以下の手順でクラスタリソース情報の設定を実行してください。
クラスタリソース情報の設定は、運用系および待機系の両ノードで行ってください。
クラスタリソース情報の確認
Systemwalker for Oracleのリソースが登録されているデータサービスの情報を確認します。データサービスの情報確認は、クラスタシステムのscstatコマンドで行います。
scstatコマンドの実行結果については、“3.2.9 アプリケーションリソースおよび共有ディスクリソースの起動確認[「データサービスの開始」を行ったノードでの操作]”を参照してください。
“3.2.9 アプリケーションリソースおよび共有ディスクリソースの起動確認[「データサービスの開始」を行ったノードでの操作]”の結果からは、リソースグループ名が「CentricMGR_GROUP」、Systemwalker for Oracleのアプリケーションリソース名および共有ディスクリソース名が「FJSVmporals」、「FJSVmporals_STORAGE」であることが確認できます。
インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルの作成
クラスタシステムに登録されたSystemwalker for Oracleのクラスタリソースの情報を定義する外部ファイルを「インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイル」とよびます。
インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルは、運用管理サーバ上でサンプルファイルを複写して作成してください。
インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルは、以下のコマンドで複写して作成します。
コマンドは、スーパーユーザで実行する必要があります。
# cp -p /opt/FJSVmpor/sample/cluster/als/swfoals-cl.env \ |
注意
インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルを作成する際の注意事項
製品のインストールを行ってもインストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルは存在しませんので、必ずサンプルファイルを複写してインストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルを作成してください。
サンプルファイル(/opt/FJSVmpor/sample/cluster/als/swfoals-cl.env)は、削除しないでください。
インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルの属性、権限、およびオーナー情報は、サンプルファイルと同じにしてください(必ず、-pオプションで複写してください)。
インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルの修正
インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルには、Systemwalker for Oracleのクラスタリソースが登録されている「リソースグループ名」、Systemwalker for Oracleの「アプリケーションリソース名」の情報を設定します。
注意
インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルを修正する際の注意事項
設定する各項目は必ずコロン(:)で区切って設定してください。
クラスタリソース定義ファイルの文字コードはASCIIコードで指定します。
行の最後には必ず改行を設定してください。
セミコロン(;)から始まる行はコメント行となります。
行の途中からコメントを記入することはできません。
空白行は挿入可能です。
各定義は以下の形式で設定します。
USER_APP_NAME:FOR_ORACLE_RESOURCE_NAME <改行> |
以下に設定項目の詳細を示します。
項目 | 説明 |
USER_APP_NAME | Systemwalker for Oracleのリソースが登録されているリソースグループ名を指定します。“3.2.2 データサービスへの登録[運用系/待機系のいずれかのノードでの操作]”で追加したリソースグループ名を指定してください |
FOR_ORACLE_RESOURCE_NAME | 上記のリソースグループに登録したSystemwalker for Oracleのアプリケーションリソース名を指定します。 「1.クラスタシステムリソース情報の確認」の操作で確認したSystemwalker for Oracleのアプリケーションリソース名を指定してください。 |
以下に、インストールレス型エージェント監視クラスタリソース情報ファイルの設定例を示します。
設定例では、クラスタシステムに登録されているSystemwalker Centric Managerのリソース情報が[表2-1:データサービスに登録されているリソース情報(Systemwalker Centric Manager)]の内容である場合を例としています。
また、クラスタシステムに登録したSystemwalker for Oracleのリソース情報が[表2-2:データサービスに登録するリソース情報(Systemwalker for Oracle)]の内容である場合を例としています。
CentricMGR_GROUP:FJSVmporals |
インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルの確認
作成および修正したインストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルの内容確認を以下のインストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイル確認コマンドを実行して確認します。
なお、インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルの確認を実施する場合、両ノードでデータサービスが起動されている必要があります。
# /opt/FJSVmpor/bin/mporclstals_check <ENTER> |
各々のノードで確認コマンドを実行した結果の例を以下に示します。
注意
インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイル確認時の注意
実行結果の表示内容は、クラスタシステムのデータサービスの状態によって異なります。
例
[例1]運用系ノードで、リソースグループ(CentricMGR_GROUP)がOnline状態である場合
以下は、運用系ノードで、リソースグループ(CentricMGR_GROUP)がOnline状態である場合を示しています。
# /opt/FJSVmpor/bin/mporclstals_check <ENTER> ============================================================= Determine cluster system status ============================================================= [ Cluster Service name : CentricMGR_GROUP ] ← ソースグループ名 [ for Oracle resource name : FJSVmporals ] ← Systemwalker for Oracleのアプリケーションリソース名 Cluster system is currently Online. (1) ← データサービスの状態
例
[例2]待機系ノードで、リソースグループ(CentricMGR_GROUP)がOffline状態である場合
以下は、待機系ノードで、リソースグループ(CentricMGR_GROUP)がOffline状態である場合を示しています。
# /opt/FJSVmpor/bin/mporclstals_check <ENTER> ============================================================= Determine cluster system status ============================================================= [ Cluster Service name : CentricMGR_GROUP ] [ for Oracle resource name : FJSVmporals ] Cluster system is currently Offline. (0)
注意
インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルの設定に誤りがある場合
インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルの設定に誤りがある場合、指定された情報に誤りがある旨のメッセージが通知されますので、通知されたメッセージを確認後、再度インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルを修正してください。
以下に例を示します。
リソースグループ名またはSystemwalker for Oracleのアプリケーションリソース名の指定に誤りがある場合
: [ Cluster Service name : CentricMGR_GROUP ] [ for Oracle resource name : FJSVmporals ] The specified resource ‘CentricMGR_GROUP’ does not exist.←リソースグループ「CentricMGR_GROUP」が存在しない ------------------------------------------------------------ : [ Cluster Service name : CentricMGR_GROUP ] [ for Oracle resource name : FJSVmporals ] The specified resource ‘FJSVmporals’ does not exist. ← アプリケーションリソース「FJSVmporals」が存在しない
インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルが存在しない、またはサイズがゼロである場合
============================================================= Determine cluster system status ============================================================= Cannot find the cluster resource file 'swfoals-cl.env'.
インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイル内に有効な定義情報が存在しない場合 (リソース定義行が全てコメントアウトされている場合)
============================================================= Determine cluster system status ============================================================= Cluster resource is not defined. Check the cluster resource file 'swfoals-cl.env'.
注意
インストールレス型エージェント監視クラスタ種別設定コマンドの実行(設定)が未実施の場合
“3.2.1 インストールレス型エージェント監視クラスタ種別設定コマンドの実行(設定)[運用系/待機系ノードでの操作]”が未実施の場合、以下に示すメッセージが通知されます。“3.2.1 インストールレス型エージェント監視クラスタ種別設定コマンドの実行(設定)[運用系/待機系ノードでの操作]”を実施してください。その他の手順については再度実施する必要はありません。
============================================================= Determine cluster system status ============================================================= This host does not have clustering configured for Systemwalker for Oracle.