仮想環境(KVM)にマスタサーバを導入する場合は、シャットダウンエージェントの設定を行う必要があります。
ホストマシンに root 権限でログインします。
/etc/sysconfig/libvirt-guests ファイルに以下の値を定義します。
ON_SHUTDOWN=shutdown
SHUTDOWN_TIMEOUT={仮想マシンがシャットダウンするのを待機する時間}
例
仮想マシンのシャットダウンにかかる時間が300秒(5分)以内の場合:
# cat /etc/sysconfig/libvirt-guests <Enter> ・・・ 中略 ・・・ ON_SHUTDOWN=shutdown SHUTDOWN_TIMEOUT=300
ポイント
本設定は、仮想マシンの動作中にホストマシンを誤ってシャットダウンした場合に、マスタサーバを含む仮想マシンを正常に停止させるために設定します。SHUTDOWN_TIMEOUT には、ホストマシン上に作成されている複数の仮想マシンにおいてシャットダウンにかかる時間の大きい方を設定してください。
注意
マスタサーバを二重化構成にする場合
マスタサーバ(プライマリ)とマスタサーバ(セカンダリ)を異なるホストマシン上に導入する場合は、それぞれのホストマシンで実施してください。
ホストマシンに任意のユーザーアカウントを作成します。
ホストマシンに root 権限でログインします。
ユーザー(任意)を作成し、パスワードを設定します。
例
シャットダウンエージェント用のユーザー pcluser を作成する場合:
# useradd pcluser <Enter> # passwd pcluser <Enter>
root ユーザーとしてコマンドを実行できるように設定します。
visudo コマンドを実行することで起動するエディタで、作成したユーザーの設定行を追加します。
# visudo <Enter>
例
ユーザー pcluser に、root としてパスワード入力なしでのコマンド実行を許可する場合:
pcluser ALL=(ALL) NOPASSWD: ALL
マスタサーバを導入する仮想マシンにログインします。
ssh 接続における初回アクセス時のユーザー問い合わせ(RSA 鍵の生成)を済ませておきます。
マスタサーバを二重化構成にする場合は、マスタサーバ(プライマリ)とマスタサーバ(セカンダリ)上でそれぞれ実施してください。
例
KVM ホストマシンの IP アドレスが 192.168.1.100 であり、シャットダウンエージェント用のユーザーアカウントが pcluser である場合:
# ssh -l pcluser 192.168.1.100 <Enter> The authenticity of host '192.168.1.100 (192.168.1.100)' can't be established. RSA key fingerprint is xx:xx:xx:xx:xx:xx:xx:xx:xx:xx:xx:xx:xx:xx:xx:xx. Are you sure you want to continue connecting (yes/no)? yes <Enter> Warning: Permanently added '192.168.1.100' (RSA) to the list of known hosts. pcluser@192.168.1.100's password: {シャットダウンエージェント用ユーザーのパスワード} <Enter> $ exit
ポイント
ここで使用した KVM ホストマシンの IP アドレス、および作成したユーザーアカウント・パスワードは、マスタサーバのインストール時に指定する構成ファイル bdpp.conf の BDPP_KVMHOST_IP 、BDPP_KVMHOST_ACCOUNT 、および
BDPP_KVMHOST_PASS パラメーターにそれぞれ設定します。
構成ファイル bdpp.conf の詳細については、「B.1 bdpp.conf」の「【マスタサーバ】」を参照してください。
注意
マスタサーバを二重化構成にする場合
マスタサーバ(プライマリ)とマスタサーバ(セカンダリ)を異なるホストマシン上に導入する場合は、それぞれのホストマシンで実施してください。
その際、シャットダウンエージェント用のユーザーアカウントおよびパスワードは同じ設定にしてください。また、マスタサーバ(プライマリ)とマスタサーバ(セカンダリ)上でそれぞれ、自身のホストマシンに加え、他方のホストマシンに対しても ssh 接続における初回アクセスを実施してください。