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Interstage Application Server/Interstage Web Server Express 移行ガイド
FUJITSU Software

4.8.2 Interstage Application Server V11.0での変更内容

Interstage Application Server V11.0での変更内容を説明します。

IIOP通信ソケットの送受信待機時間監視機能

クライアント側のリクエスト送信処理中に異常を検出した場合、すでにサーバ側に送信済であるリクエストデータのキャンセル処理を行います。V11.0では、キャンセル処理が正しく行われた時の動作が、以下のように変更となります。

V10.1以前

リトライ可能であると判断し、リクエストデータを先頭から再送します。

  • IPCOMを使用して負荷分散を行っている場合に分散対象サーバから応答が無い時は、リクエストデータを再送します。

  • クライアント側でリクエスト送信中に、IIOP通信ソケットの送受信待機時間(max)の超過を検出した場合は、クライアントにIOP00410225を出力後、送信済のリクエストデータのキャンセル処理を行います。キャンセル処理が正しく行われた場合、リクエストデータが正しく送信できるまで、リクエストデータの再送を繰り返します。

V11.0以降

リクエストの再送は行わず、クライアントに例外が通知されます。

  • IPCOMを使用して負荷分散を行っている場合に分散対象サーバから応答が無い時は、リクエストデータを再送しません。また、クライアントアプリケーションには、IPCOMから通知された例外をそのまま通知します。なお、EJBのビジネスインタフェースを使用している場合は、javax.ejb.EJBException例外にラップしてクライアントアプリケーションに通知します。

  • クライアント側でリクエスト送信中に、IIOP通信ソケットの送受信待機時間(max)の超過を検出した場合は、リクエストデータを再送しません。また、クライアントアプリケーションには、以下の例外を通知します。

    org.omg.CORBA.COMM_FAILURE: vmcid: SUN  minor code: 225  completed: No

    または

    org.omg.CORBA.COMM_FAILURE: vmcid: SUN  minor code: 203  completed: No

    なお、EJBのビジネスインタフェースを使用している場合は、javax.ejb.EJBException例外にラップしてクライアントアプリケーションに通知します。

参照

IPCOMを利用したIIOP通信の負荷分散については、「Java EE運用ガイド」の「Java EEアプリケーションの運用」-「IPCOMを利用したIIOP通信の負荷分散」を参照してください。

IIOP通信ソケットの送受信待機時間監視機能については、「Java EE運用ガイド」の「Java EEアプリケーションの提供機能」-「IIOP通信で利用できる時間監視機能」を参照してください。