名前
ahsrestore - Interstage HTTP Server 2.2の資源のリストア/移入
形式
ahsrestore -d directory [-t pass|all] [-h host_table]
機能説明
本コマンドは、ahsbackupコマンドでバックアップ/移出を行ったInterstage HTTP Server 2.2の資源のリストア/移入を行います。
本コマンドのオプションとパラメタを以下に示します。
Interstage HTTP Server 2.2資源の格納ディレクトリ名を、256バイト以内で指定します。ahsbackupコマンドで指定したディレクトリ名を指定してください。
Interstage HTTP Server 2.2資源の格納ディレクトリ名を、256バイト以内の絶対パスで指定します。ahsbackupコマンドで指定したディレクトリ名を指定してください。
リストア/移入の対象とする資源を指定します。ahsbackupコマンド実行時に指定したオプションに応じて、指定可能なオプションを以下の表で確認して指定してください。なお、リストア/移入の対象となる資源については、ahsbackupコマンドのバックアップ・移出対象資源の表を参照してください。
ahsbackupコマンド実行時の指定 | ||
---|---|---|
-tオプション省略 | -t pass | -t all |
-tオプション省略 | -t pass | -t all |
移入時に、ホスト名/IPアドレスを変更する必要がある場合、変更前と変更後のホスト名/IPアドレスを記述したファイル名を絶対パスで指定することにより、移入処理時に自動的にホスト名/IPアドレスを変換できます。本オプションを省略した場合は、ホスト名/IPアドレスを変換しません。
指定するファイルは、以下のように記述します。
コメント行には、各行の先頭にハッシュマーク(#)を記述します。
半角スペース、タブは、無視します。
### Host IP conversion table ### # IP address conversion definition (変換前のIPアドレス) > (変換後のIPアドレス) : # Host name conversion definition (変換前のホスト名) > (変換後のホスト名) :
例
ホスト名およびIPアドレスを以下のように変換する場合の設定例
変換前 | 変換後 |
---|---|
IPアドレス「192.168.0.1」 | IPアドレス「192.168.0.3」 |
IPアドレス「192.168.0.2」 | IPアドレス「192.168.0.4」 |
ホスト名「www.fujitsu.com」 | ホスト名「www.interstage.com」 |
ホスト名「host1.fujitsu.com」 | ホスト名「host2.fujitsu.com」 |
### Host IP conversion table ### # IP address conversion definition 192.168.0.1 > 192.168.0.3 192.168.0.2 > 192.168.0.4 # Host name conversion definition www.fujitsu.com > www.interstage.com host1.fujitsu.com > host2.fujitsu.com
注意事項
本コマンドは、管理者権限で実行してください。
本コマンドは、すべてのWebサーバを停止した状態で実行してください。
リストア/移入先にファイルが存在した場合は、ファイルを上書きします。
リストア/移入を行うシステムは、バックアップ/移出を行ったシステムと同じディスク構成である必要があります。
-hオプションで変換の対象となるホスト名/IPアドレスは、以下のディレクティブで指定したホスト名/IPアドレスです。
Listen
ServerName
VirtualHost
NameVirtualHost
DocumentRootディレクティブ/Aliasディレクティブ/ScriptAliasディレクティブで指定したディレクトリ配下以外のコンテンツやCGIなどは、別途それぞれについて該当するファイルをリストア/移入してください。
バックアップ/移出の対象資源をリストア/移入する場合は、以下のどちらかの状態で実行してください。
デフォルトのWebサーバだけが存在する状態
バックアップ/移出元とリストア/移入先運用環境において、以下のすべてが一致する状態
Webサーバ数
各Webサーバ名 (注1)
各Webサーバの環境定義ファイルパス (注1)(注2)
注1)
英字の大文字/小文字も一致する必要があります。
注2)
Webサーバ一覧ファイル(servers.conf)に設定している環境定義ファイル(httpd.conf)のパス(8.3形式(ショートネーム)含む)も一致する必要があります。
上記のどちらの状態も、バックアップ/移出元とリストア/移入先運用環境の同一サービス名のサービスにおいて、サービス登録時に指定された環境定義ファイルのパスが同一である必要があります。
ihsbackupコマンドでバックアップ/移出したInterstage HTTP Server資源は、リストア/移入できません。
Interstage管理コンソールで構築したInterstage証明書環境のSSLを使用している場合は、バックアップ/移出したInterstage証明書環境資源をリストア/移入してください。Interstage証明書環境資源のリストアについては、「運用ガイド(基本編)」の「メンテナンス(資源のバックアップ/他サーバへの資源移行/ホスト情報の変更」-「リストア手順詳細」-「Interstage証明書環境資源のリストア」を参照してください。
SMEEコマンドで構築した証明書/鍵管理環境のSSLを使用している場合は、バックアップした以下の資源を、環境定義ファイル(httpd.conf)の該当ディレクティブで指定されているパスにリストアしてください。
スロット情報ディレクトリ(SSLSlotDirディレクティブで指定したディレクトリ)
運用管理ディレクトリ(SSLEnvDirディレクティブで指定したディレクトリ)
ユーザPIN管理ファイル(SSLUserPINFileディレクティブで指定したファイル)
Webサーバ一覧ファイル(servers.conf)は、リストア/移入先運用環境のファイル属性(アクセス権限、ファイル所有者、およびファイル所有者が所属するグループ)と同じファイル属性でリストア/移入を行います。バックアップ/移出元とリストア/移入先運用環境のファイル属性が異なる場合は、必要に応じて、バックアップ/移出元のファイル属性に変更してください。
使用例
Interstage HTTP Server 2.2の資源をリストアします。
C:\Interstage\F3FMahs\bin\ahsrestore.exe -d X:\Backup -t all
Interstage HTTP Server 2.2の資源をリストアします。
/opt/FJSVahs/bin/ahsrestore -d /backup -t all