以下の観点に留意して、ストレージプールおよびバックアップ運用を設計してください。
バックアップ/リストアの単位(ストレージプール単位)
AdvancedCopy ManagerではZFSのストレージプール単位(ストレージプール内のファイルシステムすべて)でのバックアップ/リストアだけサポートします。ZFSファイルシステム単位でのバックアップ/リストアはできません。
詳細は「G.1.1 バックアップ単位」を参照してください。
ZFSストレージプールのバージョン
オンラインバックアップでは、業務サーバとバックアップサーバのZFSストレージプールのバージョンを同じにしてください。ZFSストレージプールのバージョン確認方法は、OSのマニュアルを参照してください。
[実行例]
# zpool upgrade -v This system is currently running ZFS pool version 33. |
ZFSストレージプールの種別および構成
オンラインバックアップでは、データ領域(通常のストレージプール)のバックアップ/リストアを行うことができます。システム領域(ZFSルートプール)をバックアップする場合は、オフラインバックアップを使用してください。
オンラインバックアップでは、ZFSストレージプールを構成するデバイス(物理ディスク)として、以下をサポートします。
通常デバイスをサポートします。
ポイント
レプリケーション管理を使用する場合の詳細は、「1.4 AdvancedCopy Managerにおけるサポートデバイスについて」を参照してください。
ディスク全体(LU)をサポートします。
注意
ディスク全体(LU)で構成されるように、ストレージプールを作成してください。
バックアップ先ボリュームの準備
オンラインバックアップではバックアップ先として、以下の2種類のバックアップ先を用意する必要があります。
最新世代用のバックアップ用ストレージプール
旧世代用のバックアップボリューム
最新世代のフルバックアップおよび差分バックアップを格納するバックアップ用ストレージプールのことを、バックアップ用ストレージプールといいます。
バックアップサーバに必ず1つ用意してください。
バックアップ用ストレージプールは、バックアップ元のZFSストレージプールと同一の物理ディスク構成(ディスク数、サイズ、冗長構成)になっている必要があります。また、ストレージプールを構成するデバイス単位(LU)も同一にしてください。
旧世代のフルバックアップおよびその差分バックアップを含むストレージプールを格納するバックアップボリュームのことを、旧世代用バックアップボリュームといいます。
バックアップサーバに、ストレージプール(フルバックアップおよびその差分バックアップ)の保存世代の数だけ用意してください。
旧世代用バックアップボリュームは、以下の条件および構成を満たす必要があります。
なお、下記以外の条件は、バックアップ元ボリュームのデバイス種別に応じて「1.4 AdvancedCopy Managerにおけるサポートデバイスについて」、「第7章 レプリケーション運用」、または『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド Copy Control Module編』を参照してください。
バックアップ元のZFSストレージプールと同じ物理ディスク構成(ディスク数、サイズ、冗長構成)にしてください。
ZFSストレージプールが複数の物理ディスクで構成されている場合、すべての物理ディスクに対して、それぞれ同じサイズのバックアップ先ボリュームを使用する必要があります。
AdvancedCopy Manager CCMを使用する場合、旧世代用バックアップボリュームはサーバに接続しないでください。
レプリケーション管理を使用する場合、旧世代用バックアップボリュームはスライスにしてください。
業務用ストレージプール、最新世代用のバックアップ用ストレージプール、および旧世代用バックアップボリュームの組合せは以下のようになります。
機能 | デバイス | ||
---|---|---|---|
業務用ストレージプール | バックアップ先ボリューム | ||
最新世代用のバックアップ用ストレージプール | 旧世代用バックアップボリューム | ||
レプリケーション管理 | LU | LU | スライス (注) |
AdvancedCopy Manager CCM | LU | LU | LU |
注: 複写元をLU、複写先をスライスとして定義し、LU全体をスライスにコピーします。
バックアップ先ボリュームがLUの場合は、以下のように、業務用ストレージプールのディスク形式とバックアップ先ボリュームのディスク形式を同一にしてください。
業務用ストレージプールがVTOCラベル付きディスクの場合は、バックアップ先ボリュームもVTOCラベル付きディスクとする
業務用ストレージプールがEFIラベル付きディスクの場合は、バックアップ先ボリュームもEFIラベル付きディスクとする
バックアップ先ボリュームを接続するサーバは、使用するコピー機能によって、以下のようになります。
バックアップ先ボリューム | コピー機能 | 備考 | |
---|---|---|---|
レプリケーション管理 | AdvancedCopy Manager CCM | ||
バックアップ用ストレージプール | バックアップサーバ | バックアップサーバ | バックアップ用ストレージプールは、バックアップサーバに作成します。 |
旧世代用バックアップボリューム | バックアップサーバ | サーバに接続しないでください。 |