本コマンドは、本製品、および本製品を利用している通信アプリケーション(WSMGR、FNA Serverなど)のトレース情報を制御するためのコマンドです。
本製品では、メモリ上のトレースバッファにトレースデータを採取しています。
本コマンドは、メモリ上に採取されたトレースデータをファイルへ保存することができます。なお、採取されているトレースデータがトレースバッファサイズの上限を超えそうになると、再度トレースバッファの先頭に戻って古いデータから上書きします。
注意
採取されたトレース情報ファイルにはネットワーク上の通信データ内容が含まれます。ファイルの取り扱いには注意してください。
また、トレースバッファサイズや採取するトレース情報を変更することもできます。
本コマンドで扱うトレースフラグには、採取するトレースデータの設定情報を指定します。トレースフラグは制御部ごとに管理しています。
参考
本製品のインストール直後は、必要な制御部のトレースフラグはONに設定されています。
インストール直後のフラグ状態については、「4.2.1 制御部名」を参照してください。
メモリ上のトレースバッファに採取されるトレースデータを、自動的にファイルに保存する方法については、「4.3 トレースログ保存コマンド」をご覧ください。
管理者権限で実行されたコマンドプロンプトで、以下のコマンドを実行します。
注意
コマンドプロンプトを起動するときは「管理者として実行...」を選択してください。許可を求められた場合は、操作の続行を許可するか、管理者アカウントのパスワードを入力します。
本コマンドの処理が完了したら、セキュリティのためコマンドプロンプトを終了させてください。
> CSTRACE コマンド名 [パラメタ]
> CSTRACE | コマンドの使用方法を表示します。 |
> CSTRACE SAVE ファイル名 [コメント] 例:CSTRACE SAVE TRACE.DAT | メモリ上に採取されたトレースデータをファイルに保存します。なお、保存されるファイルサイズはトレースバッファサイズとほぼ同じになります。 |
> CSTRACE CLEAR | メモリ上のトレースバッファを初期化します。それまでに採取されたトレースデータは消去されます。 |
> CSTRACE SIZE サイズ 例:CSTRACE SIZE 256 | メモリ上のトレースバッファの大きさをKB単位で設定します。 |
> CSTRACE STATUS [制御部名] | トレース採取の設定情報を表示します。 |
> CSTRACE ON 制御部名[:サブIDリスト] 例:CSTRACE ON FNA | 指定された制御部のトレースフラグをONに設定し、トレースの採取を開始します。 |
> CSTRACE OFF 制御部名[:サブIDリスト] 例:CSTRACE OFF FNA | 指定された制御部のトレースフラグをOFFに設定し、トレースの採取を停止します。 |
> CSTRACE REGLIST | コンピュータの起動時から有効になるトレース採取の設定情報を表示します。 |
> CSTRACE REGSET 制御部名[:サブIDリスト] 例:CSTRACE REGSET FNA | コンピュータの起動時からトレース採取を開始する制御部のトレースフラグを設定します。 |
> CSTRACE REGDEL 制御部名 例:CSTRACE REGDEL FNA | 指定された制御部のトレースフラグをREGSETで設定したリストから削除します。 |
注意
トレースバッファとして過度に大きなサイズを指定すると、システムの動作に影響がある場合があります。CSTRACE SIZEで指定するトレースバッファサイズは、5120(KB)以下の値での運用を推奨します。
参考
本コマンドで利用するメモリ使用量やディスク使用量については、「付録F トレース機能の利用について」をご覧ください。