以下の手順でクラスタリソース情報の設定を実行してください。
クラスタリソース情報の設定は、運用系および待機系の両ノードで行ってください。
クラスタシステムリソース情報の確認
PRIMECLUSTERのコマンドを使用して、クラスタシステムに登録されているリソースのリソース名の情報から、ユーザアプリケーションリソース名とSystemwalker for Oracleのプロシジャリソース名を確認してください。
リソース登録の確認は、クラスタシステムのhvdispコマンドを使用します。
# /opt/SMAW/SMAWRrms/bin/hvdisp -a <ENTER> Local System: mpor01RMS Configuration: /opt/SMAW/SMAWRrms/build/config.us Resource Type HostName State StateDetails ------------------------------------------------------------------------------ mpor01RMS SysNode Online mpor02RMS SysNode Online cmgr userApp Online Machine001_cmgr andOp mpor01RMS Machine000_cmgr andOp mpor02RMS Online CMGRPMON.50 gRes Online FJSVmporals.53 gRes Online CMGRPROC.49 gRes Online Ipaddress000_Gls_CMGR gRes Online MountPoint003_Lfs_CMGR gRes Online MountPoint002_Lfs_CMGR gRes Online MountPoint001_Lfs_CMGR gRes Online
上記の例の場合、ユーザアプリケーションリソース名が「cmgr」、Systemwalker for Oracleのプロシジャリソース名が「FJSVmporals.53」であることが確認できます。
注意
Systemwalker for Oracleのプロシジャリソース名について
Systemwalker Centric Managerのクラスタリソースが登録されているユーザアプリケーションが RMS Configuration Wizard の turnkey wizard “STANDBY”を使用して設定している場合、hvdispコマンドの出力情報には「cmgr」(小文字のユーザアプリケーション名)が表示されます。
なお、以降の「3. クラスタリソース定義ファイルの修正」操作で指定するユーザアプリケーション名は、hvdispコマンドで出力されるアプリケーション名を使用します。
Systemwalker for Oracleのプロシジャリソース名は、“3.1.3 インストールレス型エージェント監視状態遷移プロシジャリソースの登録 [運用系/待機系ノードでの操作]”で指定したリソース名にリソースIDが付加された形式で出力されます。上記の例で出力されている「FJSVmporals.53」の場合、リソース名が「FJSVmporals」で、「53」がリソースIDとなります。
インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルの作成
クラスタシステムに登録されたSystemwalker for Oracleのクラスタリソースの情報を定義する外部ファイルを「インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイル」とよびます。
インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルは、運用管理サーバ上でサンプルファイルを複写して作成してください。
インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルは、以下のコマンドで複写して作成します。
# cp -p /opt/FJSVmpor/sample/cluster/als/swfoals-cl.env /opt/FJSVmpor/usr/custom/cluster/swfoals-cl.env <ENTER>
注意
インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルを作成する際の注意事項
製品のインストールを行ってもインストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルは存在しません。必ずサンプルファイルを複写してインストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルを作成してください。
サンプルファイル(/opt/FJSVmpor/sample/cluster/als/swfoals-cl.env)は、削除しないでください。
インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルの属性、権限、およびオーナー情報は、サンプルファイルと同じにしてください(必ず、-pオプションを使用して複写してください)。
インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルの修正
インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルには、Systemwalker for Oracleのクラスタリソースが登録されているSystemwalker for Oracleユーザアプリケーション名、Systemwalker for Oracleのクラスタリソース名情報を設定します。
注意
インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイル修正時の注意事項
設定する各項目は必ずコロン(:)で区切って設定してください。
クラスタリソース定義ファイルの文字コードはASCIIコードで指定します。
行の最後には必ず改行を設定してください。
セミコロン(;)から始まる行はコメント行となります。
行の途中からコメントを記入することはできません。
空白行は挿入可能です。
各定義は以下の形式で設定します。
USER_APP_NAME:FOR_ORACLE_RESOURCE_NAME <改行> |
以下に設定項目の詳細を示します。
項目 | 説明 |
USER_APP_NAME | Systemwalker for Oracleのリソースが登録されているユーザアプリケーション名を指定します。「1. クラスタシステムリソース情報の確認」 の操作で確認したユーザアプリケーション名(Systemwalker for Oracleのプロシジャリソースを登録したユーザアプリケーション名)を指定してください。 |
FOR_ORACLE_RESOUECE_NAME | 上記のユーザアプリケーションに登録したSystemwalker for Oracleの状態遷移プロシジャリソース名を指定します。 「1.クラスタシステムリソース情報の確認」の操作で確認したSystemwalker for Oracleのプロシジャリソース名を指定してください。 |
以下に、インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルの設定例を示します。
設定例では、クラスタシステムに登録されているSystemwalker Centric Manager のリソース情報が、[表1-1:ユーザアプリケーションに登録されているリソース情報(Systemwalker Centric Manager)]の内容である場合を示しています。
クラスタシステムに登録するSystemwalker for Oracleのリソース情報は、[表1-2:ユーザアプリケーションに登録するリソース情報(Systemwalker for Oracle)]の内容である場合を例としています。
cmgr:FJSVmporals.53 |
インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルの確認
作成および修正を行ったインストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルの内容を以下のインストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイル確認コマンドを実行して確認します。
なお、インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルの確認を実施する場合、両ノードでクラスタサービスが起動されている必要があります。
# /opt/FJSVmpor/bin/mporclstals_check <ENTER> |
各々のノードで確認コマンドを実行した結果の例を以下に示します。
注意
インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイル確認時の注意事項
以下に示す手順で表示される実行結果は、クラスタシステムのユーザアプリケーションの状態によって異なります。
例
[例1]
以下は、運用系ノードで、ユーザアプリケーション(cmgr)がOnline状態である場合を示しています。
# /opt/FJSVmpor/bin/mporclstals_check <ENTER> ============================================================= Determine cluster system status ============================================================= [ Cluster Service name : cmgr ] ← ユーザアプリケーション名
[ for Oracle resource name : FJSVmporals.53 ] ← Systemwalker for Oracleのリソース名
Cluster system is currently Online. (1) ← ユーザアプリケーションの状態
------------------------------------------------------------
例
[例2]
以下は、待機系ノードで、ユーザアプリケーション(cmgr)がOffline状態である場合を示しています。
# /opt/FJSVmpor/bin/mporclstals_check <ENTER> ============================================================= Determine cluster system status ============================================================= [ Cluster Service name : cmgr ] [ for Oracle resource name : FJSVmporals.53 ] Cluster system is currently Offline. (0) ------------------------------------------------------------
注意
インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルの設定に誤りがある場合
インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルの設定に誤りがある場合、指定された情報に誤りがある旨のメッセージが通知されますので、通知されたメッセージを確認後、再度インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルを修正してください。
以下に例を示します。
ユーザアプリケーション名またはSystemwalker for Oracleのリソース名の指定に誤りがある場合
: [ Cluster Service name : Application1 ] [ for Oracle resource name : FJSVmporals.53 ] The specified resource ‘Application1’ does not exist. ← ユーザアプリケーション「Application1」が存在しない ------------------------------------------------------------ : [ Cluster Service name : cmgr ] [ for Oracle resource name : FJSVmporals.53 ] The specified resource ‘FJSVmporals.53’ does not exist. ← リソース「FJSVmporals.53」が存在しない
インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイルが存在しない、またはサイズがゼロである場合
============================================================= Determine cluster system status ============================================================= Cannot find the cluster resource file 'swfoals-lcl.env'.
インストールレス型エージェント監視クラスタリソース定義ファイル内に有効な定義情報が存在しない場合 (リソース定義行が全てコメントアウトされている場合)
============================================================= Determine cluster system status ============================================================= Cluster resource is not defined. Check the cluster resource file 'swfoals-cl.env'.
注意
インストールレス型エージェント監視クラスタ種別設定コマンドの実行(設定)が未実施の場合
“3.1.1 インストールレス型エージェント監視クラスタ種別設定コマンドの実行(設定)[運用系/待機系ノードでの操作]”が未実施の場合、以下に示すメッセージが通知されます。“3.1.1 インストールレス型エージェント監視クラスタ種別設定コマンドの実行(設定)[運用系/待機系ノードでの操作]”を実施してください。その他の手順については再度実施する必要はありません。
============================================================= Determine cluster system status ============================================================= This host does not have clustering configured for Systemwalker for Oracle.