アプリケーションサーバ機能のセットアップの手順について説明します。
注意
コマンドの説明で使用する環境変数“SWCTMG_HOME”は、インストーラがシステム環境変数として設定します。
コマンドはインストール完了後に起動したコマンドプロンプトで実行してください。
セットアップコマンドはJava EE実行環境に2つのドメインを作成します。一つ目のドメインはデータベース検索用アプリケーション(インデクサ用ドメイン)用です。Systemwalker Service Catalog Managerはマスター/スレーブ検索構造を使用しており、全スレーブノードがデータベース検索関連機能をマスターノードに委任します。本スレーブノード上でSystemwalker Service Catalog Managerアプリケーションが動作し、本マスターノード上でデータベース検索用アプリケーションが動作します。二つ目のドメインはSystemwalker Service Catalog Manager本体(本体用ドメイン)用です。両者のドメインともセットアップコマンド実行時に作成されます。
セットアップコマンドの実行
OS管理者としてログインします。
Systemwalker Service Catalog Managerのアプリケーションサーバ機能をセットアップするサーバに、OS管理者としてログインします。
以下のコマンドを使って、セットアップを実行します。
%SWCTMG_HOME%\setup\swctmg_setupAP <パラメーター>
<パラメーター>は、以下のパラメーターをNo.1から順に全て入力してください。また、各パラメーターの間に、半角空白を入力してください。Systemwalker Service Catalog Managerが使用するポート番号については、“A.1 ポート番号一覧”を参照してください。
No. | パラメーター名 | 必須 | 説明 |
---|---|---|---|
1 | HOSTNAME | ○ | Systemwalker Service Catalog Managerアプリケーションサーバのホスト名またはIPアドレス。各ポータル画面へのアクセスURLに設定されます。 例:10.0.0.1 |
2 | AS_ADMIN_USER | ○ | Java EE 実行環境管理者のユーザー名。Java EE実行環境管理者のユーザー名に設定されます。 例:Administrator |
3 | AS_ADMIN_PASSWORD | ○ | Java EE実行環境管理者のパスワード。Java EE実行環境管理者のパスワードに設定されます。 例:User1234 |
4 | AS_BASE_PORT | ○ | Java EE実行環境(本体用ドメイン)のベースポート番号。本体用ドメインの各ポートが、本ベースポート番号に各ポート番号を加算した番号に設定されます。 例:8000 |
5 | AS_INDEXER_BASE_PORT | ○ | Java EE実行環境(インデクサ用ドメイン)のベースポート番号。インデクサ用ドメインの各ポートが、本ベースポート番号に各ポート番号を加算した番号に設定されます。 例:8400 |
6 | WEBSERVICE_LISTENER_PORT | ○ | Systemwalker Service Catalog Managerとアプリケーション間の通信に利用するポート番号 例:8082 |
7 | PGS_SERVER | ○ | “4.1 データベースサーバ機能のセットアップ”を行った、データベースサーバのホスト名またはIPアドレス。データベースサーバへのアクセスURLに設定されます。 例:10.0.0.2 |
8 | PGS_PORT | ○ | データベースとの接続に利用するポート番号 例:5443 |
9 | SMTP_HOST | ○ | SMTPサーバのホスト名。 “2.1.1 インストール前の作業”で準備したSMTPサーバのホスト名またはIPアドレスを指定してください。 例:smtp.example.com |
10 | SMTP_PORT | ○ | SMTPサーバのポート番号。 “2.1.1 インストール前の作業”で準備したSMTPサーバのポート番号を指定してください。 例:25 |
例:
%SWCTMG_HOME%\setup\swctmg_setupAP 10.0.0.1 Administrator User1234 8000 8400 8082 10.0.0.2 5443 smtp.example.com 25
注意
“表3.1 セットアップのパラメーター一覧”内、注意事項を参照し、各ポート番号を指定してください。
HOSTNAME、SMTP_HOSTおよび各ポート番号は、”4.1 データベースサーバ機能のセットアップ”で指定した番号と同じ番号を指定してください。
実行の確認
セットアップ実行確認のメッセージが表示されます。
実行する場合[y]を、停止する場合[n]を入力し、エンターキーを押してください。
swctmg_setup: INFO: 118: Are you sure you want to start setup Systemwalker Service Catalog Manager AP Server? (y/n)[n]
セットアップの開始
セットアップが開始すると、以下のメッセージが表示されます。
swctmg_setup: INFO: 125: Systemwalker Service Catalog Manager AP Server setup start.
完了の確認
セットアップが完了すると、以下のメッセージが表示されます。
swctmg_setup: INFO: 127: Systemwalker Service Catalog Manager AP Server setup end.
注意
アプリケーションサーバ機能のセットアップ開始から完了までは、10~数十分程度です。セットアップ中にコマンドを終了しないでください。
また、Systemwalker Service Catalog Managerをセットアップするサーバの負荷が高い場合などに、下記エラーメッセージが表示され、セットアップに失敗することがあります。
swctmg_setup: ERROR: 254: Failed to setup Java EE execution environment.
この場合、以下の設定を行い、セットアップコマンドを再度実行してください。
以下のファイルをテキストエディタで開きます。
%SWCTMG_HOME%\setup\files\glassfish.properties
項目glassfish.domain.stop.waitSecondsおよびglassfish.domain.start.maxWaitSecondsの設定値をデフォルトより大きい値に変更し、ファイルを保存します。この設定は、セットアップコマンド内の処理で、JavaEE実行環境の停止および起動の完了を待ち合わせる時間(単位:秒)を示します。
例: glassfish.domain.stop.waitSecondsを90に、glassfish.domain.start.maxWaitSecondsを900に変更する場合
【変更前】
glassfish.domain.stop.waitSeconds=60
glassfish.domain.start.maxWaitSeconds=600
【変更後】
glassfish.domain.stop.waitSeconds=90
glassfish.domain.start.maxWaitSeconds=900
セットアップコマンドを再度実行します。
参考
セットアップコマンド実行に失敗した場合、コマンドプロンプトに表示されるメッセージを参照に対処してください。また、以下のログファイルを参照してください。
%SWCTMG_HOME%\logs\swctmg_setup.log: セットアップコマンド全般
%SWCTMG_HOME%\logs\swctmg_initdb.log:データベースの初期化
%SWCTMG_HOME%\logs\build-db-ant.log:データベースのセットアップ
%SWCTMG_HOME%\logs\build-glassfish-setup-ant.log:JavaEE実行環境のセットアップ