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Interstage AR Processing Server V1.0.1 運用ガイド
FUJITSU Software

4.16.2 クライアントオーサリング(Android)の場合

Interstage AR Processing Serverが提供するクライアントオーサリングツールを用いてクライアントオーサリングを行う場合、以下の手順で操作を行います。

  1. クライアントオーサリングツールを起動します。

  2. シナリオ選択画面にて、対象となるシナリオを選択します。

  3. シーン選択画面にて、対象となるシーンを選択します。

  4. 対象のARマーカーにかざし、編集を開始します。

  5. クライアントオーサリングツールの編集モードにて、対象のARコンテンツを選択します。

  6. メニューバーから以下のオプションを選択してください。

    • 拡縮移動

    • 回転

    • テキスト編集(テキストコンテンツを選択した場合のみ表示)

    • カラー

    • 投影方法

    • オプション

  7. [編集終了]アイコンをタップし、[保存して終了]を選択します。

  8. AR実行サーバと通信し、登録したAR重畳表示定義をアップロードします。

ポイント

  • 編集中のオーサリングデータは、編集モードで「編集終了」を選択して表示されたダイアログで「保存して終了」を押した時にローカルデータに保存されます。 未保存の状態で端末の[HOME]ボタンや電源ボタンで別画面に遷移した場合はデータが保存されません。編集時は短い単位で保存操作を行って下さい。

  • オフライン環境でオーサリングを行う場合は、事前に以下の作業を行って下さい。

    1. オンライン環境にてクライアントオーサリングツールを起動します。

    2. シナリオ・シーンを選択し、データのダウンロードを行います。

    3. クライアントオーサリングツールを終了し、オーサリングの現場へ移動してください。

4.16.2.1 AR重畳表示定義の編集

新規追加したAR重畳表示コンテンツを、必要に応じて編集します。

図4.14 編集モード・変更・拡縮移動画面例

  1. クライアントオーサリングツールの編集モードにて、対象のARコンテンツを選択します。

  2. メニューバーから以下のオプションを選択してください。

    • 拡縮移動

    • 回転

    • テキスト編集(テキストコンテンツを選択した場合のみ表示)

    • カラー

    • 投影方法

    • オプション

  3. [編集終了]アイコンをタップし、[保存して終了]を選択します。

ポイント

  • 選択したコンテンツにて、変更可能な項目がメニューに表示されます。

  • デフォルトで[拡縮移動]が選択された状態になります。

  • [回転]選択時は、別のAR重畳表示コンテンツ・ARマーカーに選択状態を切り替える操作が無効になります。選択状態を切り替えたい場合は、拡縮移動等回転以外の操作で行って下さい。

拡縮移動

選択したAR重畳表示コンテンツの位置やサイズを変更します。

  1. メニューバーから[拡縮移動]アイコンをタップします。

  2. ピンチイン・アウトを行うことでサイズが変更できます。ドラッグすることで位置を変更できます。

回転

選択したAR重畳表示コンテンツを回転します。

  1. メニューバーから[回転]アイコンをタップします。

  2. 投影方法に従い撮影ガイドが表示されますので、それに従いコンテンツを回転させます。

    • 2Dの場合
      コンテンツの周囲をドラッグすることでZ軸方向に回転します。

      図4.15 2Dの場合の回転方法

    • 3Dの場合
      コンテンツを縦にドラッグすることでX軸に、横にドラッグすることでY軸、コンテンツの周囲をドラッグすることで、Z軸方向に回転させることができます。

      図4.16 3Dの場合の回転方法

テキスト変更

コンテンツがテキストの場合、文字の内容を変更することができます。

  1. メニューバーから[テキスト編集]アイコンをタップします。

  2. テキスト入力ダイアログが表示されますので、修正したい内容を入力します。

  3. 入力後[決定]ボタンをタップします。

カラー

コンテンツが文字、もしくは手書きの場合、色を変更することができます。

  1. メニューバーから[カラー]アイコンをタップします。

  2. 表示されるカラーパレットから色を選択します。または、[カラー設定]アイコンをタップすることで、[オプション]メニューのカラー設定画面に移動し、詳細な色を指定することができます。

    • カラーパレットの色を選択した場合、コンテンツを指定した色に変更後、拡縮移動が選択された状態になります。

    • カラー設定を選択した場合は、RGBスライダーやカラーピッカーをタップすることにより色や透明度を変更することができます。カラーピッカーの中央に現在選択されている色が表示されます。使用したい色が決まった場合、カラーピッカーの中央をタップすることで色が決定され[オプション]メニューに移動します。

    図4.17 カラーパレットの例

    図4.18 カラー設定の例

投影方法

AR重畳コンテンツの投影方法を選択することができます。

図4.19 投影方法の選択例

オプション

詳細な情報を設定することができます。選択したコンテンツにより、表示される内容が異なります。

コンテンツ

スタイル

配置

その他

テキスト

  • 文字

  • 折り返し

  • 塗りつぶし

  • 投影方法

  • 回転

  • スケール

  • タップアクション

  • AR重畳表示定義情報

手書き

カラー

基本図形

なし

ファイル

なし

スタイル

文字の色や折り返し情報などを設定します。

図4.20 スタイルの例

文字

文字のカラーとフォントサイズを変更できます。カラーを選択した場合に表示されるカラー設定画面にて表示されるRGBスライダーやカラーピッカーをタップすることにより色や透明度を変更することができます。カラーピッカーの中央に現在選択されている色が表示されます。使用したい色が決まった場合、カラーピッカーの中央をタップしてください。フォントサイズは10~750pixelの範囲で入力できます。

折り返し

文字の折り返しの有無を設定できます。折り返しをONにした場合、折り返しの高さと幅をpixelで入力して下さい。折り返しの幅、高さともに10~1024pixelの範囲で選択できます。折り返しを使用しない場合、文字の上下に余白が表示されます(フォントサイズ : 余白を含んだ高さ ≒ 3 : 4)。

図4.21 文字色:#FFFFFF、背景色:#000000、折り返し:無の場合のテキスト描画例

図4.22 文字色:#FFFFFF、背景色:#000000、折り返し:有の場合のテキスト描画例

注意

折り返しを設定せずに長文を入力するなどの描画した際の幅が1024pixel以上必要となる入力を行った場合、幅が1024pixel以下の文字は描画し、残りの文字は見切れる可能性があります。

幅が1024pixel以上必要とするテキストを入力する場合は、登録後変更画面にてオプションからテキストのARコンテンツの折り返しを「ON」にし、領域の高さ・幅・フォントサイズを設定し、テキストが全て表示されるように調整してください。

計算式は以下の通りです。文字の種類(全角/半角、及び数字/記号等)により、表示されるサイズが異なるため、この計算式通りにならない場合があります。

  • 高さ=フォントサイズ × 4 / 3 × 表示させたい行数[pixel]

  • 幅=フォントサイズ ×1列に表示させたい文字数[pixel]

カラー

コンテンツがテキストの場合は背景の塗りつぶし色を、手書きの場合はペンの色を変更することができます。カラーを選択した場合に表示されるカラー設定画面にて表示されるRGBスライダーやカラーピッカーをタップすることにより色や透明度を変更することができます。カラーピッカーの中央に現在選択されている色が表示されます。使用したい色が決まった場合、カラーピッカーの中央をタップしてください。

配置

配置情報を設定することができます。

図4.23 配置の設定例

投影方法

AR重畳表示コンテンツの投影方法を2Dか3Dかに切り替えることができます。

移動

ARマーカーを基準として、AR重畳表示コンテンツを表示させたいXYZ座標を-32~32の間の数値で入力して下さい。小数は第3位まで有効です。第4位以降を入力した場合は第4位を四捨五入します。
1=ARマーカー本体のサイズです。

回転

AR重畳表示コンテンツの回転角度を-360~360の間の数値で入力して下さい。小数は第3位まで有効です。第4位以降を入力した場合は第4位を四捨五入します。投影方法が2Dの場合、Z軸のみ入力が可能です。

スケール

AR重畳表示コンテンツの倍率を0.1~32の間の数値で入力して下さい。小数は第3位まで有効です。第4位以降を入力した場合は第4位を四捨五入します。投影方法が2Dの場合、X・Y軸のみ入力が可能です。

その他

その他の情報を設定します。

図4.24 その他の設定例

タップアクション

タップアクションの種類を[URL」、もしくは[スクリプト]から選択して下さい。設定した場合、対象のAR重畳表示コンテンツがタップされた際に、設定されたURLもしくはJavaScriptが実行されます。
タップアクションにスクリプトを設定した場合、AR重畳表示アプリケーション実行時にコンテンツがタップされると設定されたJavaScriptが実行されます。また、クライアントオーサリング実行時にコンテンツがタップされた場合は、JavaScriptを実行するWebレイヤが存在しないため、設定されたJavaScriptを文字列としてダイアログで表示します。

但し、スクリプトが0文字の場合はダイアログが表示されません。

URL

タップアクションでURLを選択した場合入力が可能です。タップした際に呼び出すファイルのURLを入力、もしくは[参照]ボタンを押してスマートデバイスに格納されているローカルファイルを選択して下さい。

スクリプト

タップアクションでスクリプトを選択した場合入力が可能です。開発したAR重畳表示アプリケーションのJavaScriptのメソッド・引数を256文字以内で入力してください。

AR重畳表示定義ID

AR重畳表示定義のID情報を確認できます。

AR重畳表示定義名

サーバオーサリングおよびクライアントオーサリングで設定したAR重畳表示定義名が確認できます。

4.16.2.2 AR重畳表示定義のアップロード

編集したAR重畳表示定義をサーバへアップロードします。

[AR実行サーバデータでオーサリング]を行った場合
  1. AR表示画面にてアクションバーにある[アップロード]アイコンをタップします。

  2. サーバへのアップロードの完了後、メッセージが表示されますので、[OK]を押してください。

[ローカル保存データでオーサリング]を行った場合
  1. AR表示画面にてアクションバーにある[シーン選択へ戻る]アイコンをタップします。

  2. スマートデバイスがサーバ通信モードであることを確認します。
    スタンドアローンモードの場合は、以下の手順にてサーバ通信モードで起動してください。

    1. シナリオ選択画面にて[終了]アイコンをタップし、クライアントオーサリングツールを終了します。

    2. オンライン環境へ移動します。

    3. スマートデバイスがAR実行サーバに接続できる状態であることを確認し、クライアントオーサリングツールを起動します。

    4. シナリオ選択画面から対象となるシナリオを選択します

  3. シーン選択画面から対象となるシーンを選択し[オーサリングの結果をAR実行サーバにアップロード]を行うか、[コンテンツ一括操作]から[一括アップロード]を行って下さい。

ポイント

クライアントオーサリングからアップロードした場合、[Basic認証のユーザID][日時]の形式でAR重畳表示定義名が設定されます。Basic認証のユーザIDが設定されていない場合は、"DefaultUser"を設定します。

Basic認証のユーザ名"aruser" 現在を2013年8月5日15時5分30秒とした場合、「AR重畳表示定義名」は以下のように設定されます。

aruser 20130805 150530

注意

  • アップロードはサーバ通信モードでしか実行できません。スタンドアローンモードでオーサリングを行った場合は、その後サーバ通信モードにてアップロードを行うようにして下さい。

  • アップロード時にAR重畳定義名が設定され、AR重畳定義IDは設定されません。AR重畳表示コンテンツを特定するには、AR重畳定義名を利用してください。

  • データ管理コンソールのAR重畳表示定義一覧の[更新日時]は、新規アップロード時の日時が設定されます。

4.16.2.3 クライアントオーサリングツールの終了

シナリオ選択画面にて、アクションバーにある[終了]ボタンをタップしてください。クライアントオーサリングが終了します。