ページの先頭行へ戻る
ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 16.0 運用ガイド
FUJITSU Storage

G.2.1 運用設計

以下の観点に留意して、ストレージプールおよびバックアップ運用を設計してください。

バックアップ/リストアの単位(ストレージプール単位)

AdvancedCopy ManagerではZFSのストレージプール単位(ストレージプール内のファイルシステムすべて)のバックアップ/リストアだけサポートします。ZFSファイルシステム単位のバックアップ/リストアはできません。

詳細は「G.1.1 バックアップ単位」を参照してください。

ZFSストレージプールのバージョン

オンラインバックアップでは、業務サーバとバックアップサーバのZFSストレージプールのバージョンを同じにしてください。ZFSストレージプールのバージョン確認方法は、OSのマニュアルを参照してください。

[実行例]

# zpool upgrade -v
This system is currently running ZFS pool version 33.

ZFSストレージプールの種別および構成

ZFSストレージプールの用途(システム領域/データ領域)

オンラインバックアップでは、データ領域(通常のストレージプール)のバックアップ/リストアを行うことができます。システム領域(ZFSルートプール)をバックアップする場合は、オフラインバックアップを使用してください。


ZFSストレージプールを構成するデバイス

オンラインバックアップでは、ZFSストレージプールを構成するデバイス(物理ディスク)として、以下をサポートします。

デバイス種別

通常デバイスをサポートします。

ポイント

レプリケーション管理を使用する場合の詳細は、「1.4 AdvancedCopy Managerにおけるサポートデバイスについて」を参照してください。

デバイスの単位

ディスク全体(LU)をサポートします。

注意

ディスク全体(LU)で構成されるように、ストレージプールを作成してください。


バックアップ用ストレージプールの準備

オンラインバックアップではバックアップ先として、以下の2種類のバックアップ先を用意する必要があります。

バックアップ用ストレージプール

最新世代のバックアップを格納するストレージプールのことを、バックアップ用ストレージプールといいます。

バックアップサーバに必ず1つ用意してください。

バックアップ用ストレージプールは、バックアップ元のZFSストレージプールと同一の物理ディスク構成(ディスク数、サイズ、冗長構成)になっている必要があります。また、ストレージプールを構成するデバイス単位(LU)も同一にしてください。

バックアップボリューム

バックアップ用ストレージプールのバックアップを格納するためのボリュームのことを、バックアップボリュームといいます。

バックアップサーバに、ストレージプールの保存世代の数だけ用意してください。

バックアップボリュームは、以下の条件および構成を満たす必要があります。

なお、以下の条件以外は、バックアップ元ボリュームのデバイス種別に応じて「1.4 AdvancedCopy Managerにおけるサポートデバイスについて」、「第7章 レプリケーション運用」、または『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド Copy Control Module編』を参照してください。

  • バックアップ元のZFSストレージプールと同じ物理ディスク構成(ディスク数、サイズ、冗長構成)にしてください。
    ZFSストレージプールが複数の物理ディスクで構成されている場合、すべての物理ディスクに対して、それぞれ同じサイズのバックアップ先ボリュームを使用する必要があります。

  • AdvancedCopy Manager CCMを使用する場合、バックアップボリュームはサーバに接続しないでください。

  • レプリケーション管理を使用する場合、バックアップボリュームはスライスにしてください。

業務用ストレージプールとバックアップ先ボリュームの組合せ

業務用ストレージプール、バックアップ用ストレージプール、およびバックアップボリュームの組合せは以下のようになります。

機能

デバイス

業務用ストレージプール

バックアップ先ボリューム

バックアップ用ストレージプール

バックアップボリューム

レプリケーション管理

LU

LU

スライス (注)

AdvancedCopy Manager CCM

LU

LU

LU

注: 複写元をLU、複写先をスライスとして定義し、LU全体をスライスにコピーします。

バックアップ先ボリュームがLUの場合は、以下のように、業務用ストレージプールのディスク形式とバックアップ先ボリュームのディスク形式を同一にしてください。

バックアップ先ボリュームの接続サーバ

バックアップ先ボリュームを接続するサーバは、使用するコピー機能によって、以下のようになります。

バックアップ先ボリューム

コピー機能

レプリケーション管理

AdvancedCopy Manager CCM

バックアップ用ストレージプール

バックアップサーバ

バックアップサーバ

バックアップボリューム

バックアップサーバ

サーバに接続しないでください。