Interstage Application Server V11.0での変更内容を説明します。
IIOP通信ソケットの送受信待機時間監視機能
クライアント側のリクエスト送信処理中に異常を検出した場合、すでにサーバ側に送信済であるリクエストデータのキャンセル処理を行います。V11.0では、キャンセル処理が正しく行われた時の動作が、以下のように変更となります。
リトライ可能であると判断し、リクエストデータを先頭から再送します。
IPCOMを使用して負荷分散を行っている場合に分散対象サーバから応答が無い時は、リクエストデータを再送します。
クライアント側でリクエスト送信中に、IIOP通信ソケットの送受信待機時間(max)の超過を検出した場合は、クライアントにIOP00410225を出力後、送信済のリクエストデータのキャンセル処理を行います。キャンセル処理が正しく行われた場合、リクエストデータが正しく送信できるまで、リクエストデータの再送を繰り返します。
リクエストの再送は行わず、クライアントに例外が通知されます。
IPCOMを使用して負荷分散を行っている場合に分散対象サーバから応答が無い時は、リクエストデータを再送しません。また、クライアントアプリケーションには、IPCOMから通知された例外をそのまま通知します。なお、EJBのビジネスインタフェースを使用している場合は、javax.ejb.EJBException例外にラップしてクライアントアプリケーションに通知します。
クライアント側でリクエスト送信中に、IIOP通信ソケットの送受信待機時間(max)の超過を検出した場合は、リクエストデータを再送しません。また、クライアントアプリケーションには、以下の例外を通知します。
org.omg.CORBA.COMM_FAILURE: vmcid: SUN minor code: 225 completed: No
または
org.omg.CORBA.COMM_FAILURE: vmcid: SUN minor code: 203 completed: No
なお、EJBのビジネスインタフェースを使用している場合は、javax.ejb.EJBException例外にラップしてクライアントアプリケーションに通知します。
参照
IPCOMを利用したIIOP通信の負荷分散については、「Java EE運用ガイド」の「Java EEアプリケーションの運用」-「IPCOMを利用したIIOP通信の負荷分散」を参照してください。
IIOP通信ソケットの送受信待機時間監視機能については、「Java EE運用ガイド」の「Java EEアプリケーションの提供機能」-「IIOP通信で利用できる時間監視機能」を参照してください。