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Linkexpress Transactional Replication option V5.0L60 説明書
FUJITSU Software

20.2.10 trmqdgetmsg (先頭メッセージの取り出し)

機能説明

メッセージキュー上の先頭メッセージを取り出します。取り出したメッセージの内容は、バイナリファイルおよびテキストファイルとして出力されます。
本コマンドでは、コマンドの実行を確認するための問合せが行われます。

本コマンドは、データの異常が原因でアプリケーション(TRO、TJNL、JournalTransfer)が処理を継続できない場合などにおいて、メッセージの内容を確認またはメッセージを破棄する目的で使用します。

形式

trmqdgetmsg [-s sysname] [{-r | -j}] -f filename [-o] qname

パラメタ

-s sysname

対象のTRMシステム名を指定します。
本パラメタを省略した場合、TRMシステム名は"TRM001"となります。

{-r | -j}

取り出し後のメッセージおよび問い合わせメッセージの扱いを指定します。

省略

メッセージを取り出します。取り出したメッセージは、メッセージキューから削除されます。
なお、メッセージを取り出す前に問い合わせメッセージを出力します。ここで"yes"または”y”を指定した場合、本コマンドの処理を継続します。"no"または”n”を指定した場合、メッセージを取り出さずに本コマンドを終了します。

-r

メッセージを取り出します。取り出したメッセージは、メッセージキューから削除されません。

-j

メッセージを取り出します。取り出したメッセージは、メッセージキューから削除されます。
なお、問い合わせメッセージは出力しません。

-f filename

取り出したメッセージを出力するバイナリファイルのファイル名を指定します。
"指定したファイル名.txt"に、データの内容を示すテキストファイルを出力します。

-o

本オプション指定時は、出力ファイル名が存在する場合に上書きします。
本オプション省略時は、出力ファイル名が存在する場合に上書きせず、エラー終了します。

qname

メッセージキューの名前を指定します。

復帰値

復帰値について説明します。

復帰値

意味

0

正常終了しました。

1

取り出すメッセージが存在しないため、処理を終了しました。
または問い合わせメッセージで"no"または”n”を指定しました。

2

ファイルの出力は完了しましたが、後処理でエラーが発生しました。(-r省略時はメッセージの削除も完了しています。)
なお、エラーメッセージへの対処は不要です。

3

ファイルの出力は完了しましたが、メッセージの削除でエラーが発生しました。
対象のメッセージはメッセージキューに残っています。メッセージを削除する必要がある場合は、再度本コマンドを実行してください。

4

エラーが発生しました。
エラーメッセージをもとに対処してください。

なお、復帰値は、以下の形式で標準出力に出力します。

retcode:復帰値

注意事項

使用例

先頭メッセージを取り出します。(Windowsサーバの場合)

C:\>trmqdgetmsg -s TRM001 -f C:\dir1\aaa QUE01
trmqdgetmsg:情報:TRM7002:メッセージを取り出して削除しますか? (yes/no)yes
trmqdgetmsg:情報:TRM7001:メッセージをC:\dir1\aaaに保存しました.(TRM:TRM001,QUE:QUE01,msgcnt:1)
retcode:0

バイナリファイルとして"C:\dir1\aaa"、テキストファイルとして"C:\dir1\aaa.txt"が出力されます。

出力ファイル

出力ファイルの内容について説明します。
バイナリファイルおよびテキストファイルに出力する内容は同じです。バイナリファイルにはバイナリデータそのものを出力します。テキストファイルには、バイナリデータの内容を、項目ごとに見出しやデータに区切って読みやすくした形式で出力します。

バイナリファイル

メッセージの内容がバイナリ形式で出力されます。
バイナリファイルと合わせてテキストファイルが出力されているので、テキストファイルの内容を参考にデータを解析してください。

取り出したメッセージをバイナリエディタで表示した例

テキストファイル

各項目の内容は、以下のとおりです。

表20.4 取り出したメッセージの内容(テキスト)

見出し部

データ部

ジャーナルヘッダ
(グローバルサーバで抽出した場合)

レコード長

ジャーナル全体のレコード長

ジャーナルヘッダ長

ジャーナルヘッダ長

識別子

"00 01 (ジャーナルヘッダ)"固定

ジャーナル取得システム

ジャーナルを取得したシステム

パッキングトランザクション数

パッキングしたトランザクションの数

利用ジャーナル数

利用ジャーナル数

パッキング状態

パッキングの状態

データ状態

データの種類

空き

"00"固定

コード種別

データの文字コードの形式

空き

"00 00 00"固定

項目付加情報

項目属性表示領域の有無

空き

"00 00 00 00 00 00 00 00"固定

ジャーナルヘッダ
(オープンサーバで抽出した場合)

レコード長

ジャーナル全体のレコード長

ジャーナルヘッダ長

ジャーナルヘッダ長

識別子

"00 01 (ジャーナルヘッダ)"固定

ジャーナル取得システム

ジャーナルを取得したシステム

パッキングトランザクション数

パッキングしたトランザクションの数

利用ジャーナル数

利用ジャーナル数

パッキング状態

パッキングの状態

データ状態

データの種類

エンディアン種別

エンディアンの種別

コード種別

データの文字コードの形式

浮動小数点形式

浮動小数点形式(MVS形式など)

外部10進数形式

外部10進数形式(ゾーン10進形式など)

JCKP項目付加状態

JCKP項目付加状態

項目付加情報

項目属性表示領域の有無

空き

"00 00 00 00 00 00 00 00"固定

ジャーナル

ジャーナル長

1個のジャーナルの長さ

レコード内有効項目数

1個のジャーナルに含まれる有効な項目数

項目

属性

属性

精度

精度(外部10進または内部10進の場合に出力)

位取り

位取り(外部10進または内部10進の場合に出力)

項目長

項目長
外部10進または内部10進の場合、精度と位取りから求めた項目長を出力

項目有効表示

項目有効表示

データ

項目のデータ

データ部は、"16進形式 (値の意味)"という形式で出力します。なお、項目付加情報が"付加なし"の場合、"(値の意味)"の部分を出力しません。
グローバルサーバおよびオープンサーバで共通の見出し部については、グローバルサーバの用語で出力します。オープンサーバで抽出した場合はオープンサーバの用語に読み替えてください。
グローバルサーバで抽出した場合の詳細は、"TJNL使用手引書"を参照してください。
オープンサーバで抽出した場合の詳細は、"第14章 データ形式"を参照してください。

なお、テキストファイルの文字コードは以下となります。

  • Solarisサーバ:EUC

  • Windowsサーバ:シフトJIS

  • Linuxサーバ:UTF-8

以下にテキストファイルの出力例(グローバルサーバで抽出した場合)を示します。

取り出したメッセージの出力例(テキストファイル)