コマンド実行時の以下のトラブルについて対処方法を説明します。
コマンド実行時にパスワード入力を要求される
コマンド実行時のパスワード入力を省略したい場合は、「9.1.3.1 loginサブコマンド」を参照して対処を行ってください。
エラーメッセージの出力
コマンド実行時に異常が発生した場合、コマンドを実行したターミナルへエラーメッセージが出力されます。「第10章 Java EE 6のメッセージ」を参照して対処してください。
例外メッセージの出力
コマンド実行時に例外メッセージが出力された場合は、以下を参照して対処してください。
メモリ不足が発生している可能性があります。以下のマニュアルを参照して対処を行ってください。
チューニングガイド
メモリ領域不足事象発生時のメッセージ出力機能の強化
java.lang.OutOfMemoryErrorがスローされた場合
java.lang.OutOfMemoryErrorの出力例を以下に示します。
Exception in thread "RMI RenewClean-[192.168.0.1:42964,com.sun.appserv.management.client.AdminRMISSLClientSocketFactory@4f2ec]" java.lang.OutOfMemoryError: Java heap space at java.io.ByteArrayOutputStream.<init>(ByteArrayOutputStream.java:59) The memory was exhausted on Java heap space. : requested 48 bytes Java heap size / max Java heap size = 59703288 / 67108864 Java perm size / max Java perm size = 12748800 / 67108864
高負荷によりInterstage Java EE 6 DASサービスとの通信が失敗した可能性があります。
システムの負荷状況を確認し、システムリソースに空きができたら再度コマンドを実行してください。
ijwsimportコマンドを実行時にjavax.xml.stream.XMLStreamExceptionクラスについて本例外が出力された場合、製品のJDK6以降のjavaコマンドが利用できていない場合があります。環境変数 PATHなどを確認してください。
コマンド復帰の遅延
処理開始から長時間経過してコマンドが異常復帰する場合、複数の操作が同時に実行されたことでInterstage Java EE 6 DASサービスに接続できない状態となっている可能性があります。
この場合、コマンドの実行はエラーとなりますが、定義・運用には影響はありません。同時に他の操作が行われていないことを確認し、再度コマンドを実行してください。
定義項目の更新時、意図しない値が保存される
他のユーザーが以下により同時に操作を行ったため、指定値が上書きされた可能性があります。
asadminコマンド
同時に操作を行っているユーザーがいないか確認し、必要に応じて操作を再度実行してください。
起動操作と停止操作連続実行時の異常
asadminコマンドはInterstage Java EE 6 DASサービス、およびサーバーインスタンスの操作完了を待たずに復帰します。このため、起動操作(start-domain/start-cluster/start-local-instance)と停止操作(stop-domain/stop-cluster/stop-local-instance)を連続実行した場合、以下のエラーでasadminコマンドが失敗する場合があります。
Failed to start process named <サーバーインスタンス名>. PCMI Error Code=301. |
以下の対処を行ってください。
pcmilistprocessesコマンドで操作対象のサーバーインスタンス(Interstage Java EE 6 DASサービス)が表示されていないことを確認した後、起動操作を行ってください。
pcmilistprocessesコマンドで操作対象のサーバーインスタンス(Interstage Java EE 6 DASサービス)のstatusが"monitoring"となっていることを確認した後、停止操作を行ってください。
asadminコマンド実行時、メッセージOM2120が出力される場合
OM2120の詳細情報に、すでに設定されている旨を示すメッセージが出力され、メッセージから対処できない場合、Webサーバ連携の設定に不整合が生じている可能性があります。wscadmin list-web-serversサブコマンドに--detailオプションを指定して実行し、表示された以下の項目に対して、設定内容の確認と対処を行ってください。なお、wscadmin list-web-serversサブコマンドの詳細は「9.14.6 list-web-serversサブコマンド」を参照してください。
表示されているIJServerクラスタが存在するか確認してください。
IJServerクラスタが存在しない場合、存在しないIJServerクラスタへの連携設定が残存しているため、以下の手順で残存している設定を削除してください。
表示されている名前のIJServerクラスタを作成します。
asadmin delete-web-server-refサブコマンドを使用して連携設定を削除します。
作成したIJServerクラスタを削除します。
表示されているIJServerクラスタにサーバーインスタンスが存在するか確認してください。
サーバーインスタンスが1つも存在しない場合、表示されているIJServerクラスタへの連携設定が残存しているため、asadmin delete-web-server-refサブコマンドを使用して、残存している連携設定を削除してください。
サーバーインスタンスが存在する場合は、以下のAddressおよびApplicationの項目を確認してください。
IJServerクラスタのサーバーインスタンスで、表示されているポート番号を使用しているか確認してください。表示されているポート番号が使用されていない場合、Webサーバ連携の設定に不整合が生じているため、以下の手順で再設定を行ってください。
asadmin delete-web-server-refサブコマンドを使用し、Webサーバとの連携をいったん解除します。
asadmin create-web-server-refサブコマンドを使用し、Webサーバと再度連携させます。
必要に応じて、asadmin update-web-server-connector-configサブコマンドを使用し、Webサーバコネクタの環境設定を更新してください。
表示されているコンテキストルートをもつアプリケーションが、IJServerクラスタに配備されているか確認してください。アプリケーションが配備されていない場合、Webサーバ連携の設定に不整合が生じているため、上記(Address)と同じ手順で再設定を行ってください。