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Interstage Application Server/Interstage Web Server Express チューニングガイド
FUJITSU Software

3.1.6 Interstage HTTP Serverのシステム資源の設定

Interstage HTTP Serverを用いたシステムの運用時には、システム資源を拡張する必要があります。ここでは、以下について説明します。

参照

  • システムパラメタの変更方法や、パラメタの意味については、“システムパラメタについて”を参照してください。

  • リソース制限(/etc/security/limits.conf)の変更方法や、パラメタの意味については、“リソース制限”を参照してください。


システムパラメタ

以下の表を参照して、Interstage HTTP Serverを運用するために必要なシステムパラメタを算出し、本値がシステムのデフォルト値を超える場合、本値を設定してください。


セマフォ

パラメタ

種類

必要数

para1

設定値

1 以上

para2

加算値

Webサーバ数 × 2

para3

設定値

1 以上

para4

加算値

Webサーバ数 × 2


ファイルディスクリプタ数

Interstage HTTP Serverを運用するために必要なファイルディスクリプタ数は、Webサーバで使用している機能、および環境定義ファイル(httpd.conf)の定義内容に応じて異なります。

以下の表を参照して必要なファイルディスクリプタ数を算出し、本値がシステムのデフォルト値を超える場合、本値を設定してください。


パラメタ

種類

必要数

rlim_fd_cur

設定値

130 以上

[以下の機能を使用する場合]
上記に以下の値を加算してください。

  • 基本認証機能:1

  • オンライン照合機能:1

  • SSL運用:21

  • プロキシ機能:1

  • CGI機能:5 (注)

[環境定義ファイル(httpd.conf)に以下のディレクティブを設定している場合]
上記に以下の値を加算してください。

  • CustomLog("|コマンド実行文"指定):ディレクティブ数 × 10

  • CustomLog(ファイル名指定):ディレクティブ数

  • ErrorLog:ディレクティブ数

  • Listen:ディレクティブ数

注)

動作するCGIプログラム内で必要となるファイルディスクリプタの数を別途加算してください。


ファイルディスクリプタ数

Interstage HTTP Serverを運用するために必要なファイルディスクリプタ数は、Webサーバで使用している機能、および環境定義ファイル(httpd.conf)の定義内容に応じて異なります。

以下の表を参照して必要なファイルディスクリプタ数を算出してください。
リソース制限(/etc/security/limits.conf)については、本値がシステムのデフォルト値を超える場合、本値を設定してください。
システムパラメタおよびリソース制限(unit)については、ファイルディスクリプタ数が不足する現象が発生した場合、本値を設定してください。

パラメタ

種類

必要数

[リソース制限(/etc/security/limits.conf)]
nofile

設定値

20 以上

[以下の機能を使用する場合]
上記に以下の値を加算してください。

  • 基本認証機能:1

  • オンライン照合機能:1

  • SSL運用:21

  • プロキシ機能:1

  • CGI機能:5 (1)

[環境定義ファイル(httpd.conf)に以下のディレクティブを設定している場合]
上記に以下の値を加算してください。

  • CustomLog("|コマンド実行文"指定):ディレクティブ数 × 2

  • CustomLog(ファイル名指定):ディレクティブ数

  • ErrorLog:ディレクティブ数

  • Listen:ディレクティブ数

[システムパラメタ]
fs.file-max

加算値
(2)

上記と同じ値

[リソース制限(unit)]
LimitNOFILE (注3)

設定値
(注2)

上記と同じ値

1

動作するCGIプログラム内で必要となるファイルディスクリプタの数を別途加算してください。

2

複数のWebサーバを作成している場合は、Webサーバごとに必要数を加算してください。

3

RHEL7を使用して、オペレーティングシステム起動時にWebサーバを自動起動する場合、環境定義用unitファイル(FJSVihs_start.service)を作成し、本パラメタの値を以下の例のように記述します。環境定義用unitファイルの定義詳細や有効化手順については、“付録J RHEL7のunitファイルでの環境定義”を参照してください。

FJSVihs_start.service記述例

.include /usr/lib/systemd/system/FJSVihs_start.service

[Service]
LimitNOFILE=値

プロセス

以下の表を参照して必要なプロセス数を算出してください。
リソース制限(/etc/security/limits.conf)については、本値がシステムのデフォルト値を超える場合、本値を設定してください。
システムパラメタおよびリソース制限(unit)については、プロセス数が不足する現象が発生した場合、本値を設定してください。

パラメタ

種類

必要数

[リソース制限(/etc/security/limits.conf)]
nproc

設定値
(注1)
(2)

m 以上

[以下の機能を使用する場合]
上記に以下の値を加算してください。

  • CGI機能: (3)

[システムパラメタ]
kernel.threads-max

加算値
(2)

m + 2 以上

[以下の機能を使用する場合]
上記に以下の値を加算してください。

  • SSL運用:1

  • CGI機能: (3)

[環境定義ファイル(httpd.conf)に以下のディレクティブ("|コマンド実行文"指定)を設定している場合]
上記に以下の値を加算してください。

  • CustomLog:ディレクティブ数

  • ErrorLog:ディレクティブ数

  • IHSTraceLog:ディレクティブ数

[リソース制限(unit)]
LimitNPROC (注4)

設定値
(注2)

上記と同じ値

m:環境定義ファイル(httpd.conf)のMaxClientsディレクティブの設定値

注1)

環境定義ファイル(httpd.conf)のUserディレクティブで設定したユーザに対する値を設定してください。

2

複数のWebサーバを作成している場合は、Webサーバごとに必要数を加算してください。

3

動作するCGIプログラム内で必要となるプロセス数・スレッド数を別途加算してください。

4

RHEL7を使用して、オペレーティングシステム起動時にWebサーバを自動起動する場合、環境定義用unitファイル(FJSVihs_start.service)を作成し、本パラメタの値を以下の例のように記述します。環境定義用unitファイルの定義詳細や有効化手順については、“付録J RHEL7のunitファイルでの環境定義”を参照してください。

FJSVihs_start.service記述例

.include /usr/lib/systemd/system/FJSVihs_start.service

[Service]
LimitNPROC=値