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通信制御サービス V7.2L20 使用手引書
FUJITSU Software

4.2 トレースコマンド

本コマンドは、本製品、および本製品を利用している通信アプリケーション(WSMGR、FNA Serverなど)のトレース情報を制御するためのコマンドです。

本製品では、メモリ上のトレースバッファにトレースデータを採取しています。

本コマンドは、メモリ上に採取されたトレースデータをファイルへ保存することができます。なお、採取されているトレースデータがトレースバッファサイズの上限を超えそうになると、再度トレースバッファの先頭に戻って古いデータから上書きします。

注意

採取されたトレース情報ファイルにはネットワーク上の通信データ内容が含まれます。ファイルの取り扱いには注意してください。

また、トレースバッファサイズや採取するトレース情報を変更することもできます。

本コマンドで扱うトレースフラグには、採取するトレースデータの設定情報を指定します。トレースフラグは制御部ごとに管理しています。

参考

  • 本製品のインストール直後は、必要な制御部のトレースフラグはONに設定されています。
    インストール直後のフラグ状態については、「4.2.1 制御部名」を参照してください。

  • メモリ上のトレースバッファに採取されるトレースデータを、自動的にファイルに保存する方法については、「4.3 トレースログ保存コマンド」をご覧ください。


コマンド形式

管理者権限で実行されたコマンドプロンプトで、以下のコマンドを実行します。

注意

コマンドプロンプトを起動するときは「管理者として実行...」を選択してください。許可を求められた場合は、操作の続行を許可するか、管理者アカウントのパスワードを入力します。
本コマンドの処理が完了したら、セキュリティのためコマンドプロンプトを終了させてください。


 > CSTRACE コマンド名 [パラメタ]

> CSTRACE

コマンドの使用方法を表示します。

> CSTRACE SAVE ファイル名 [コメント]

例:CSTRACE SAVE TRACE.DAT
例:CSTRACE SAVE TRACE.DAT 成功時のトレース

メモリ上に採取されたトレースデータをファイルに保存します。なお、保存されるファイルサイズはトレースバッファサイズとほぼ同じになります。

> CSTRACE CLEAR

メモリ上のトレースバッファを初期化します。それまでに採取されたトレースデータは消去されます。

> CSTRACE SIZE サイズ

例:CSTRACE SIZE 256

メモリ上のトレースバッファの大きさをKB単位で設定します。
本コマンドを実行するとトレースバッファが初期化され、それまでに採取されたトレースデータは消去されます。
[初期値]1024(KB)

> CSTRACE STATUS [制御部名]

トレース採取の設定情報を表示します。

> CSTRACE ON 制御部名[:サブIDリスト]

例:CSTRACE ON FNA
CSTRACE ON FNA:0,2-5,8
CSTRACE ON *

指定された制御部のトレースフラグをONに設定し、トレースの採取を開始します。
通常、「サブIDリスト」は省略します。

> CSTRACE OFF 制御部名[:サブIDリスト]

例:CSTRACE OFF FNA
CSTRACE OFF FNA:0,2-5,8
CSTRACE OFF *

指定された制御部のトレースフラグをOFFに設定し、トレースの採取を停止します。
通常、「サブIDリスト」は省略します。

> CSTRACE REGLIST

コンピュータの起動時から有効になるトレース採取の設定情報を表示します。

> CSTRACE REGSET 制御部名[:サブIDリスト]

例:CSTRACE REGSET FNA
CSTRACE REGSET FNA:0,2-5,8

コンピュータの起動時からトレース採取を開始する制御部のトレースフラグを設定します。
通常、「サブIDリスト」は省略します。

> CSTRACE REGDEL 制御部名

例:CSTRACE REGDEL FNA

指定された制御部のトレースフラグをREGSETで設定したリストから削除します。


注意

トレースバッファとして過度に大きなサイズを指定すると、システムの動作に影響がある場合があります。CSTRACE SIZEで指定するトレースバッファサイズは、5120(KB)以下の値での運用を推奨します。

参考

本コマンドで利用するメモリ使用量やディスク使用量については、「付録F トレース機能の利用について」をご覧ください。