複写元システムのレプリケーションサービスの状態遷移プロシジャを変更する場合には、状態遷移プロシジャの変更が必要となります。そのため、以下の手順で状態遷移プロシジャを再登録してください。
ポイント
Microsoft Cluster Serviceまたはフェールオーバークラスタリングによるクラスタシステムの場合、レプリケーションサービスの状態遷移プロシジャの変更はありません。
RMSの停止(運用ノード)
状態遷移プロシジャの取り出し(運用ノード/待機ノード)
PRIMECLUSTERのコマンドにより、クラスタシステムに登録した状態遷移プロシジャを任意のファイルに取り出します。
# /etc/opt/FJSVcluster/bin/clgetproc -c Application -f 出力ファイル名 状態遷移プロシジャ名
状態遷移プロシジャの変更(運用ノード/待機ノード)
手順2.で取り出したファイル内のオペランドを編集します。
編集可能なオペランドの詳細は“2.7.2.1 状態遷移プロシジャのオペランド”を参照してください。
状態遷移プロシジャの再登録(運用ノード/待機ノード)
PRIMECLUSTERのコマンドにより、手順3.で編集した状態遷移プロシジャを再登録します。
# /etc/opt/FJSVcluster/bin/clsetproc -c Application -m 状態遷移プロシジャ名 -o ファイル名
RMSの起動(運用ノード)
レプリケーションサービスの開始確認(運用ノード)
レプリケーションサービスの確認コマンド(lxrepsvcコマンド)により、レプリケーションサービスが開始されていることを確認します。
# lxrepsvc -C
注意
レプリケーションのプロセスを監視している場合において、手順3でレプリケーションのプロセス監視スクリプトと共通のオペランドを編集する場合は、レプリケーションのプロセス監視スクリプトのオペランドも同様に編集してください。レプリケーションのプロセス監視スクリプトのオペランドの詳細は“2.7.2.2 レプリケーションのプロセス監視スクリプトのオペランド”を参照してください。
状態遷移プロシジャの設定は、クラスタアプリケーションに登録した後でも変更することが可能です。
変更する場合は“2.7.2 レプリケーションサービスの状態遷移プロシジャの変更”の手順3.において、状態遷移プロシジャ内の各オペランドを変更してください。
lxrepclprocコマンドのオプションと、状態遷移プロシジャのオペランドとの対応は次の通りです。
設定項目 | lxrepclproc | 状態遷移プロシジャの |
---|---|---|
Symfoware Server Clientの | -s | SFW_INST_PATH |
動作環境ファイルのパス名 | -r | LXREPCONFIG |
環境変数LANG | -l | LANG |
状態遷移の継続設定 | -S | CL_STARTERR |
作業ディレクトリ名 | -w | CL_WORKDIR |
レプリケーションサービスを開始 | -U | CL_OSUSER |
Symfoware Serverに接続するユーザ名 | -u | CL_DBUSER |
レプリケーションのプロセス監視有無 | -m | CL_MONPROC_EXEC |
レプリケーションサービス起動異常時のリトライ回数 | 設定できません | CL_RESTART_CNT |
レプリケーションサービス起動異常時のリトライ間隔 | 設定できません | CL_RESTART_INTERVAL |
各設定項目の詳細は“3.1 lxrepclproc(レプリケーションサービスのリソース登録)”を参照してください。
注意
PRIMECLUSTERに登録したリソース名およびプロシジャ名を変更する場合には、一度リソースまたはプロシジャを削除してから再度登録してください。
Symfoware Server Clientのインストールディレクトリ名の変更
Symfoware Server Clientのインストールディレクトリ名を変更する場合は、以下のオペランドの指定値を変更します。ディレクトリ名は絶対パスで記述してください。
SFW_INST_PATH = Symfoware Server Clientのインストールディレクトリ名
動作環境ファイルのパス名の変更
動作環境ファイルのパス名を変更する場合は、以下のオペランドの指定値を変更します。パス名は絶対パスで記述してください。
LXREPCONFIG = 動作環境ファイルのパス名
環境変数LANGの変更
レプリケーションサービスを開始または停止する際の環境変数LANGの値を変更する場合は、以下のオペランドに設定してください。
LANG = { C | ja_JP.UTF-8 }
LANG = { C | ja_JP.UTF-8 | ja_JP.eucJP | ja | ja_JP.PCK }
状態遷移の継続設定の変更
複写元システムでのクラスタアプリケーションの状態遷移が正常に行われた場合に、レプリケーションサービスが開始していることを保証したい場合には、レプリケーションサービスの開始が失敗した場合に、状態遷移を中断する、またはレプリケーションサービスの起動をリトライすることができます。
状態遷移の継続設定を変更する場合は、以下のオペランドの指定値を変更します。
CL_STARTERR = { CONTINUE | BREAK | RETRY }
CONTINUE:クラスタアプリケーションの状態遷移を継続します
BREAK:クラスタアプリケーションの状態遷移を中断します
RETRY:レプリケーションサービスの起動をリトライします。リトライに失敗した場合は、クラスタアプリケーションの状態遷移を中断します。
作業ディレクトリ名の変更
作業ディレクトリ名を変更する場合は、以下のオペランドの指定値を変更します。ディレクトリ名は絶対パスで記述してください。
CL_WORKDIR = 作業ディレクトリ名
レプリケーションサービスを開始または停止するOSのユーザ名の変更
レプリケーションサービスを開始または停止するOSのユーザ名を変更する場合は、以下のオペランドの指定値を変更します
CL_OSUSER = OSのユーザ名
Symfoware Serverに接続するユーザ名の変更
Symfoware Serverに接続するユーザ名を変更する場合は、以下のオペランドの指定値を変更します。lxrepclprocコマンド実行時に-uオプションを指定していない場合は、本オペランドはコメントアウトされているため、オペランド先頭の’#‘の文字を削除してください。
CL_DBUSER = Symfoware Serverに接続するユーザ名
レプリケーションのプロセス監視有無の変更
レプリケーションのプロセス監視有無を変更する場合は、以下のオペランドの指定値を変更します。
CL_MONPROC_EXEC = { YES | NO }
YES:レプリケーションのプロセス監視を行います。リソース登録時にプロセス監視を登録していなかった場合は、リソースを削除し、再度登録時に-mオプションに“YES”を指定してください。
NO:レプリケーションのプロセス監視を行いません
レプリケーションサービス起動異常時のリトライ回数の変更
レプリケーションサービス起動異常時のリトライ回数を変更する場合は、以下のオペランドの指定値を変更します。レプリケーションサービスのリソース登録コマンド(lxrepclprocコマンド)によりクラスタシステムへ登録した時点では、リトライ回数は3回になっています。本オペランドを有効にするにはCL_STARTERRオペランドをRETRYに設定しておく必要があります。
CL_RESTART_CNT = レプリケーションサービス起動異常時のリトライ回数
レプリケーションサービス起動異常時のリトライ間隔の変更
レプリケーションサービス起動異常時のリトライ間隔を変更する場合は、以下のオペランドの指定値を変更します。レプリケーションサービスのリソース登録コマンド(lxrepclprocコマンド)によりクラスタシステムへ登録した時点では、リトライ間隔は60秒になっています。本オペランドを有効にするにはCL_STARTERRオペランドをRETRYに設定しておく必要があります。
CL_RESTART_INTERVAL = レプリケーションサービス起動異常時のリトライ間隔
レプリケーションのプロセス監視スクリプトの設定は、状態遷移プロシジャのオペランドを変更した場合に、そのオペランドと共通となるオペランドを同様に変更してください。
lxrepclprocコマンドのオプションと、レプリケーションのプロセス監視スクリプトのオペランドとの対応は以下の通りです。
設定項目 | lxrepclproc | レプリケーションの |
---|---|---|
Symfoware Server Clientの | -s | SFW_INST_PATH |
動作環境ファイルのパス名 | -r | LXREPCONFIG |
環境変数LANG | -l | LANG |
作業ディレクトリ名 | -w | CL_WORKDIR |
レプリケーションサービスを開始 | -U | CL_OSUSER |
各設定項目の詳細は“3.1 lxrepclproc(レプリケーションサービスのリソース登録)”を参照してください。