ページの先頭行へ戻る
Linkexpress Transactional Replication option V5.0L60 説明書
FUJITSU Software

23.2.2 JournalTransferシステムの起動パラメタ

JournalTransferシステムの起動パラメタは、テキストファイルとして任意のパスとファイル名(拡張子を含む)で作成してください。
一般ユーザによる資源の改ざん、情報の漏洩を防ぐために、起動パラメタの権限を適切に設定することを推奨します。
起動パラメタはJournalTransferシステム単位に作成する必要があります。
JournalTransferシステムの起動パラメタを以下の順に説明します。

23.2.2.1 起動パラメタの構成

JournalTransferシステムの定義は、セクション定義とセクション定義内のパラメタ定義で構成します。セクション定義とパラメタ定義の位置関係を以下に示します。

[セクション定義1]
セクション定義1内のパラメタ定義1=値                  #コメント
セクション定義1内のパラメタ定義2=値                  #コメント
          ・
          ・
[セクション定義2]
セクション定義2内のパラメタ定義1=値                  #コメント
セクション定義2内のパラメタ定義2=値                  #コメント
          ・

23.2.2.2 起動パラメタの文法

起動パラメタの文法について、以下に説明します。

23.2.2.3 セクション定義

セクション定義を、“表23.1 セクション定義”に示します。

表23.1 セクション定義

セクション定義

指定する項目と留意点

[SYSTEM_INFORMATION]

JournalTransferシステムの属性を定義します。このセクション定義は、JournalTransferシステムで1つだけ定義します。二つ以上定義した場合、エラーとなります。本セクション定義は必須です。

[NODE_INFORMATION]

相手システム間の接続に関する属性を定義します。この属性を通信ノードと呼びます。このセクション定義は、JournalTransferシステムで1つだけ定義します。二つ以上定義した場合、エラーとなります。本セクション定義は必須です。

[BRIDGE_INFORMATION]

メッセージ送受信に関する属性を定義します。この属性をブリッジノードと呼びます。このセクション定義は、JournalTransferシステムで1つだけ定義します。二つ以上定義した場合、エラーとなります。本セクション定義は必須です。

留意点

a) SYSTEM_INFORMATIONセクション定義

SYSTEM_INFORMATIONセクション定義のパラメタ定義を、“表23.2 SYSTEM_INFORMATIONセクション定義のパラメタ定義”に示します。

表23.2 SYSTEM_INFORMATIONセクション定義のパラメタ定義

パラメタ定義

指定値

省略値

説明

IDENT_NAME=

JournalTransferシステム識別名

なし

本パラメタ定義の指定は必須です。
JournalTransferシステム識別名は最大8文字以内の英数字で指定します。英字については、大文字/小文字を指定することができます。JournalTransferシステム内において、システム間で接続するすべてのJournalTransferシステム名は、必ず一意になるように指定してください。

LISTEN_PORT=

自システムIPアドレス(ポート番号)

ポート番号の省略値を以下に示します。
1500
1500
8500

自システムIPアドレスの指定は必須です。
自システムのIPアドレスとポート番号を指定します。IPアドレスは10進数の数値形式で指定します。IPアドレスとして、ドメイン名を文字列で指定することはできません。
指定範囲:ポート番号は以下の範囲で指定してください。
  1~65535
  1~65535
  5001~65535

b) NODE_INFORMATIONセクション定義

NODE_INFORMATIONセクション定義のパラメタ定義を、“表23.3 NODE_INFORMATIONセクション定義のパラメタ定義”に示します。

表23.3 NODE_INFORMATIONセクション定義のパラメタ定義

パラメタ定義

指定値

省略値

説明

NODE_NAME=

通信ノード識別名

なし

本パラメタ定義の指定は必須です。
通信ノード識別名を最大8文字以内の英数字で指定します。英字については、大文字/小文字を指定することができます。JournalTransferシステム内において、通信ノード識別名とブリッジノード識別名は、必ず一意となるように指定してください。

CONNECT_PORT=

相手システムIPアドレス(相手システムのポート番号)

相手システムのポート番号の省略値は1500です。

相手システムIPアドレスの指定は必須です。
相手システムのIPアドレスとポート番号を指定します。IPアドレスは10進数の数値形式で指定します。IPアドレスとして、ドメイン名を文字列で指定することはできません。
指定範囲:相手システムのポート番号は1~65535の範囲で指定してください。

POLL_INTERVAL=

(注)

TCPコネクション接続のリトライ間隔

60

相手システムに対するTCPコネクション接続のリトライ間隔(ポーリングインターバル)を秒単位に指定します。
指定範囲:60~86400

POLL_TIMEOUT=

(注)

TCPコネクションの接続要求に対する応答監視時間

10

相手システムに対するTCPコネクションの接続要求に対する応答監視時間(ポーリングタイムアウト)を秒単位で指定します。
指定範囲:10~86400

I_STATUS=

ACT、またはINACT

ACT

JournalTransferシステム起動時の通信ノードの初期状態を指定します。
指定できる通信ノードの初期状態には以下の二つがあります。
ACT:通信ノードを活性化します。
INACT:通信ノードを活性化しません。

注) 最大プラス1秒の誤差があります。

c) BRIDGE_INFORMATIONセクション定義

BRIDGE_INFORMATIONセクション定義のパラメタ定義を、“表23.4 BRIDGE_INFORMATIONセクション定義のパラメタ定義”に示します。

表23.4 BRIDGE_INFORMATIONセクション定義のパラメタ定義

パラメタ定義

指定値

省略値

説明

BRIDGE_NAME=

ブリッジノード識別名

なし

本パラメタ定義の指定は必須です。
ブリッジノード識別名を最大8文字以内の英数字で指定します。英字については、大文字/小文字を指定することができます。JournalTransferシステム内において、通信ノード識別名とブリッジノード識別名は、必ず一意となるように指定してください。

BRIDGE_TYPE=

SEND、またはRECV

SEND

ブリッジノードの動作モードを指定します。指定できる動作モードには以下の二つがあります。
SEND:送信ブリッジノードとして動作します。
RECV:受信ブリッジノードとして動作します。

START_MODE=

COLD、WARM、またはVRFY

WARM

ブリッジノードの起動モードを指定します。指定できる起動モードには以下の三つがあります。
COLD:本パラメタ定義を指定した場合、CKPTファイルの内容を初期化して、ブリッジノードを活性化します。
WARM:本パラメタ定義を指定した場合、CKPTファイルの内容を継続して、ブリッジノードは活性化します。
VRFY:本パラメタ定義を指定した場合、該当するブリッジノードのCKPTファイルの内容と相手システムのCKPTファイルを比較して同期がとれているか否かを確認した後、ブリッジノードは非活性化状態になります。
本パラメタ定義は、送信ブリッジノードの場合にだけ指定可能です。

QMGR_FROM=

ACMグループ名、またはTRMシステム名

なし

本パラメタ定義の指定は必須です。
BRIDGE_TYPE=RECVの場合、相手システムの送信ブリッジノードに対応するACMグループ名を8文字以内で指定します。
BRIDGE_TYPE=SENDの場合、TRMシステム名を8文字以内で指定します。
文字形式の制限事項については、ACMのマニュアル、または“C.2 名称規約”を参照してください。

QNAM_FROM=

ACMの論理あて先、またはTRMのメッセージキュー名

なし

本パラメタ定義の指定は必須です。
BRIDGE_TYPE=RECVの場合、相手システムの送信ブリッジノードに対応するACMの論理あて先名を8文字以内で指定します。
BRIDGE_TYPE=SENDの場合、TRMのメッセージキュー名を8文字以内で指定します。
文字数の制限はTRMと異なるため、注意してください。文字形式の制限事項については、ACMのマニュアル、または“C.2 名称規約”を参照してください。

QMGR_TO=

ACMグループ名、またはTRMシステム名

なし

本パラメタ定義の指定は必須です。
BRIDGE_TYPE=SENDの場合、相手システムの受信ブリッジノードに対応するACMグループ名を8文字以内で指定します。
BRIDGE_TYPE=RECVの場合、TRMシステム名を8文字以内で指定します。
文字形式の制限事項については、ACMのマニュアル、または“C.2 名称規約”を参照してください。

QNAM_TO=

ACMの論理あて先、またはTRMのメッセージキュー名

なし

本パラメタ定義の指定は必須です。
BRIDGE_TYPE=SENDの場合、相手システムの受信ブリッジノードに対応するACMの論理あて先名を8文字以内で指定します。
BRIDGE_TYPE=RECVの場合、TRMのメッセージキュー名を8文字以内で指定します。
文字数の制限はTRMと異なるため、注意してください。文字形式の制限事項については、ACMのマニュアル、または“C.2 名称規約”を参照してください。

MAX_MESSAGE_SIZE=

最大メッセージ長

32000

相手システムと送受信するメッセージ長の最大値をByte単位で指定します。相手システムのブリッジノードの指定値と比較して小さい値が最大メッセージ長となります。
指定範囲:9~32000

CONN_INTERVAL=

(注)

リトライ間隔

30

相手システムの受信ブリッジノードへのブリッジセション接続のリトライ間隔を秒単位で指定します。本パラメタ定義は、送信ブリッジノードの場合にだけ指定可能です。
指定範囲:30~86400

RECV_TIMEOUT=

(注)

応答監視時間

10

相手システムのブリッジノードへ以下の要求を実行した際の応答監視時間を秒単位で指定します。TCP/IPネットワーク上の処理時間(データ送信から応答受信までの時間)を考慮して指定値を決定してください。
指定範囲:10~86400

  • ブリッジセション接続要求

  • ブリッジセション切断要求

  • メッセージ送信要求

I_STATUS=

ACT、またはINACT

ACT

JournalTransferシステム起動時のブリッジノードの初期状態を指定します。
本パラメタ定義は、送信ブリッジノードの場合にだけ指定可能です。
指定できるブリッジノードの初期状態には以下の二つがあります。
ACT:ブリッジノードを活性化します。
INACT:ブリッジノードを活性化しません。

注) 最大プラス1秒の誤差があります。

23.2.2.4 起動パラメタの定義例

起動パラメタの定義例を以下に示します。

#***********************************************************************
#                                                                      *
#    JournalTransfer System Parameter Definition                       *
#                                                                      *
#***********************************************************************
[SYSTEM_INFORMATION]
IDENT_NAME=TRJTSN01                         # SYSTEM IDENT NAME
LISTEN_PORT=10.10.10.10(8500)               # LISTEN PORT NUMBER

#***********************************************************************
[NODE_INFORMATION]
NODE_NAME=NODESN01                          # NODE NAME
CONNECT_PORT=10.10.11.11(1500)              # CONNECT PORT NUMBER
POLL_INTERVAL=60                            # CONNECT POLL INTERVAL
POLL_TIMEOUT=10                             # CONNECT POLL TIMEOUT

#***********************************************************************
[BRIDGE_INFORMATION]
BRIDGE_NAME=BRIDSN01                        # BRIDGE NAME
BRIDGE_TYPE=SEND                            # BRIDGE TYPE
START_MODE=WARM                             # START MODE
QMGR_FROM=TRM001                            # ORIGIN TRM SYSTEM NAME
QNAM_FROM=QUE001                            # ORIGIN MESSAGE QUEUE NAME
QMGR_TO=ACMG001                             # DEST ACM GROUP NAME
QNAM_TO=LD001                               # DEST LD NAME
MAX_MESSAGE_SIZE=32000                      # MAX MESSAGE SIZE
CONN_INTERVAL=30                            # RETRY INTERVAL
RECV_TIMEOUT=10                             # RECEIVE TIMEOUT

#*------- END OF INITIALIZATION PARAMETERS ----------------------------*