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Interstage Application Server/Interstage Web Server Express チューニングガイド
FUJITSU Software

3.1 サーバ機能運用時に必要なシステム資源

  Interstageの各サービスの運用に必要となるシステム資源について説明します。
  以下の表を参照し、使用する製品に応じて、以降に示すサービスのチューニングを行ってください。各機能の説明を参照する前に“■システムパラメタについて”を参照してください。表内で使用している略称については、「製品名称の略称について」を参照してください。

  なお、システムパラメタを算出するためのExcelファイルがマニュアルパッケージの“ApplicationServer\tuning”配下のサブフォルダに“ISAS-IPCtuning.xlsx”として格納されています。Microsoft(R) Excel 2007もしくは以降のバージョンのMicrosoft(R) Excelをお持ちの場合は“ISAS-IPCtuning.xlsx”を使用してシステムパラメタを算出することが可能です。使用方法などの詳細については、当該Excelファイル内の説明記事を参照してください。

  

EE

SJE

WS

CORBAサービスのシステム資源の設定

コンポーネントトランザクションサービスのシステム資源の設定

データベース連携サービスのシステム資源の設定

×

イベントサービスのシステム資源の設定 (注1)

×

J2EE互換のシステム資源設定

×

Interstage HTTP Serverのシステム資源の設定

MessageQueueDirectorのテム資の設定

×

×

Interstage シングル・サインオンのシステム資源の設定

(2)

Interstage ディレクトリサービスのシステム資源の設定

×

Interstage管理コンソールのシステム資源の

Interstage統合コマンドの資源の設定

Webサーバコネクタのシステム資源の設定

(3)

○:チューニングを行う必要があります。
×:チューニングを行う必要はありません(該当製品ではサービスが使用できないため)。

注1) Interstage JMSを使用する場合、イベントサービスのシステム環境を設定する必要があります。
2) Interstage シングル・サインオンの業務サーバのシステム資源だけ設定します。
3) Webサーバコネクタの故障監視機能のシステム資源を設定する必要はありません。


注意

Interstage HTTP Server 2.2のシステム資源については、「Interstage HTTP Server 2.2 運用ガイド」の「チューニング」を参照してください。


システムパラメタについて

◆システムパラメタの変更方法

  IPC資源のパラメタに値を設定するために、以下のいずれかの方法を選択してください。

「種類」の意味

  システムパラメタの表中の「種類」の意味は、以下のとおりです。

各パラメタの意味

  システムパラメタの各パラメタ名と意味は、以下のとおりです。
  なお、資源制御によるIPC資源のパラメタ設定は、Solaris 10以降で利用できます。

共用メモリ

パラメタ

資源制御

意味

project.max-shm-memory

共用メモリの最大サイズ

shmmax

共用メモリの最大セグメントサイズ

shmmni

project.max-shm-ids

共用メモリIDの最大数

セマフォ

パラメタ

資源制御

意味

semmni

project.max-sem-ids

セマフォIDの最大数

semmns

システム全体のセマフォの最大数

semvmx

セマフォに設定できる最大数

semmsl

process.max-sem-nsems

セマフォIDあたりのセマフォの最大数

semopm

process.max-sem-ops

セマフォコールあたりのセマフォ操作の最大数

semmnu

システム全体のセマフォ操作の取消記録グループ数

semume

プロセスあたりのセマフォ操作の取消記録の最大数

メッセージキュー

パラメタ

資源制御

意味

msgmax

メッセージの最大サイズ

msgmnb

process.max-msg-qbytes

メッセージキュー上のメッセージの最大バイト数

msgmni

project.max-msg-ids

メッセージキューIDの最大数

msgtql

process.max-msg-messages

メッセージキューにあるメッセージの最大数

ファイルディスクリプタ

パラメタ

資源制御

意味

rlim_fd_max

process.max-file-descriptor

ファイルディスクリプタの最大数


◆システムパラメタの変更方法

  /etc/sysctl.confを編集し、パラメタ値を変更します。変更後は“sysctl -p /etc/sysctl.conf”を実行するか、システムをリブートしてください。
  変更方法の詳細については、OSのドキュメントを参照してください。


「種類」の意味

  システムパラメタの表中の「種類」の意味は、以下のとおりです。

各パラメタの意味

  システムパラメタの各パラメタ名と意味は、以下のとおりです。

共用メモリ

パラメタ

意味

kernel.shmall

システム全体の共用メモリの最大サイズ

kernel.shmmax

共用メモリの最大サイズ

kernel.shmmni

共用メモリセグメントの最大数

セマフォ

セマフォの設定値は、各パラメタ値を以下の形式で指定します。

  • kernel.sem = para1 para2 para3 para4

    パラメタ

    意味

    para1

    セマフォIDあたりのセマフォの最大数

    para2

    システム全体のセマフォの最大数

    para3

    セマフォコールあたりのセマフォ操作の最大数

    para4

    セマフォIDの最大数

メッセージキュー

パラメタ

意味

kernel.msgmax

メッセージの最大サイズ

kernel.msgmnb

メッセージキュー上のメッセージの最大バイト数

kernel.msgmni

メッセージキューIDの最大数

ファイルディスクリプタ

パラメタ

意味

fs.file-max

システム全体のファイルディスクリプタの最大数


リソース制限

  システムのリソースを制限するには、/etc/security/limits.confファイルを編集し、必要なパラメタ値を変更します。変更後は、変更した値を反映するためにシステムをリブートしてください。
  変更方法の詳細については、OSのドキュメントを参照してください。


「種類」の意味

  リソース制限の表中の「種類」の意味は、以下のとおりです。

各パラメタの意味

  リソース制限のパラメタ名と意味は、以下のとおりです。

ファイルディスクリプタ

パラメタ

意味

nofile

ユーザにおいてオープン可能なファイルディスクリプタの最大数