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Systemwalker for Oracle マネージャクラスタユーザーズガイド
FUJITSU Software

3.1.8 インストールレス型エージェント監視クラスタリソース情報の設定 [運用系/待機系ノードでの操作]

以下の手順でクラスタリソース情報の設定を実行してください。
クラスタリソース情報の設定は、運用系および待機系の両ノードで行ってください。


  1. クラスタシステムリソース情報の確認

    PRIMECLUSTERのコマンドを使用して、クラスタシステムに登録されているリソースのリソース名の情報から、ユーザアプリケーションリソース名とSystemwalker for Oracleのプロシジャリソース名を確認してください。

    リソース登録の確認は、クラスタシステムのhvdispコマンドを使用します。

    # /opt/SMAW/SMAWRrms/bin/hvdisp -a <ENTER>
    
    Local System:  mpor01RMS
    Configuration: /opt/SMAW/SMAWRrms/build/config.us
    
    Resource                Type    HostName            State        StateDetails
    ------------------------------------------------------------------------------
    mpor01RMS               SysNode                     Online
    mpor02RMS               SysNode                     Online
    cmgr                    userApp                     Online
    Machine001_cmgr         andOp   mpor01RMS
    Machine000_cmgr         andOp   mpor02RMS           Online
    CMGRPMON.50             gRes                        Online
    FJSVmporals.53          gRes                        Online
    CMGRPROC.49             gRes                        Online
    Ipaddress000_Gls_CMGR   gRes                        Online
    MountPoint003_Lfs_CMGR  gRes                        Online
    MountPoint002_Lfs_CMGR  gRes                        Online
    MountPoint001_Lfs_CMGR  gRes                        Online

    上記の例の場合、ユーザアプリケーションリソース名が「cmgr」、Systemwalker for Oracleのプロシジャリソース名が「FJSVmporals.53」であることが確認できます。

    注意

    Systemwalker for Oracleのプロシジャリソース名について

    • Systemwalker Centric Managerのクラスタリソースが登録されているユーザアプリケーションが RMS Configuration Wizard の turnkey wizard “STANDBY”を使用して設定している場合、hvdispコマンドの出力情報には「cmgr」(小文字のユーザアプリケーション名)が表示されます。
      なお、以降の「3. クラスタリソース定義ファイルの修正」操作で指定するユーザアプリケーション名は、hvdispコマンドで出力されるアプリケーション名を使用します。

    • Systemwalker for Oracleのプロシジャリソース名は、“3.1.3 インストールレス型エージェント監視状態遷移プロシジャリソースの登録 [運用系/待機系ノードでの操作]”で指定したリソース名にリソースIDが付加された形式で出力されます。上記の例で出力されている「FJSVmporals.53」の場合、リソース名が「FJSVmporals」で、「53」がリソースIDとなります。


  2. インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルの作成

    クラスタシステムに登録されたSystemwalker for Oracleのクラスタリソースの情報を定義する外部ファイルを「インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイル」とよびます。

    インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルは、運用管理サーバ上でサンプルファイルを複写して作成してください。

    インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルは、以下のコマンドで複写して作成します。

    # cp -p /opt/FJSVmpor/sample/cluster/als/swfoals-cl.env 
     /opt/FJSVmpor/usr/custom/cluster/swfoals-cl.env <ENTER>

    注意

    インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルを作成する際の注意事項

    • 製品のインストールを行ってもインストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルは存在しません。必ずサンプルファイルを複写してインストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルを作成してください。

    • サンプルファイル(/opt/FJSVmpor/sample/cluster/als/swfoals-cl.env)は、削除しないでください。

    • インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルの属性、権限、およびオーナー情報は、サンプルファイルと同じにしてください(必ず、-pオプションを使用して複写してください)。


  3. インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルの修正

    インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルには、Systemwalker for Oracleのクラスタリソースが登録されているSystemwalker for Oracleユーザアプリケーション名、Systemwalker for Oracleのクラスタリソース名情報を設定します。

    注意

    インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイル修正時の注意事項

    • 設定する各項目は必ずコロン(:)で区切って設定してください。

    • クラスタリソース定義ファイルの文字コードはASCIIコードで指定します。

    • 行の最後には必ず改行を設定してください。

    • セミコロン(;)から始まる行はコメント行となります。

    • 行の途中からコメントを記入することはできません。

    • 空白行は挿入可能です。

    各定義は以下の形式で設定します。

    USER_APP_NAME:FOR_ORACLE_RESOURCE_NAME <改行>


    以下に設定項目の詳細を示します。

    項目

    説明

    USER_APP_NAME

    Systemwalker for Oracleのリソースが登録されているユーザアプリケーション名を指定します。「1. クラスタシステムリソース情報の確認」 の操作で確認したユーザアプリケーション名(Systemwalker for Oracleのプロシジャリソースを登録したユーザアプリケーション名)を指定してください。

    FOR_ORACLE_RESOUECE_NAME

    上記のユーザアプリケーションに登録したSystemwalker for Oracleの状態遷移プロシジャリソース名を指定します。

    「1.クラスタシステムリソース情報の確認」の操作で確認したSystemwalker for Oracleのプロシジャリソース名を指定してください。


    以下に、インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルの設定例を示します。

    設定例では、クラスタシステムに登録されているSystemwalker Centric Manager のリソース情報が、[表1-1:ユーザアプリケーションに登録されているリソース情報(Systemwalker Centric Manager)]の内容である場合を示しています。
    クラスタシステムに登録するSystemwalker for Oracleのリソース情報は、[表1-2:ユーザアプリケーションに登録するリソース情報(Systemwalker for Oracle)]の内容である場合を例としています。

    cmgr:FJSVmporals.53


  4. インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルの確認

    作成および修正を行ったインストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルの内容を以下のインストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイル確認コマンドを実行して確認します。

    なお、インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルの確認を実施する場合、両ノードでクラスタサービスが起動されている必要があります。

    # /opt/FJSVmpor/bin/mporclstals_check <ENTER>


    各々のノードで確認コマンドを実行した結果の例を以下に示します。

    注意

    インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイル確認時の注意事項

    以下に示す手順で表示される実行結果は、クラスタシステムのユーザアプリケーションの状態によって異なります。

    [1]

    以下は、運用系ノードで、ユーザアプリケーション(cmgr)がOnline状態である場合を示しています。

    # /opt/FJSVmpor/bin/mporclstals_check <ENTER>
    =============================================================
    Determine cluster system status
    =============================================================
    
    [ Cluster Service name     : cmgr ]            ← ユーザアプリケーション名
    [ for Oracle resource name : FJSVmporals.53 ] ← Systemwalker for Oracleのリソース名

    Cluster system is currently Online. (1) ← ユーザアプリケーションの状態
    ------------------------------------------------------------

    [2]

    以下は、待機系ノードで、ユーザアプリケーション(cmgr)がOffline状態である場合を示しています。

    # /opt/FJSVmpor/bin/mporclstals_check <ENTER>
    =============================================================
    Determine cluster system status
    =============================================================
    
    [ Cluster Service name     : cmgr ]
    [ for Oracle resource name : FJSVmporals.53 ]
    
    Cluster system is currently Offline. (0)
    ------------------------------------------------------------

    注意

    インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルの設定に誤りがある場合

    インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルの設定に誤りがある場合、指定された情報に誤りがある旨のメッセージが通知されますので、通知されたメッセージを確認後、再度インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルを修正してください。

    以下に例を示します。

    • ユーザアプリケーション名またはSystemwalker for Oracleのリソース名の指定に誤りがある場合

      :
      [ Cluster Service name     : Application1 ]
      [ for Oracle resource name : FJSVmporals.53 ]
      
      The specified resource ‘Application1’ does not exist.  ←  ユーザアプリケーション「Application1」が存在しない
      ------------------------------------------------------------
      :
      [ Cluster Service name     : cmgr ]
      [ for Oracle resource name : FJSVmporals.53 ]
      
      The specified resource ‘FJSVmporals.53’ does not exist.  ←  リソース「FJSVmporals.53」が存在しない

    • インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルが存在しない、またはサイズがゼロである場合

      =============================================================
      Determine cluster system status
      =============================================================
      
      Cannot find the cluster resource file 'swfoals-lcl.env'.

    • インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイル内に有効な定義情報が存在しない場合 (リソース定義行が全てコメントアウトされている場合)

      =============================================================
      Determine cluster system status
      =============================================================
      
      Cluster resource is not defined.
      Check the cluster resource file 'swfoals-cl.env'.

注意

インストールレス型エージェント監視クラスタ種別設定コマンドの実行(設定)が未実施の場合

3.1.1 インストールレス型エージェント監視クラスタ種別設定コマンドの実行(設定)[運用系/待機系ノードでの操作]”が未実施の場合、以下に示すメッセージが通知されます。“3.1.1 インストールレス型エージェント監視クラスタ種別設定コマンドの実行(設定)[運用系/待機系ノードでの操作]”を実施してください。その他の手順については再度実施する必要はありません。

=============================================================
Determine cluster system status
=============================================================

This host does not have clustering configured for Systemwalker for Oracle.