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Systemwalker for Oracle マネージャクラスタユーザーズガイド
FUJITSU Software

3.2.10 インストールレス型エージェント監視クラスタリソース情報の設定 [運用系/待機系ノードでの操作]

以下の手順でクラスタリソース情報の設定を実行してください。

クラスタリソース情報の設定は、運用系および待機系の両ノードで行ってください。


  1. クラスタリソース情報の確認

    Systemwalker for Oracleのリソースが登録されているデータサービスの情報を確認します。データサービスの情報確認は、クラスタシステムのscstatコマンドで行います。

    scstatコマンドの実行結果については、“3.2.9 アプリケーションリソースおよび共有ディスクリソースの起動確認[「データサービスの開始」を行ったノードでの操作]”を参照してください。

    3.2.9 アプリケーションリソースおよび共有ディスクリソースの起動確認[「データサービスの開始」を行ったノードでの操作]”の結果からは、リソースグループ名が「CentricMGR_GROUP」、Systemwalker for Oracleのアプリケーションリソース名および共有ディスクリソース名が「FJSVmporals」、「FJSVmporals_STORAGE」であることが確認できます。


  2. インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルの作成

    クラスタシステムに登録されたSystemwalker for Oracleのクラスタリソースの情報を定義する外部ファイルを「インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイル」とよびます。

    インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルは、運用管理サーバ上でサンプルファイルを複写して作成してください。

    インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルは、以下のコマンドで複写して作成します。
    コマンドは、スーパーユーザで実行する必要があります。

    # cp -p /opt/FJSVmpor/sample/cluster/als/swfoals-cl.env \
    /opt/FJSVmpor/usr/custom/cluster/swfoals-cl.env <ENTER>

    注意

    インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルを作成する際の注意事項

    • 製品のインストールを行ってもインストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルは存在しませんので、必ずサンプルファイルを複写してインストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルを作成してください。

    • サンプルファイル(/opt/FJSVmpor/sample/cluster/als/swfoals-cl.env)は、削除しないでください。

    • インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルの属性、権限、およびオーナー情報は、サンプルファイルと同じにしてください(必ず、-pオプションで複写してください)。


  3. インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルの修正

    インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルには、Systemwalker for Oracleのクラスタリソースが登録されている「リソースグループ名」、Systemwalker for Oracleの「アプリケーションリソース名」の情報を設定します。

    注意

    インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルを修正する際の注意事項

    • 設定する各項目は必ずコロン(:)で区切って設定してください。

    • クラスタリソース定義ファイルの文字コードはASCIIコードで指定します。

    • 行の最後には必ず改行を設定してください。

    • セミコロン(;)から始まる行はコメント行となります。

    • 行の途中からコメントを記入することはできません。

    • 空白行は挿入可能です。

    各定義は以下の形式で設定します。

    USER_APP_NAME:FOR_ORACLE_RESOURCE_NAME <改行>

    以下に設定項目の詳細を示します。

    項目

    説明

    USER_APP_NAME

    Systemwalker for Oracleのリソースが登録されているリソースグループ名を指定します。“3.2.2 データサービスへの登録[運用系/待機系のいずれかのノードでの操作]”で追加したリソースグループ名を指定してください

    FOR_ORACLE_RESOURCE_NAME

    上記のリソースグループに登録したSystemwalker for Oracleのアプリケーションリソース名を指定します。

    「1.クラスタシステムリソース情報の確認」の操作で確認したSystemwalker for Oracleのアプリケーションリソース名を指定してください。

    以下に、インストールレス型エージェント監視クラスタリソース情報ファイルの設定例を示します。
    設定例では、クラスタシステムに登録されているSystemwalker Centric Managerのリソース情報が[表2-1:データサービスに登録されているリソース情報(Systemwalker Centric Manager)]の内容である場合を例としています。

    また、クラスタシステムに登録したSystemwalker for Oracleのリソース情報が[表2-2:データサービスに登録するリソース情報(Systemwalker for Oracle)]の内容である場合を例としています。

    CentricMGR_GROUP:FJSVmporals


  4. インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルの確認

    作成および修正したインストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルの内容確認を以下のインストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイル確認コマンドを実行して確認します。

    なお、インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルの確認を実施する場合、両ノードでデータサービスが起動されている必要があります。

    # /opt/FJSVmpor/bin/mporclstals_check <ENTER>

    各々のノードで確認コマンドを実行した結果の例を以下に示します。

    注意

    インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイル確認時の注意

    実行結果の表示内容は、クラスタシステムのデータサービスの状態によって異なります。

    [例1]運用系ノードで、リソースグループ(CentricMGR_GROUP)がOnline状態である場合

    以下は、運用系ノードで、リソースグループ(CentricMGR_GROUP)がOnline状態である場合を示しています。

    # /opt/FJSVmpor/bin/mporclstals_check <ENTER>
    =============================================================
    Determine cluster system status
    =============================================================
    
    [ Cluster Service name     : CentricMGR_GROUP ]       ← ソースグループ名
    [ for Oracle resource name : FJSVmporals ]     ← Systemwalker for Oracleのアプリケーションリソース名
    
    Cluster system is currently Online. (1)        ← データサービスの状態
    

    [例2]待機系ノードで、リソースグループ(CentricMGR_GROUP)がOffline状態である場合

    以下は、待機系ノードで、リソースグループ(CentricMGR_GROUP)がOffline状態である場合を示しています。

    # /opt/FJSVmpor/bin/mporclstals_check <ENTER>
    =============================================================
    Determine cluster system status
    =============================================================
    
    [ Cluster Service name     : CentricMGR_GROUP ]
    [ for Oracle resource name : FJSVmporals ]
    
    Cluster system is currently Offline. (0)
    

    注意

    インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルの設定に誤りがある場合

    インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルの設定に誤りがある場合、指定された情報に誤りがある旨のメッセージが通知されますので、通知されたメッセージを確認後、再度インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルを修正してください。

    以下に例を示します。

    • リソースグループ名またはSystemwalker for Oracleのアプリケーションリソース名の指定に誤りがある場合

      :
      [ Cluster Service name     : CentricMGR_GROUP ]
      [ for Oracle resource name : FJSVmporals ]
      
      The specified resource ‘CentricMGR_GROUP’ does not exist.←リソースグループ「CentricMGR_GROUP」が存在しない
      ------------------------------------------------------------
      :
      [ Cluster Service name     : CentricMGR_GROUP ]
      [ for Oracle resource name : FJSVmporals ]
      
      The specified resource ‘FJSVmporals’ does not exist.  ← アプリケーションリソース「FJSVmporals」が存在しない

    • インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルが存在しない、またはサイズがゼロである場合

      =============================================================
      Determine cluster system status
      =============================================================
      
      Cannot find the cluster resource file 'swfoals-cl.env'.

    • インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイル内に有効な定義情報が存在しない場合 (リソース定義行が全てコメントアウトされている場合)

      =============================================================
      Determine cluster system status
      =============================================================
      
      Cluster resource is not defined.
      Check the cluster resource file 'swfoals-cl.env'.

    注意

    インストールレス型エージェント監視クラスタ種別設定コマンドの実行(設定)が未実施の場合

    3.2.1 インストールレス型エージェント監視クラスタ種別設定コマンドの実行(設定)[運用系/待機系ノードでの操作]”が未実施の場合、以下に示すメッセージが通知されます。“3.2.1 インストールレス型エージェント監視クラスタ種別設定コマンドの実行(設定)[運用系/待機系ノードでの操作]”を実施してください。その他の手順については再度実施する必要はありません。

    =============================================================
    Determine cluster system status
    =============================================================
    
    This host does not have clustering configured for Systemwalker for Oracle.