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Interstage Big Data Parallel Processing Server V1.2.0 ユーザーズガイド
FUJITSU Software

6.3.2 仮想環境へのスレーブサーバ追加

ここでは、仮想環境へスレーブサーバを追加する手順を以下に示します。

  1. スレーブサーバの導入

  2. ネットワークパラメーター・iSCSI 名の自動設定の登録

  3. クローニング

  4. サーバ名の設定

  5. 仮想マシンの再起動


スレーブサーバの導入の流れを以下に示します。

1台目(導入済み)のスレーブサーバを構築されている仮想マシンから、2台目以降(導入予定)のスレーブサーバの数だけクローニングを実施します。

特に指示がない場合は、root 権限で実施します。

注意

クローン先の仮想マシンの作業は、ご使用の仮想化ソフトウェアに応じて実施場所が異なります。


6.3.2.1 スレーブサーバの導入

6.2 スレーブサーバへのインストール」を参照して、追加導入するスレーブサーバの1台目(クローン元のスレーブサーバ)を導入します。


6.3.2.2 ネットワークパラメーター・iSCSI 名の自動設定の登録

ネットワークパラメーターおよび iSCSI イニシエーター名の自動設定のための登録方法について説明します。

事前にスレーブサーバ分の管理 LAN、業務 LAN、および iSCSI-LAN のネットワークパラメーターおよび iSCSI イニシエーター設定をクローン元の仮想マシンに対して行うことで、クローニングする際にスレーブサーバのネットワークおよび iSCSI イニシエーター名の設定を自動的に行うことができます。

  1. ネットワークパラメーター自動設定用の定義ファイル FJSVrcx.conf、ipaddr.conf を作成します。

    定義ファイル FJSVrcx.conf には、クローン元のスレーブサーバの管理 LAN の情報を指定します。

    定義ファイル ipaddr.conf には、すべてのスレーブサーバにおける管理 LAN、業務 LAN、および iSCSI-LAN の情報を指定します。

  2. iSCSI イニシエーター設定定義ファイル initiator.conf を作成します。

    クローン先のすべてのスレーブサーバに対応する iSCSI イニシエーター名を指定します。

  3. クローン元のスレーブサーバの管理 LAN の IP アドレス、定義ファイル FJSVrcx.conf、ipaddr.conf、および initiator.conf を指定し、-v オプションを付加して bdpp_prepareserver コマンドを実行します。

    # /opt/FJSVbdpp/bin/bdpp_prepareserver -m {管理 LAN の IP アドレス} -o {FJSVrcx.conf ファイル} -i {ipaddr.conf ファイル} -f {initiator.conf ファイル} -v <Enter>

次の構成におけるネットワークパラメーター自動設定定義ファイル ipaddr.conf の定義例:

  • 管理 LAN に接続する NIC

:eth0

  • 業務 LAN に接続する NIC

:eth1

  • iSCSI-LAN に接続する NIC

:eth2、eth3 (冗長化する)

NODE_NAME="slave1" ← クローン元のスレーブサーバ
IF_NAME0="eth0"
IF_IPAD0="192.168.1.21"
IF_MASK0="255.255.255.0"
IF_NAME1="eth1"
IF_IPAD1="10.10.10.21"
IF_MASK1="255.255.255.0"
IF_NAME2="eth2"
IF_IPAD2="10.10.11.21"
IF_MASK2="255.255.255.0"
IF_NAME3="eth3"
IF_IPAD3="10.10.12.21"
IF_MASK3="255.255.255.0"

NODE_NAME="slave2" ← クローン先のスレーブサーバ
IF_NAME0="eth0"
IF_IPAD0="192.168.1.22"
IF_MASK0="255.255.255.0"
IF_NAME1="eth1"
IF_IPAD1="10.10.10.22"
IF_MASK1="255.255.255.0"
IF_NAME2="eth2"
IF_IPAD2="10.10.11.22"
IF_MASK2="255.255.255.0"
IF_NAME3="eth2"
IF_IPAD3="10.10.12.22"
IF_MASK3="255.255.255.0"

NODE_NAME="slave3" ← クローン先のスレーブサーバ
IF_NAME0="eth0"
IF_IPAD0="192.168.1.23"
IF_MASK0="255.255.255.0"
IF_NAME1="eth1"
IF_IPAD1="10.10.10.23"
IF_MASK1="255.255.255.0"
IF_NAME2="eth2"
IF_IPAD2="10.10.11.23"
IF_MASK2="255.255.255.0"
IF_NAME3="eth3"
IF_IPAD3="10.10.12.23"
IF_MASK3="255.255.255.0"

    :

参照

  • ネットワークパラメーター自動設定用の定義ファイルの詳細は、「B.4 FJSVrcx.conf」および「B.5 ipaddr.conf」を参照してください。

  • iSCSI イニシエーター設定定義ファイルの詳細は、「B.6 initiator.conf」を参照してください。

  • bdpp_prepareserver コマンドの詳細は、「A.10 bdpp_prepareserver」を参照してください。

注意

各サーバとストレージシステム間のインターフェースにFibreFibre Channelを使用する場合は、iSCSI イニシエーター設定定義ファイルの指定を省略してください。


6.3.2.3 クローニング

クローン元のスレーブサーバの仮想マシンから、クローン先のスレーブサーバの数だけ仮想マシンのクローニングを行います。

参照

仮想マシンのクローニング方法は、ご使用の仮想化ソフトウェアのマニュアルを参照してください。


6.3.2.4 サーバ名の設定

クローン先のスレーブサーバを起動し、サーバ名を設定します。

/etc/sysconfig/network ファイルの HOSTNAME パラメーターを、クローン先のスレーブサーバのサーバ名に変更してください。

スレーブサーバ slave1 から slave2 をクローニングする場合

設定前:

HOSTNAME=slave1

設定後:

HOSTNAME=slave2

ポイント

HOSTNAME パラメーターには、「6.3.2.2 ネットワークパラメーター・iSCSI 名の自動設定の登録」で指定したネットワークパラメーター自動設定定義ファイル ipaddr.conf に定義したサーバ名を設定してください。

参照

サーバ名の設定の詳細は、「5.8 サーバ名の設定」を参照してください。


6.3.2.5 仮想マシンの再起動

クローン先のスレーブサーバを再起動します。

参照

仮想マシンの起動方法および再起動方法は、ご使用の仮想化ソフトウェアのマニュアルを参照してください。