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Interstage Application Server/Interstage Web Server Express Java EE運用ガイド(Java EE 6編)
FUJITSU Software

9.11 ij6restore

名前

ij6restore  -  Java EE 6資源のリストア・移入

形式

ij6restore -d directory [-h hostname] [-f filename]

機能説明

Java EE 6の資源をリストア・移入します。

リストア先にJava EE 6の資源が存在する場合は、削除したあとにリストア・移入します。そのため、バックアップ対象外のログファイルなどはリストア・移入を行うと削除されます。

オプション

オプション名

説明

-d

Java EE 6資源をバックアップしたディレクトリ名を絶対パスで指定します。

指定したディレクトリが存在しない場合、またはディレクトリでない場合、コマンドの実行は失敗し、資材はリストア・移入されません。

-h

資源移入時に、移入元と移入先のマシンでホスト名が異なる場合に移入先のマシンのホスト名を指定します。

-f

資源移入時に、移入元と移入先のマシンでホスト名またはIPアドレスが異なる場合にIPアドレス・ホスト名設定ファイルを指定します。

asadminコマンドで設定する項目は、-fオプションで指定するIPアドレス・ホスト名設定ファイルで設定します。

IPアドレス・ホスト名設定ファイルの記述形式

# コメント行↑
定義項目名1=値↑
定義項目名2=値↑
定義項目名3=値↑

↑: 改行区切り


※#から始まる行はコメント行として扱われます。
※行頭/行末の空白は無視されます。
※=の両側には空白を指定しないでください。

IPアドレス・ホスト名設定ファイルに記述する定義項目

注意

IJServerクラスタ名やサーバーインスタンス名ではなく、設定名(IJServerクラスタ名-config)を指定するようにしてください。IJServerクラスタ名やサーバーインスタンス名を指定した場合、エラーが発生します。

  • HTTPリスナーのネットワークアドレス
    HTTPリスナーのネットワークアドレスに「0.0.0.0」以外の値が設定されており、移入元のマシンと移入先のマシンでIPアドレスが異なる場合は、HTTPリスナーのネットワークアドレスを以下の定義項目で設定します。

    server-config.network-config.network-listeners.network-listener.${http-listener-id}.address
    ${configName}.network-config.network-listeners.network-listener.${http-listener-id}.address


    定義項目の詳細については、「第7章 定義項目一覧」-「7.7 動作環境に関する定義項目」-「7.7.3 ネットワーク設定の定義項目」を参照してください。

  • IIOPサービスのネットワークアドレス
    IIOPサービスのネットワークアドレスに「0.0.0.0」以外の値が設定されており、移入元のマシンと移入先のマシンでIPアドレスが異なる場合は、IIOPサービスのネットワークアドレスを以下の定義項目で設定します。

    server-config.iiop-service.iiop-listener.${iiop-listener-id}.address
    ${configName}.iiop-service.iiop-listener.${iiop-listener-id}.address


    定義項目の詳細については、「第7章 定義項目一覧」-「7.7 動作環境に関する定義項目」-「7.7.4 IIOPサービスの定義項目」を参照してください。

  • 管理サービスのネットワークアドレス
    管理サービスのネットワークアドレスに「0.0.0.0」以外の値が設定されており、移入元のマシンと移入先のマシンでIPアドレスが異なる場合は、管理サービスのネットワークアドレスを以下の定義項目で設定します。

    server-config.admin-service.jmx-connector.${name}.address
    ${configName}.admin-service.jmx-connector.${name}.address


    定義項目の詳細については、「第7章 定義項目一覧」-「7.7 動作環境に関する定義項目」-「7.7.5 管理サービスの定義項目」を参照してください。


  • JMSサービスのホスト
    システムの形態によってメッセージブローカが存在するホストが変わる場合に、メッセージブローカのホスト名を変更する必要があります。

    • 移入元のマシン内にIJServerクラスタとメッセージブローカが存在する場合
      メッセージブローカのホスト名を変更する必要があります。

    • 移入元のマシン内のIJServerクラスタが別のマシンのメッセージブローカを使用する形態で、メッセージブローカのホスト名が変更になる場合
      メッセージブローカのホスト名を変更する必要があります。

    • 移入元のマシン内のIJServerクラスタが別のマシンのメッセージブローカを使用する形態で、メッセージブローカのホスト名に変更がない場合
      メッセージブローカのホスト名は変更する必要ありません。

    メッセージブローカのホスト名は、以下の定義項目で設定します。

    server-config.jms-service.jms-host.${jms_host_name}.host
    ${configName}.jms-service.jms-host.${jms_host_name}.host


    定義項目の詳細については、「第7章 定義項目一覧」-「7.7 動作環境に関する定義項目」-「7.7.10 JMSサービスの定義項目」を参照してください。

IPアドレス・ホスト名設定ファイルの記述例

ホスト名「samplehost」、IPアドレスを「192.0.2.1」に設定する場合の記述例

# HTTPリスナーのネットワークアドレス
server-config.network-config.network-listeners.network-listener.http-listener-1.address=192.0.2.1
server-config.network-config.network-listeners.network-listener.http-listener-2.address=192.0.2.1
IJServer001-config.network-config.network-listeners.network-listener.http-listener-1.address=192.0.2.1
IJServer001-config.network-config.network-listeners.network-listener.http-listener-2.address=192.0.2.1
IJServer002-config.network-config.network-listeners.network-listener.http-listener-1.address=192.0.2.1
IJServer002-config.network-config.network-listeners.network-listener.http-listener-2.address=192.0.2.1

# IIOPサービスのネットワークアドレス
server-config.iiop-service.iiop-listener.orb-listener-1.address=192.0.2.1
IJServer001-config.iiop-service.iiop-listener.orb-listener-1.address=192.0.2.1
IJServer002-config.iiop-service.iiop-listener.orb-listener-1.address=192.0.2.1

# 管理サービスのネットワークアドレス
server-config.admin-service.jmx-connector.system.address=192.0.2.1
IJServer001-config.admin-service.jmx-connector.system.address=192.0.2.1
IJServer002-config.admin-service.jmx-connector.system.address=192.0.2.1

# JMSサービスのホスト
server-config.jms-service.jms-host.default_JMS_host.host=samplehost
IJServer001-config.jms-service.jms-host.default_JMS_host.host=samplehost
IJServer002-config.jms-service.jms-host.default_JMS_host.host=samplehost

戻り値

0: 正常終了
1: 異常終了

注意事項

使用例


Java EE 6資源を「X:\Backup」ディレクトリからリストアします。

C:\Interstage\F3FMisje6\glassfish\bin\ij6restore -d X:\Backup
ij6restore: INFO: ISJE6_OM4003: Restore of Java EE 6 resources has started. (ISJE6)
ij6restore: INFO: ISJE6_OM4004: Restore of Java EE 6 resources is complete. (ISJE6)


Java EE 6資源を「/backup」ディレクトリからリストアします。

/opt/FJSVisje6/glassfish/bin/ij6restore -d /backup
ij6restore: INFO: ISJE6_OM4003: Restore of Java EE 6 resources has started. (ISJE6)
ij6restore: INFO: ISJE6_OM4004: Restore of Java EE 6 resources is complete. (ISJE6)