保管データベースの退避では、以下のスクリプトを使用します。
List Works組込データベースの場合
/opt/FJSVlw-sv/db/lwdb/LWDB/backupLWDB.sh
Symfowareの場合
/opt/FJSVlw-sv/db/symfo/LWDB/backupLWDB.sh
参考
保管データベースの退避は、スーパーユーザで行ってください。
Symfowareの場合、作業を行う前に、Symfowareの環境変数を設定する必要があります。
環境変数の設定方法については、“セットアップガイド”を参照してください。
注意
退避したフォルダ、フォルダ配下の帳票、および印刷資源と保管データベースは、整合性を保つ必要があります。フォルダ、フォルダ配下の帳票、および印刷資源と保管データベースの不整合を起こさないために、すべてのバックアップは同じタイミングで行うよう運用設計をしてください。
退避するために必要なディスク容量は、導入時に運用設計によって見積もった値となります。
ディスク容量の見積もりについては、“第5章 システムの見積もり”を参照してください。 保管データベースのディスク容量の見積もりについては“セットアップガイド”を参照してください。
手順1:スクリプトの複写(SymfowareがList Worksサーバとは異なるサーバにある場合)
SymfowareがList Worksサーバとは異なるサーバ(データベースサーバ)にある場合は、スクリプト(backupLWDB.sh)をデータベースサーバへ複写します。
スクリプトに実行権が設定されていることを確認してください。実行権がない場合はchmodコマンドで実行権を付与してください。
chmodコマンドについては、SolarisまたはLinuxのマニュアルを参照してください。
手順2:退避ファイルの格納先フォルダの作成(List Works組込データベース、またはSymfowareの場合)
退避ファイルの格納先となるフォルダを作成します。
退避ファイルは、スクリプトの実行により、保管データベースのデータが退避されるファイルです。
退避ファイルの格納先に必要なディスク容量は、導入時に運用設計によって見積もった値となります。
ディスク容量の見積もりについては、“セットアップガイド”を参照してください。
注意
格納先フォルダに以前の退避ファイルがある状態で、スクリプトを実行すると、エラーになります。
手順3:スクリプトの修正(List Works組込データベース、またはSymfowareの場合)
スクリプト(backupLWDB.sh)の修正をします。
“手順2:退避ファイルの格納先フォルダの作成(List Works組込データベース、またはSymfowareの場合)”で作成した退避ファイルの格納先に合わせ、スクリプトの以下の箇所(太字下線)を修正します。
# Modify this PATH to data backup directory.
BACKUP_DATA_FILE_PATH=/var/lwdb_bak
手順4:List Worksサービスの停止
List Worksの退避を実施する場合は、必ずList Worksサービスを停止した状態で行ってください。
List Worksサービスの停止方法については、“8.2.2 List Worksサービスの停止”を参照してください。
注意
保管フォルダを退避するために、List Worksサービスを停止するまえに、第一階層の保管フォルダのプロパティに表示されるフォルダの場所を控えておいてください。
エクスプローラなどを使用して、以下のフォルダや印刷資源をフォルダごと、別のフォルダや媒体に複写(退避)します。なお、フォルダの階層構造やアクセス権は崩さず退避してください。
List Worksシステムディレクトリ
受信フォルダ
保管フォルダ
印刷フォルダ
ファイリングフォルダ
オーバレイ(帳票を表示する際に使用)
印刷資源
電子保存装置(データ転送コネクタ)
仕分け定義体(EEのみ)
注意
保管フォルダの共有運用を行っている場合、受信フォルダ、印刷フォルダ、ファイリングフォルダ、印刷資源、および、オーバレイの退避については、各サーバで実施してください。保管フォルダの退避については、いずれか1台のサーバで実施してください。
クラスタ運用を行っている場合、受信フォルダ、印刷フォルダ、ファイリングフォルダ、印刷資源、および、オーバレイの退避については、運用ノードおよび待機ノードの各サーバで実施してください。保管フォルダの退避については、運用ノードのサーバで実施してください。
各資源の格納場所を以下に示します。
各フォルダ | 格納場所 |
---|---|
List Worksシステムディレクトリ | lvsetsysコマンドで作ったList Worksのシステムディレクトリ |
受信フォルダ | lvlstenvコマンドにて、サーバ動作環境ファイル(lvsvenv)における「RCV-FOLDER」キーワードの設定を確認します |
保管フォルダ (注1) | 第一階層の保管フォルダのプロパティに表示されるフォルダの場所 |
印刷資源 |
|
オーバレイ (注2) | lvlstenvコマンドにて、サーバ動作環境ファイル(lvsvenv)における以下のキーワードの設定を確認します。オーバレイ資源は初期化せず、そのまま退避してください。
|
帳票項目・オーバレイ位置保存ファイル | lvlstenvコマンドにて、サーバ動作環境ファイル(lvsvenv)における「OVDFLD」キーワードの設定を確認します |
オーバレイ世代管理 | lvlstenvコマンドにて、サーバ動作環境ファイル(lvsvenv)における「CTRL-OVL」キーワードの設定を確認します |
電子保存装置(データ転送コネクタ) | /etc/opt/FJSVlw-sv/etc/lwvprint.ini (注3) (注4) |
仕分け定義体(EEのみ) | 扱う帳票によって、仕分け定義体の格納場所が異なります。 (注5)
|
注1:
保管フォルダには、idx、idxpg、mem、srhなどの関連ファイルが含まれます。
注2:
リスト管理サーバの帳票を表示する際に使用するオーバレイです。
注3:
電子保存装置にデータ転送コネクタを指定した場合に有効となります。List Works仮想プリンタの情報を退避したい場合は、OSの退避機能を使用してシステム全体を退避ください。
注4:
帳票データ転送アダプタ機能のみをインストールしている環境の場合は、/etc/opt/FJSVlw-pa/etc/lwvprint.ini です。
注5:
運用によって、仕分け定義体の格納場所を変更している場合は、変更した格納場所の仕分け定義体を退避してください。
保管データベースを退避します。
注意
保管フォルダの共有運用を行っている場合は、データベースがインストールされているサーバで保管データベースの退避を実施してください。
クラスタ運用を行っている場合は、待機ノードのクラスタサービスとデータベースサービスを停止し、運用ノードのサーバで保管データベースの退避を実施してください。
データベースのクラスタ運用の詳細については、“Symfowareのマニュアル”および“Oracle Databaseのマニュアル”を参照してください。 |
退避方法は、使用しているデータベースシステムによって異なります。
“手順3:スクリプトの修正(List Works組込データベース、またはSymfowareの場合)”で修正したスクリプト(backupLWDB.sh)を実行します。
スクリプトの実行中にエラーが発生した場合は、ログファイル(backuplog_LWDB.txt)を参照し、エラーメッセージを確認します。ログファイルは、スクリプトを実行したカレントフォルダに出力されます。
保管データベースの退避処理時に出力される可能性の高いメッセージを、“メッセージ集”に抜粋して説明しています。参考にしてください。 また、詳細なエラーメッセージの説明については、“Symfowareのマニュアル”を参照してください。
手順7:List Worksサービスの開始