IJServer(J2EE)でJava監視機能を使用する場合、以下の手順を実行します。
IJServerの環境設定
IJServerの起動
jconsoleからの接続
IJServerの環境設定
IJServerのJava VMオプションに次のオプションを設定します。WebアプリケーションとEJBアプリケーションを別JavaVMで運用するIJServer(Web + EJB[別VM])を使用している場合、Java監視機能を有効にするコンテナに対してJava VMオプションを設定してください。Servletコンテナ、EJBコンテナの双方でJava監視機能を有効にする場合、両コンテナのJava VMオプションの設定が必要です。
必須のJava VMオプション
Java監視機能を使用する場合、次の3つのJava VMオプションを設定する必要があります。
-Dcom.fujitsu.interstage.j2ee.management.agent.start=true
-agentlib:fjprof
-Dcom.fujitsu.interstage.j2ee.ijserver.fjprof.port.base=<ポート番号>
jconsoleがIJServerと接続するために必要な、JMX RMI接続用のポート番号を指定します。指定できる値は、1以上65535以下の整数です。
プロセス多重度が2以上の場合は、指定したポート番号からの連番が、各プロセスのポート番号に使用されます。
IJServerの各プロセスに割り当てられたポート番号は、コンテナログに出力されたIJServer30008を確認してください。
IJServerの各プロセスに割り当てられたポート番号が、1つでも他のシステム等ですでに使用されている場合、IJServerの起動に失敗します。未使用のポート番号がIJServerの各プロセスに連番で割り振られるように、値を設定しなおしてください。
WebアプリケーションとEJBアプリケーションを別JavaVMで運用するIJServer(Web + EJB[別VM])を使用している場合、各コンテナに設定するポート番号が重複しないように注意してください。
任意のJava VMオプション
リモート環境のIJServer(J2EE)に対してJava監視機能を有効にする場合、パスワード認証を使用することをお勧めします。パスワード認証については、“パスワード認証を使用する場合の注意事項”を参照してください。
パスワード認証は、デフォルトで有効になっています。次のシステムプロパティをIJServerのJava VMオプションに設定することで、パスワード認証の有効・無効を変更することができます。
-Dcom.fujitsu.interstage.j2ee.management.authenticate=<trueまたはfalse>
true: パスワード認証を有効にする (省略値)
false: パスワード認証を無効にする
IJServer(J2EE)でパスワード認証を使用する場合は、次のシステムプロパティをIJServerのJava VMオプションに設定してください。
-Dcom.fujitsu.interstage.j2ee.management.access.file=<アクセスファイルの絶対パス>
-Dcom.fujitsu.interstage.j2ee.management.password.file=<パスワードファイルの絶対パス>
定義例
IJServerに追加するJava VMオプションの定義例を示します。(実際は、改行せずに1行で記載してください)
定義例:
-Dcom.fujitsu.interstage.j2ee.management.agent.start=true |
-Dcom.fujitsu.interstage.j2ee.management.agent.start=true |
IJServer(J2EE)でパスワード認証を使用する際に必要なアクセスファイル、パスワードファイルの注意事項を説明します。
パスワードファイル
パスワードファイルは、jconsoleで接続を許可するユーザIDとパスワードを半角空白で区切って定義します。使用可能な文字は、Javaの標準のプロパティファイルのフォーマット(JavaのPropertiesクラスの仕様)に従います。
定義例:
userA password00 |
注意
パスワードファイルは、Interstageが使用するディレクトリ(Interstageのインストールディレクトリ、J2EE共通ディレクトリなど)以外のディレクトリ配下に作成するようにしてください。これらのディレクトリ配下に置いた場合、資源のバックアップやリストア、一括情報採取ツールの実行に失敗する可能性があります。
パスワードファイルは、アクセス権限を制限する必要があります。アクセス権限が正しくない場合、IJServerの起動ができません。次の点に注意してください。
パスワードファイルの所有者をSYSTEMに設定し、SYSTEMのみがリード権を持つようにしてください。なお、“J2EE ユーザーズガイド”の“ネットワーク上の共有資源へアクセスする場合の環境設定”で示している手順を実行している場合、そのとき設定したユーザを所有者に設定してください。これらの設定は、Administrators権限の管理者が、ファイルのプロパティのセキュリティタブから行ってください。また、以下のドキュメントを参考にしてください。
http://docs.oracle.com/javase/jp/6/technotes/guides/management/security-windows.html
ワークユニットの起動ユーザのみがリード権を持つように設定してください。なおIJServerの起動方法によって、ワークユニットの起動ユーザが異なります。
・isstartwuコマンドで起動する場合、コマンド投入者
・Interstage管理コンソールで起動する場合、Interstage管理コンソールのログインユーザ
・ワークユニット自動起動を有効にしたIJServerがInterstageの起動に伴って起動する場合、設定した起動ユーザ
パスワードファイルは、資源のバックアップの対象外です。資源の移行を行う場合、別途用意してください。
アクセスファイル
アクセスファイルには、jconsoleで接続するユーザIDに対するアクセス権限を定義します。ユーザIDとアクセス権限は半角空白で区切って定義します。ユーザIDは、パスワードファイルの記述と同じ値を使用してください。
アクセス権限には、以下の値を指定してください。
readwrite:属性の読み取りおよび書き込み、操作の呼び出しを許可します。
定義例:
userA readwrite |
注意
アクセスファイルは、Interstageが使用するディレクトリ(Interstageのインストールディレクトリ、J2EE共通ディレクトリなど)以外のディレクトリ配下に作成するようにしてください。これらのディレクトリ配下に置いた場合、資源のバックアップやリストア、一括情報採取ツールの実行に失敗する可能性があります。
アクセスファイルは、ワークユニット起動者がリード権を持つようにしてください。パスワードファイルのように、ワークユニット起動者のみにリード権を限定する必要はありません。
SYSTEMがリード権を持つようにしてください。 “J2EE ユーザーズガイド”の “ネットワーク上の共有資源へアクセスする場合の環境設定”で示している手順を実行している場合、そのとき設定したユーザがリード権を持つように設定してください。
ワークユニット起動者がリード権を持つようにしてください。
アクセスファイルは、資源のバックアップの対象外です。資源の移行を行う場合、別途用意してください。
IJServerの起動
Java VMオプションの設定や、パスワード認証を行う場合のファイルの準備が終了したら、IJServerを起動します。Java監視機能が有効になった場合、コンテナログにIJServer30007、IJServer30008のメッセージが出力されます。
Java監視機能の設定に誤りがある場合、IJServerの起動に失敗することがあります。また、コンテナログのIJServer30007の次の行にIJServer30008が出力されず、代わりにエラーメッセージが出力されます。エラーメッセージの内容から以下に示す原因を特定し、Java監視機能の設定を見直してください。
Java VMオプションの設定に誤りがある
ポート番号が重複している
パスワード認証を使用する場合
パスワードファイルやアクセスファイルが存在しない、または読み取れない
パスワードファイルのアクセス権限が正しくない
パスワードファイルやアクセスファイルのフォーマットが正しくない
jconsoleからの接続
“A.5.3 jconsoleの起動”以降で説明している手順でjconsoleを起動し、IJServerに接続してください。
Java監視機能で監視するIJServer(J2EE)のプロセスに接続する際のポート番号は、以下の方法で確認してください。
IJServerの起動時にコンテナログに出力される、IJServer30008のメッセージに出力されています。
IJServerのJava VMオプションの-Dcom.fujitsu.interstage.j2ee.ijserver.fjprof.port.baseの値に設定されています。プロセス多重度が2以上の場合は、指定されているポート番号からの連番が、各プロセスのポート番号に使用されています。
WebアプリケーションとEJBアプリケーションを別JavaVMで運用するIJServer(Web + EJB[別VM])を使用している場合、Servletコンテナ、EJBコンテナのそれぞれのJava VMオプション-Dcom.fujitsu.interstage.j2ee.ijserver.fjprof.port.baseで指定した値から連番で、各プロセスにポート番号が振られます。
たとえば、Webコンテナのプロセス多重度が2、Java VM オプションに
-Dcom.fujitsu.interstage.j2ee.ijserver.fjprof.port.base=20000を指定、EJBコンテナのプロセス多重度が3、Java VM オプションに-Dcom.fujitsu.interstage.j2ee.ijserver.fjprof.port.base=21000を指定した場合、次のようにポート番号が割り振られます。
プロセス通番 | コンテナタイプ | ポート番号 |
---|---|---|
1 | WEB | 20000 |
2 | WEB | 20001 |
3 | EJB | 21000 |
4 | EJB | 21001 |
5 | EJB | 21002 |