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Symfoware Server V12.1.x データベース二重化導入運用ガイド
FUJITSU Software

11.9.2 全DCUの再構築

全DCUを再構築する操作の手順を説明します。

操作の手順

データベースサーバ1の操作

  1. DBミラーリングサービスの緊急停止を行います。

    $ dxsvstop -term
  2. 順序番号の確認を行います。rdbexecsqlコマンドを実行して、順序番号を生成することにより順序番号を確認します。

  3. DCUを構成するRLP名の取得を行います。以降の手順においてRLP単位の操作を行う場合には、rdbbcdcuコマンドの表示結果で得られた主系および従系のRLP名を利用してください。

    $ rdbbcdcu -V -b
  4. セットアップスクリプトdxdelmnobj.shを実行して、DCUを構成するRLPに対応するRLP管理オブジェクトを削除します。

    $ dxdelmnobj.sh -d 主系RLPのRLP定義ファイル -p 主系RLPのRLP名
    $ dxdelmnobj.sh -d 従系RLPのRLP定義ファイル -p 従系RLPのRLP名
  5. データベースサーバを停止します。

  6. モニタデーモンの停止を行います。

    $ dxstop
  7. モニタ管理ファイルの削除を行います。DBミラーリング動作環境ファイルのDX_MANAGE_PATHパラメタに指定したディレクトリ配下のモニタ管理ファイルをすべて削除するか、またはセットアップスクリプトdxdelmonenv.shを実行して削除します。

    $ dxdelmonenv.sh [-t 作業用ディレクトリ]
  8. DCUを構成するすべてのRLPを削除します。

    $ rdbbcrlp -E -p 主系RLPのRLP名
    $ rdbbcrlp -E -p 従系RLPのRLP名
  9. RLPを構成する以下のファイルが残存している場合、これらを削除します。

    • 主系RLPおよび従系RLPの送信用RLM(RLP定義ファイルのRLM_OWN_SEND_DEVICEパラメタで指定したファイル)

    • 主系RLPおよび従系RLPの受信用RLM(RLP定義ファイルのRLM_OWN_RECV_DEVICEパラメタで指定したファイル)

    • 主系RLPおよび従系RLPのRLCファイル(RLP定義ファイルのRLC_OWN_DEVICEnパラメタで指定したファイル)

  10. セットアップスクリプトdxdelrlpenv.shを実行して、従系RLPのRERUNログ抽出ファイルおよびRERUNログ引継ぎファイルを削除します。

    $ dxdelrlpenv.sh -d 従系RLPのRLP定義ファイル -p 従系RLPのRLP名
  11. DCUを構成するRLPのRLP定義ファイルを修正します。なお、本作業は必要な場合にのみ実施してください。

  12. セットアップスクリプトdxcrtrlp.shを実行して、主系RLPのRLMおよびRLCを作成します。

    $ dxcrtrlp.sh -d 主系RLPのRLP定義ファイル -p 主系RLPのRLP名 -m origin
  13. セットアップスクリプトdxcrtrlp.shを実行して、従系RLPのRLMおよびRLCの作成を実施します。

    $ dxcrtrlp.sh -d 従系RLPのRLP定義ファイル -p 従系RLPのRLP名 -m duplicate
  14. モニタデーモンの起動を行います。

    $ dxstart
  15. データベースサーバを起動します。

  16. セットアップスクリプトdxmakemndb.shを実行して、DCUを構成するRLPに対応するRLP管理オブジェクトを作成および初期化します。

    $ dxmakemndb.sh -d 主系RLPのRLP定義ファイル -p 主系RLPのRLP名
    $ dxmakemndb.sh -d 従系RLPのRLP定義ファイル -p 従系RLPのRLP名
  17. 従系RLPのRERUNログ引継ぎファイルを作成します。

    $ rdbbccntf -I -p 従系RLPのRLP名 [ -c 容量 ]

    RERUNログ引継ぎファイルの配置先がディレクトリの場合に、cオプションを指定します。

  18. 再作成したRLPが属するロググループ配下のDSIと順序について、ノード間のデータベース資源の関連付けを行います。

  19. 再作成したRLPが属するロググループ配下のすべてのDSIについて、rdbunlコマンドおよびrdbsloaderコマンドを利用した全件複写を行います。

  20. 監視プロセスを起動します。

  21. BC管理DBをメモリ常駐します。

  22. DBミラーリングサービスを開始します。

    $ dxsvstart -c

データベースサーバ2の操作

  1. DBミラーリングサービスの緊急停止を行います。

    $ dxsvstop -term
  2. DCUを構成するRLP名の取得を行います。以降の手順においてRLP単位の操作を行う場合には、rdbbcdcuコマンドの表示結果で得られた主系および従系のRLP名を利用してください。

    $ rdbbcdcu -V -b
  3. セットアップスクリプトdxdelmnobj.shを実行して、DCUを構成するRLPに対応するRLP管理オブジェクトを削除します。

    $ dxdelmnobj.sh -d 主系RLPのRLP定義ファイル -p 主系RLPのRLP名
    $ dxdelmnobj.sh -d 従系RLPのRLP定義ファイル -p 従系RLPのRLP名
  4. データベースサーバを停止します。

  5. モニタデーモンの停止を行います。

    $ dxstop
  6. モニタ管理ファイルの削除を行います。DBミラーリング動作環境ファイルのDX_MANAGE_PATHパラメタに指定したディレクトリ配下のモニタ管理ファイルをすべて削除するか、またはセットアップスクリプトdxdelmonenv.shを実行して削除します。

    $ dxdelmonenv.sh [-t 作業用ディレクトリ]
  7. DCUを構成するすべてのRLPを削除します。

    $ rdbbcrlp -E -p 主系RLPのRLP名
    $ rdbbcrlp -E -p 従系RLPのRLP名
  8. RLP閉塞が発生している場合、RLPを削除した後に、OSのコマンドを使って、RLPを構成する以下のファイルを削除します。

    • 送信用のRLMファイル

    • 受信用のRLMファイル

    • RLCのファイル

  9. セットアップスクリプトdxdelrlpenv.shを実行して、主系RLPの複写先RLPのRERUNログ抽出ファイルおよびRERUNログ引継ぎファイルを削除します。

    $ dxdelrlpenv.sh -d 主系RLPのRLP定義ファイル -p 主系RLPのRLP名
  10. DCUを構成するRLPのRLP定義ファイルを修正します。なお、本作業は必要な場合にのみ実施してください。

  11. セットアップスクリプトdxcrtrlp.shを実行して、主系RLPのRLMおよびRLCの作成を実施します。

    $ dxcrtrlp.sh -d 主系RLPのRLP定義ファイル -p 主系RLPのRLP名 -m duplicate
  12. セットアップスクリプトdxcrtrlp.shを実行して、従系RLPのRLMおよびRLCを作成します。

    $ dxcrtrlp.sh -d 従系RLPのRLP定義ファイル -p 従系RLPのRLP名 -m origin
  13. モニタデーモンの起動を行います。

    $ dxstart
  14. データベースサーバを起動します。

  15. セットアップスクリプトdxmakemndb.shを実行して、DCUを構成するRLPに対応するRLP管理オブジェクトを作成および初期化します。

    $ dxmakemndb.sh -d 主系RLPのRLP定義ファイル -p 主系RLPのRLP名
    $ dxmakemndb.sh -d 従系RLPのRLP定義ファイル -p 従系RLPのRLP名
  16. 主系RLPのRERUNログ引継ぎファイルを作成します。

    $ rdbbccntf -I -p 主系RLPのRLP名 [ -c 容量 ]

    RERUNログ引継ぎファイルの配置先がディレクトリの場合に、cオプションを指定します。

  17. 正系ノードで取得した順序番号をもとに、rdbddlexコマンドを実行して順序定義を削除し、再定義します。

  18. 再作成したRLPが属するロググループ配下のDSIと順序について、ノード間のデータベース資源の関連付けを行います。

  19. 再作成したRLPが属するロググループ配下のすべてのDSIについて、rdbunlコマンドおよびrdbsloaderコマンドを利用した全件複写を行います。

  20. 監視プロセスを起動します。

  21. BC管理DBをメモリ常駐します。

  22. DBミラーリングサービスを開始します。

    $ dxsvstart -r

注意

  • DCUの再構築が必要となった異常原因については、DBミラーリングシステムの環境を作成する前にリカバリ作業を行って、原因を取り除いてください。

  • DCUの再構築が必要となった異常原因がディスクの容量不足によるものである場合は、容量不足となった資源の再見積りを行ってください。

  • DCUの再構築を行う前に、必ずアプリケーションサーバでの利用者業務の停止とConnection Managerのアプリケーションサーバの停止を行ってください。

  • DCUの再構築は必ず正系ノードと副系ノードの両方で行ってください。

  • DCUのどちらかのRLPを削除した場合、もう一方のRLPを削除するまでデータベースサーバの起動を行わないでください。

  • 上記の操作手順は、RLMとRLCの配置先が再作成前のRLPと同一の場合を示しています。RLPの作成前および整合前に必要に応じて変更してください。

  • 上記の操作手順に含まれるRLP定義ファイルの編集については、以下の場合において実施してください。

    • RLCファイルのサイズや数の変更

    • BC管理DBのサイズ変更

  • データベースサーバおよびモニタデーモンを停止した状態からDCUを再構築する場合は、以下の手順を実施してください。

    1. モニタデーモンの起動を行います。

      $ dxstart
    2. データベースサーバを起動します。

    3. DCU再構築手順のサービスの緊急停止から実施します。

    モニタデーモンの起動に失敗する場合

    上記の手順1で、モニタデーモンの起動に失敗する場合は、以下の手順を実施してください。

    1. データベースサーバを起動します。

    2. DCU再構築手順のRLP管理オブジェクトの削除から実施します。モニタデーモンの停止は実施済みのため不要です。

  • 格納データを暗号化している場合でも、rdbbcmapコマンドを使用して作成した資源識別子抽出ファイルは暗号化されません。資源識別子抽出ファイルを相手ノードに転送するときは、opensslコマンドなどのツールを使用して資源識別子抽出ファイルを暗号化してください。

  • 格納データを暗号化している場合でも、rdbunlコマンドを使用して取得したDSIの退避データは暗号化されません。退避データを副系ノードに転送するときは、opensslコマンドなどのツールを使用して退避データを暗号化してください。また、退避データが不要となった際にはファイルを削除してください。

ポイント

  • DCUを構成するRLP単位での操作に備えて、rdbbcdcuコマンドにより取得したRLP名を控えてから作業を行ってください。

  • 操作手順で利用するRLP定義ファイルは、セットアップ時に作成したRLP定義ファイルを利用してください。また、本操作手順でRLP定義ファイルを編集する場合も、セットアップ時に作成したRLP定義ファイルを元に修正してください。

  • 操作手順内には、すでに行っている操作も含まれることがあります。その場合には該当する操作を除いて操作を継続してください。

参照