -R root:root /acmdata01/etc/opt/swstorage
    # mkdir -p /acmdata01/var/opt/swstorage
    # chmod -R 755 /acmdata01/var/opt/swstorage
    # chown -R root:root /acmdata01/var/opt/swstorage
  5. <AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクのマウントポイント>/etc/opt/swstorage/clsetup.iniファイルを作成します。編集方法は、「clsetup.ini」を参照してください。

  6. /etc/opt/swstorage/swstg.iniファイルをコピーします。

    swstg.iniをAdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクのマウントポイント配下のディレクトリにコピーしてください。

    コピー元ディレクトリ

    コピー先ディレクトリ

    /etc/opt/swstorage

    <AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクのマウントポイント>/etc/opt/swstorage

  7. <AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクのマウントポイント>/etc/opt/swstorage/swstg.iniファイルを編集します。編集方法は、「swstg.ini」を参照してください。

  8. 運用管理サーバ業務の場合、/etc/opt/swstorage/swstg.iniファイルを編集します。編集方法は、「swstg.ini」を参照してください。

  9. AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクに、シンボリックリンクを作成します。

    表A.1 etc領域データのシンボリックリンク

    リンク元ディレクトリ

    リンク先ディレクトリ(シンボリックリンクファイル)

    <AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクのマウントポイント>/etc/opt/swstorage

    /etc/opt/swstorage/logicalNodeName

    表A.2 var領域データのシンボリックリンク

    リンク元ディレクトリ

    リンク先ディレクトリ(シンボリックリンクファイル)

    <AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクのマウントポイント>/var/opt/swstorage

    /var/opt/swstorage/logicalNodeName

    注意

    logicalNodeName には、「表A.6 設定項目」のSwstgnodeと同じ値を指定します。

    <実行例>

    # ln -s /acmdata01/etc/opt/swstorage /etc/opt/swstorage/acmnode1
    # ln -s /acmdata01/var/opt/swstorage /var/opt/swstorage/acmnode1
  10. 以下のコマンドを順番に実行します。

    実行順

    コマンド

    コマンドの実行が必要なサーバ種別

    1

    clset_FJSVswstfコマンド

    運用管理サーバ業務
    管理対象サーバ業務

    2

    clset_FJSVswstsコマンド

    運用管理サーバ業務
    管理対象サーバ業務

    3

    clset_FJSVswsrpコマンド

    運用管理サーバ業務
    管理対象サーバ業務

    4

    StgDbSetupコマンド

    運用管理サーバ業務

    注意

    Solaris環境またはLinux環境において、PATH環境変数の値が800文字を超える場合は、800文字以下の値に変更してから、StgDbSetupコマンドを実行してください。

    <実行例>

    • 運用管理サーバ業務の場合

      # /opt/FJSVswstf/bin/clset_FJSVswstf -f /acmdata01/etc/opt/swstorage/clsetup.ini -t Primary
      clset_FJSVswstf completed
      # /opt/FJSVswsts/bin/clset_FJSVswsts -f /acmdata01/etc/opt/swstorage/clsetup.ini -t Primary
      clset_FJSVswsts completed
      # /opt/FJSVswsrp/bin/clset_FJSVswsrp -f /acmdata01/etc/opt/swstorage/clsetup.ini -t Primary
      clset_FJSVswsrp completed
      # /opt/FJSVswstf/bin/StgDbSetup -f /acmdata01/etc/opt/swstorage/clsetup.ini -t Primary
    • 管理対象サーバ業務の場合

      # /opt/FJSVswstf/bin/clset_FJSVswstf -f /acmdata01/etc/opt/swstorage/clsetup.ini -t Primary
      clset_FJSVswstf completed
      # /opt/FJSVswsts/bin/clset_FJSVswsts -f /acmdata01/etc/opt/swstorage/clsetup.ini -t Primary
      clset_FJSVswsts completed
      # /opt/FJSVswsrp/bin/clset_FJSVswsrp -f /acmdata01/etc/opt/swstorage/clsetup.ini -t Primary
      clset_FJSVswsrp completed
  11. 管理対象サーバ業務の場合は、共有ディスクをアンマウントします。

    AdvancedCopy Manager共有データ用の共有ディスクを、プライマリノードでアンマウントしてください。

カンダリノードのカスタマイズ手順

  1. 管理対象サーバ業務の場合は、共有ディスクをマウントします。

    AdvancedCopy Manager共有データ用の共有ディスクを、セカンダリノードでマウントしてください。

  2. ポート番号を登録します。

    事前に準備した業務用通信デーモンのポート番号を、/etc/servicesに以下のサービス名で登録します。OSのviコマンドなどを使用して/etc/servicesに登録してください。

    • 業務用通信デーモン: stgxfws_logicalNodeName

    注意

    プライマリノードとすべてのセカンダリノードで、同じポート番号を登録してください。
    logicalNodeName には、「表A.6 設定項目」のSwstgnodeと同じ値を指定します。

  3. /opt/FJSVswstf/cluster/swcluster.iniファイルを編集します。編集方法は、「swcluster.ini」を参照してください。

  4. 運用管理サーバ業務の場合、/etc/opt/swstorage/swstg.iniファイルを編集します。編集方法は、「swstg.ini」を参照してください。

  5. AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクに、シンボリックリンクを作成します。

    表A.3 etc領域データのシンボリックリンク

    リンク元ディレクトリ

    リンク先ディレクトリ(シンボリックリンクファイル)

    <AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクのマウントポイント>/etc/opt/swstorage

    /etc/opt/swstorage/logicalNodeName

    表A.4 var領域データのシンボリックリンク

    リンク元ディレクトリ

    リンク先ディレクトリ(シンボリックリンクファイル)

    <AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクのマウントポイント>/var/opt/swstorage

    /var/opt/swstorage/logicalNodeName

    注意

    logicalNodeName には、「表A.6 設定項目」のSwstgnodeと同じ値を指定します。

    <実行例>

    # ln -s /acmdata01/etc/opt/swstorage /etc/opt/swstorage/acmnode1
    # ln -s /acmdata01/var/opt/swstorage /var/opt/swstorage/acmnode1
  6. 以下のコマンドを順番に実行します。

    実行順

    コマンド

    コマンドの実行が必要なサーバ種別

    1

    clset_FJSVswstfコマンド

    運用管理サーバ業務
    管理対象サーバ業務

    2

    clset_FJSVswstsコマンド

    運用管理サーバ業務
    管理対象サーバ業務

    3

    clset_FJSVswsrpコマンド

    運用管理サーバ業務
    管理対象サーバ業務

    4

    StgDbSetupコマンド

    運用管理サーバ業務

    注意

    Solaris環境またはLinux環境において、PATH環境変数の値が800文字を超える場合は、800文字以下の値に変更してから、StgDbSetupコマンドを実行してください。

    <実行例>

    • 運用管理サーバ業務の場合

      # /opt/FJSVswstf/bin/clset_FJSVswstf -f /acmdata01/etc/opt/swstorage/clsetup.ini -t Secondary
      clset_FJSVswstf completed
      # /opt/FJSVswsts/bin/clset_FJSVswsts -f /acmdata01/etc/opt/swstorage/clsetup.ini -t Secondary
      clset_FJSVswsts completed
      # /opt/FJSVswsrp/bin/clset_FJSVswsrp -f /acmdata01/etc/opt/swstorage/clsetup.ini -t Secondary
      clset_FJSVswsrp completed
      # /opt/FJSVswstf/bin/StgDbSetup -f /acmdata01/etc/opt/swstorage/clsetup.ini -t Secondary
    • 管理対象サーバ業務の場合

      # /opt/FJSVswstf/bin/clset_FJSVswstf -f /acmdata01/etc/opt/swstorage/clsetup.ini -t Secondary
      clset_FJSVswstf completed
      # /opt/FJSVswsts/bin/clset_FJSVswsts -f /acmdata01/etc/opt/swstorage/clsetup.ini -t Secondary
      clset_FJSVswsts completed
      # /opt/FJSVswsrp/bin/clset_FJSVswsrp -f /acmdata01/etc/opt/swstorage/clsetup.ini -t Secondary
      clset_FJSVswsrp completed
  7. 管理対象サーバ業務の場合は、共有ディスクをアンマウントします。

    AdvancedCopy Manager共有データ用の共有ディスクを、セカンダリノードでアンマウントしてください。