JournalTransferシステムの起動パラメタは、テキストファイルとして任意のパスとファイル名(拡張子を含む)で作成してください。
一般ユーザによる資源の改ざん、情報の漏洩を防ぐために、起動パラメタの権限を適切に設定することを推奨します。
起動パラメタはJournalTransferシステム単位に作成する必要があります。
JournalTransferシステムの起動パラメタを以下の順に説明します。
起動パラメタの構成
起動パラメタの文法
セクション定義
起動パラメタの定義例
JournalTransferシステムの定義は、セクション定義とセクション定義内のパラメタ定義で構成します。セクション定義とパラメタ定義の位置関係を以下に示します。
[セクション定義1] セクション定義1内のパラメタ定義1=値 #コメント セクション定義1内のパラメタ定義2=値 #コメント ・ ・ [セクション定義2] セクション定義2内のパラメタ定義1=値 #コメント セクション定義2内のパラメタ定義2=値 #コメント ・ |
起動パラメタの文法について、以下に説明します。
1つのパラメタ定義は1行以内で記述してください。次の行へ継続することはできません。
セクション定義名およびパラメタ定義名については、英字の大文字/小文字の区別がありません。
パラメタ定義で指定する値が選択パラメタの場合、英字の大文字/小文字の区別がありません。
パラメタ定義に指定した値の後に「#」がある場合、以降行末まではコメント部と見なします。
「#」で始まる行は、コメント行と見なします。
パラメタ定義の行の先頭および等号の前後に空白、またはタブがあった場合、空白、またはタブを無視します。
空行を記述することができます。
パラメタ定義の値の指定を省略した場合、省略値を指定したと見なします。
セクション定義を、“表23.1 セクション定義”に示します。
セクション定義 | 指定する項目と留意点 |
---|---|
[SYSTEM_INFORMATION] | JournalTransferシステムの属性を定義します。このセクション定義は、JournalTransferシステムで1つだけ定義します。二つ以上定義した場合、エラーとなります。本セクション定義は必須です。 |
[NODE_INFORMATION] | 相手システム間の接続に関する属性を定義します。この属性を通信ノードと呼びます。このセクション定義は、JournalTransferシステムで1つだけ定義します。二つ以上定義した場合、エラーとなります。本セクション定義は必須です。 |
[BRIDGE_INFORMATION] | メッセージ送受信に関する属性を定義します。この属性をブリッジノードと呼びます。このセクション定義は、JournalTransferシステムで1つだけ定義します。二つ以上定義した場合、エラーとなります。本セクション定義は必須です。 |
留意点
セクション定義内のパラメタ定義の指定値に誤りがあった場合、または、無効なパラメタ定義を指定した場合、定義エラーとなり、JournalTransferシステムの起動が失敗します。
セクション定義内のパラメタ定義において、同一パラメタ定義を複数定義した場合、定義エラーとなり、JournalTransferシステムの起動が失敗します。
セクション定義内のパラメタ定義において、必須なパラメタ定義を定義していない場合、定義エラーとなり、JournalTransferシステムの起動が失敗します。
SYSTEM_INFORMATIONセクション定義のパラメタ定義を、“表23.2 SYSTEM_INFORMATIONセクション定義のパラメタ定義”に示します。
パラメタ定義 | 指定値 | 省略値 | 説明 |
---|---|---|---|
IDENT_NAME= | JournalTransferシステム識別名 | なし | 本パラメタ定義の指定は必須です。 |
LISTEN_PORT= | 自システムIPアドレス(ポート番号) | ポート番号の省略値を以下に示します。 | 自システムIPアドレスの指定は必須です。 |
NODE_INFORMATIONセクション定義のパラメタ定義を、“表23.3 NODE_INFORMATIONセクション定義のパラメタ定義”に示します。
パラメタ定義 | 指定値 | 省略値 | 説明 |
---|---|---|---|
NODE_NAME= | 通信ノード識別名 | なし | 本パラメタ定義の指定は必須です。 |
CONNECT_PORT= | 相手システムIPアドレス(相手システムのポート番号) | 相手システムのポート番号の省略値は1500です。 | 相手システムIPアドレスの指定は必須です。 |
POLL_INTERVAL= (注) | TCPコネクション接続のリトライ間隔 | 60 | 相手システムに対するTCPコネクション接続のリトライ間隔(ポーリングインターバル)を秒単位に指定します。 |
POLL_TIMEOUT= (注) | TCPコネクションの接続要求に対する応答監視時間 | 10 | 相手システムに対するTCPコネクションの接続要求に対する応答監視時間(ポーリングタイムアウト)を秒単位で指定します。 |
I_STATUS= | ACT、またはINACT | ACT | JournalTransferシステム起動時の通信ノードの初期状態を指定します。 |
注) 最大プラス1秒の誤差があります。
BRIDGE_INFORMATIONセクション定義のパラメタ定義を、“表23.4 BRIDGE_INFORMATIONセクション定義のパラメタ定義”に示します。
パラメタ定義 | 指定値 | 省略値 | 説明 |
---|---|---|---|
BRIDGE_NAME= | ブリッジノード識別名 | なし | 本パラメタ定義の指定は必須です。 |
BRIDGE_TYPE= | SEND、またはRECV | SEND | ブリッジノードの動作モードを指定します。指定できる動作モードには以下の二つがあります。 |
START_MODE= | COLD、WARM、またはVRFY | WARM | ブリッジノードの起動モードを指定します。指定できる起動モードには以下の三つがあります。 |
QMGR_FROM= | ACMグループ名、またはTRMシステム名 | なし | 本パラメタ定義の指定は必須です。 |
QNAM_FROM= | ACMの論理あて先、またはTRMのメッセージキュー名 | なし | 本パラメタ定義の指定は必須です。 |
QMGR_TO= | ACMグループ名、またはTRMシステム名 | なし | 本パラメタ定義の指定は必須です。 |
QNAM_TO= | ACMの論理あて先、またはTRMのメッセージキュー名 | なし | 本パラメタ定義の指定は必須です。 |
MAX_MESSAGE_SIZE= | 最大メッセージ長 | 32000 | 相手システムと送受信するメッセージ長の最大値をByte単位で指定します。相手システムのブリッジノードの指定値と比較して小さい値が最大メッセージ長となります。 |
CONN_INTERVAL= (注) | リトライ間隔 | 30 | 相手システムの受信ブリッジノードへのブリッジセション接続のリトライ間隔を秒単位で指定します。本パラメタ定義は、送信ブリッジノードの場合にだけ指定可能です。 |
RECV_TIMEOUT= (注) | 応答監視時間 | 10 | 相手システムのブリッジノードへ以下の要求を実行した際の応答監視時間を秒単位で指定します。TCP/IPネットワーク上の処理時間(データ送信から応答受信までの時間)を考慮して指定値を決定してください。
|
I_STATUS= | ACT、またはINACT | ACT | JournalTransferシステム起動時のブリッジノードの初期状態を指定します。 |
注) 最大プラス1秒の誤差があります。
起動パラメタの定義例を以下に示します。
#*********************************************************************** # * # JournalTransfer System Parameter Definition * # * #*********************************************************************** [SYSTEM_INFORMATION] IDENT_NAME=TRJTSN01 # SYSTEM IDENT NAME LISTEN_PORT=10.10.10.10(8500) # LISTEN PORT NUMBER #*********************************************************************** [NODE_INFORMATION] NODE_NAME=NODESN01 # NODE NAME CONNECT_PORT=10.10.11.11(1500) # CONNECT PORT NUMBER POLL_INTERVAL=60 # CONNECT POLL INTERVAL POLL_TIMEOUT=10 # CONNECT POLL TIMEOUT #*********************************************************************** [BRIDGE_INFORMATION] BRIDGE_NAME=BRIDSN01 # BRIDGE NAME BRIDGE_TYPE=SEND # BRIDGE TYPE START_MODE=WARM # START MODE QMGR_FROM=TRM001 # ORIGIN TRM SYSTEM NAME QNAM_FROM=QUE001 # ORIGIN MESSAGE QUEUE NAME QMGR_TO=ACMG001 # DEST ACM GROUP NAME QNAM_TO=LD001 # DEST LD NAME MAX_MESSAGE_SIZE=32000 # MAX MESSAGE SIZE CONN_INTERVAL=30 # RETRY INTERVAL RECV_TIMEOUT=10 # RECEIVE TIMEOUT #*------- END OF INITIALIZATION PARAMETERS ----------------------------* |