Interstage Application Server V10.0での変更内容を説明します。
IIOP接続の待機時間監視機能について
全体待ち時間[max]の超過を検知した後にクライアントに通知される例外が、以下のように変更されます。
org.omg.CORBA.COMM_FAILURE: vmcid: SUN minor code: 201 completed: No
org.omg.CORBA.COMM_FAILURE: vmcid: SUN minor code: 220 completed: No
IIOPアクセスログについて
V10.0でIIOPアクセスログをサポートします。IIOPアクセスログは、デフォルトで出力されます。
IIOPアクセスログを出力することで、アプリケーション開発時の疎通確認、運用時の通信監視、およびシステムの状態管理が可能になります。また、トラブル発生時の対処に有効な情報を得ることができます。
IIOPアクセスログはIIOP通信が実施されたタイミングで出力されるため、IIOP通信性能が従来よりも5%程度劣化します。従来と同等の性能を維持するためには、IIOPアクセスログの出力モードをNONEモードに設定してください。
参照
IIOPアクセスログの設定については、「Java EE運用ガイド」の「Java EEアプリケーションの運用」-「Java EEアプリケーションのログ」-「IIOPアクセスログ」を参照してください。
非フラグメントモードについて
V10.0で非フラグメントモードをサポートします。
非フラグメントモードを利用することで、送信メッセージを分割せずに送信することができます。
IPCOMを利用したIIOP通信の負荷分散を行う場合に、EJBコンテナ、Webコンテナ、およびクライアントに設定する以下の定義項目が変更されます。
定義項目 | 設定内容 |
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最大メッセージ分割サイズの拡張 | ORBの送信データの最大メッセージ分割サイズを拡張して必ずデータが分割されない値に設定してください。 なお、データが分割されないためには、下記の条件を満たす必要があります。
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定義項目 | 設定内容 |
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非フラグメントモード | ORBの送信データが分割しないようにするため、Java VMオプション(システムプロパティ)に以下の値を設定してください。 -Dcom.sun.corba.ee.giop.ORBGIOP12BuffMgr=GROW 本プロパティを設定することにより、最大メッセージ分割サイズの設定値に関わらず、送信データが分割されなくなります。 |
参照
IPCOMを利用したIIOP通信の負荷分散については「Java EE運用ガイド」の「Java EEアプリケーションの運用」-「IPCOMを利用したIIOP通信の負荷分散」を参照してください。