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Interstage AR Processing Server V1.1 開発ガイド
FUJITSU Software

2.3.6 利用者定義テーブルの設計

利用者定義テーブルはAR重畳表示アプリケーションにて外部データを使用する場合に使用します。外部データや、外部データのURLなどが固定の場合など、更新の可能性のないものを重畳表示に利用したい際はAR重畳表示定義にそのまま記述することもできます。更新する可能性のあるデータや、日々のデータを蓄積したい場合に利用してください。

利用者定義テーブルの設計では以下の項目について設計してください。

ポイント

  • 属性として登録日時を作成し、データ取得の際に降順でソートすることで最新のデータが取得出来ます。AR重畳表示アプリケーションで最新データをAR重畳表示定義データに埋め込む処理を入れることで、最新のデータで重畳表示が可能になります。
  • Interstage AR Proccessing ServerのAR実行サーバの検索機能では、テーブル間をまたいで同じ属性名に対して検索することができます。サンプルアプリケーション(ARマーカー)では製品が標準で持っているテーブル(シナリオ、シーン、AR重畳表示定義)が共通で持っている属性名(ar_id, ar_name, ar_descriptionなど)を利用して利用者定義テーブルを設計しています。必ずしも共通の属性名を使用する必要はありません。利用方法に応じてデータテーブルを設計してください。
  • 共通属性のar_registrationtimeとar_modificationtimeなどを利用者定義テーブルで同じ属性名を指定してもAR実行サーバでは自動で値が付加されないのでご注意ください。
  • テータ型のLONGはJAVAのlong型と同等です。プログラム言語やアプリケーション実行環境によってはlong型のすべてを扱えない可能性があります。例えば、JavaScriptのnumber型では17桁以上の数値は丸められてしまいます。想定するご利用環境に応じて値の範囲を決定してください。

サンプルアプリケーション(ARマーカー)にて点検情報として作業者名(usr_name)と温度(usr_temperature)を格納する利用者定義テーブル(usr_sample)を設計します。

表 2.4 利用者定義テーブル設計の例

属性名

データ型

備考

ar_id

LONG

ユーザーデータID

ar_name

STRING

ユーザーデータ名

ar_description

STRING

説明やメモ

ar_registrationtime

LONG

登録日時

ar_modificationtime

LONG

更新日時

usr_name

STRING

ユーザー名

usr_temperature

LONG

点検温度