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FUJITSU Software

8.9.4 配信環境定義ファイルの定義例

以下の場合の配信環境定義ファイルの定義例について説明します。

  1. 帳票をPDF化する場合の例

  2. 帳票を電子化する場合の例

  3. 帳票をCSV変換し活用する場合の例

  4. 帳票のプレーンテキストファイルを採取する場合の例

  5. 帳票を別のサーバに転送する場合の例

  6. 帳票管理サービスと連携する場合の例


8.9.4.1 List Creatorと連携する場合の定義例

サーバで受信したメインフレームの帳票を、帳票配信サービスの配信環境定義によりPDF化する例を示します。

◆自サーバで定義する配信環境定義ファイル

PDF変換サーバでは、以下の定義を行います。

*
* 振り分け条件定義
*   条件キー:all
*             すべての条件
*
mf,all,all
*
* 振り分け先定義
*
ms,all,*(!PDF)

PDFファイルを格納するフォルダは、ASSORT仕分け定義体で定義します。

ASSORT仕分け定義体に関する詳細については、“3.2.4 帳票の仕分け/PDF化/FAX送信/電子化の定義”または“3.3.2 帳票の仕分け/PDF化/FAX送信/電子化の定義”を参照してください。

8.9.4.2 List Worksと連携する場合の定義例

サーバで受信したメインフレームの帳票を、帳票配信サービスの配信環境定義により電子化する例を示します。

List Worksで電子化活用する運用は、以下の2つに分けることができます。

List Worksを導入して帳票を電子化する

ここではメインフレームのアプリケーションで出力している給与明細を例とします。

東京本社のサーバ TOKYOU1 では、受信した帳票を、印刷データ内の特定位置から抜き出した文字列を条件キーとして、給与明細をそれぞれ特定の振り分け先へ振り分けを行います。

◆印刷データの内容(抜き出し場所の設定)

「給与明細」データの1ページ目の4行目にある所属、および5行目にある氏名を振り分けキーとして使用します。

◆情報(キー)と配信先の関係

振り分けキー

振り分け先の
サーバ

サーバ上のノード

備考(ノードについて)

所属

氏名

総務課

富士通花子

TOKYOU1

東京本社

List Worksの受信フォルダ

開発課

富士通太郎

TOKYOU1

東京本社

List Worksの受信フォルダ

すべての帳票

TOKYOU1

経理

List Worksの受信フォルダ


◆TOKYOU1サーバで定義する配信環境定義ファイル

サーバ TOKYOU1 では、以下の定義を行います。

以下に定義例を示します。

* 抜き出し定義情報
* 帳票の抜き出し位置(所属を1ページ、4行、100桁から112桁で抜き出す)
* (氏名を1ページ、5行、100桁から110桁で抜き出す)
*
df,所属,1,4,100,112
df,氏名,1,5,100,110
*
* 振り分け条件定義
* 条件キー:条件A
* 所属が総務課で始まる かつ 氏名が富士通花子と一致する
* 条件キー:条件B
* 所属が開発課で始まる かつ 氏名が富士通太郎と一致する
* 条件キー:all
* すべての条件
*
mf,条件A,所属=総務課*&氏名=富士通花子
mf,条件B,所属=開発課*&氏名=富士通太郎
mf,all,all
*
* 振り分け先定義
* 条件キー:条件A
* 振り分け先:自サーバの東京本社
* 条件キー:条件B
* 振り分け先:自サーバの東京本社
* 条件キー:all
* 振り分け先:自サーバの経理
*
ms,条件A,TOKYOU1(東京本社)
ms,条件B,TOKYOU1(東京本社)
ms,all,TOKYOU1(経理)

振り分け先が自サーバである場合には、以下のように、サーバ名として“*”を指定することもできます。

~
ms,条件A,*(東京本社)
ms,条件B,*(東京本社)
ms,all,*(経理)

List Worksの帳票仕分け管理と連携する

帳票仕分け管理と連携して、サーバ上で帳票を仕分けすることができます。

東京本社のサーバ TOKYOU1 では、受信した帳票を帳票仕分け管理と連携して、給与明細の「氏名」によって仕分けし「所属」によって特定の部署へ振り分けを行います。

帳票配信サービスでは、すべての帳票を帳票仕分け管理へ転送するよう定義します。

実際の仕分け/振り分け処理は、List Worksの仕分け定義ファイルに指定します。


◆情報(キー)と配信先の関係

振り分けキー

振り分け先のサーバ

サーバ上のノード

備考(ノードについて)

所属

氏名

すべての帳票

TOKYOU1

!ASSORT

List Worksの帳票仕分け管理


◆TOKYOU1サーバで定義する配信環境定義ファイル

サーバ TOKYOU1 では、以下の定義を行います。

以下に定義例を示します。

*
* 振り分け条件定義
*   条件キー:all
*             すべての条件
*
mf,all,all
*
* 振り分け先定義
*   条件キー:all
*     振り分け先:自サーバの 帳票仕分け管理
ms,all,*(!ASSORT)

帳票仕分け管理と連携する場合の定義例については、“B.1.2 List Worksで仕分け/電子化する場合の定義例”を参照してください。

8.9.4.3 CSV Creatorと連携する場合の定義例

メインフレームから受信した帳票を、帳票配信サービスの配信環境定義によりCSV形式に変換する例を示します。

◆自サーバで定義する配信環境定義ファイル

自サーバでは以下の定義を行います。

*
* 振り分け条件定義
*   条件キー:all
*             すべての条件
*
mf,all,all
*
* 振り分け先定義
*
ms,all,*(!CSV)

CSV形式に変換した帳票は、List Creatorまたは各種アプリケーションによって活用されます。

List Creatorで活用する場合、コマンドオプションファイルを定義することにより帳票出力を行うことができます。

コマンドオプションファイルの定義方法は、“8.4.4 コマンドオプションファイルの作成”を参照してください。

8.9.4.4 帳票のプレーンテキストファイルを採取する場合の例

メインフレームから受信した帳票のプレーンテキストファイルを、帳票配信サービスの配信環境定義により採取する例を示します。

◆自帳票配信サーバで定義する配信環境定義ファイル

帳票配信サービスでは、すべての帳票をテキストファイルに出力します。

*
* 振り分け条件定義
*   条件キー:all
*             すべての条件
*
mf,all,all
*
* 振り分け先定義
*
ms,all,*(!CSVTEST)

採取したプレーンテキストファイルは、CSV Creator連携時に必要な「フォーマット情報ファイル」を作成する際使用します。

8.9.4.5 帳票を別のサーバに転送する場合の例

サーバで受信したメインフレーム帳票を、別の配信先のサーバに転送する運用について、以下の2つの例を示します。

■帳票を別のサーバに転送する

帳票を電子化する場合の給与明細の配信例に加えて、新たに配信先のサーバを1台追加する場合の例を示します。

メインフレームから TOKYOU1 サーバで帳票を受信した後、帳票配信サービスの配信環境定義によって、横浜工場のサーバ YOKOHAM1 へ帳票を同報配信し振り分けを行います。

◆情報(キー)と配信先の関係

振り分けキー

振り分け先のサーバ

サーバ上のノード

備考(ノードについて)

所属

氏名

総務課

富士通花子

TOKYOU1

東京本社

List Worksの受信フォルダ

業務課

富士通太郎

TOKYOU1

東京本社

List Worksの受信フォルダ

すべての帳票

TOKYOU1

経理

List Worksの受信フォルダ

開発部1

YOKOHAM1

横浜工場1

List Worksの受信フォルダ

開発部2

YOKOHAM1

横浜工場1

List Worksの受信フォルダ


◆TOKYOU1サーバで定義する配信環境定義ファイル

以下に、サーバ TOKYOU1 での定義例を示します。

この運用ではサーバ TOKYOU1 で、振り分け先のサーバ名 YOKOHAM1 の定義を追加します。

df,所属,1,4,100,112
df,氏名,1,5,100,110
mf,条件A,所属=総務課*&氏名=富士通花子
mf,条件B,所属=業務課*&氏名=富士通太郎
*
* ここまでは、上記例の定義と同じ
*
mf,条件C,所属=開発部*
mf,all,all

ms,条件A,*(東京本社)
ms,条件B,*(東京本社)
ms,all,*(経理)
*
* YOKOHAM1 への配信定義を追加
*
ms,条件C,YOKOHAM1(横浜工場1)

■帳票を複数のサーバに転送する

上記例に加えて、横浜工場に新たに検査部門のサーバ YOKOHAM2 を追加して、YOKOHAM1とYOKOHAM2に帳票を二重に登録する例を示します。


◆情報(キー)と配信先の関係

振り分けキー

振り分け先のサーバ

サーバ上のノード

備考(ノードについて)

所属

氏名

総務課

富士通花子

TOKYOU1

東京本社

List Worksの受信フォルダ

業務課

富士通太郎

TOKYOU1

東京本社

List Worksの受信フォルダ

すべての帳票

TOKYOU1

経理

List Worksの受信フォルダ

開発部1

YOKOHAM1

YOKOHAM2

横浜工場1

横浜工場2

List Worksの受信フォルダ

開発部2

YOKOHAM1

YOKOHAM2

横浜工場1

横浜工場2

List Worksの受信フォルダ

検査部1

YOKOHAM1

YOKOHAM2

横浜工場1

横浜工場2

List Worksの受信フォルダ

検査部2

YOKOHAM1

YOKOHAM2

横浜工場1

横浜工場2

List Worksの受信フォルダ


◆TOKYOU1サーバで定義する配信環境定義ファイル

以下に、サーバ TOKYOU1 での定義例を示します。

この運用ではサーバ TOKYOU1 で、振り分け先のサーバ名 YOKOHAM1 の定義を追加します。

df,所属,1,4,100,112
df,氏名,1,5,100,110
mf,条件A,所属=総務課*&氏名=富士通花子
mf,条件B,所属=業務課*&氏名=富士通太郎
mf,条件C,所属=開発部*

mf,条件D,所属=検査部*

mf,all,all
ms,条件A,*(東京本社)
ms,条件B,*(東京本社)
ms,all,*(経理)
*
* ここまでは、上記例の定義と同じ
*
* YOKOHAM1 への配信定義を追加
*
ms,条件C,YOKOHAM1(+)

ms,条件D,YOKOHAM1(+)

◆YOKOHAM1サーバで定義する配信環境定義ファイル

以下に、サーバ YOKOHAM1 へ追加する定義例を示します。

この運用では、サーバ YOKOHAM1 で、YOKOHAM1の振り分け先と、振り分け先のサーバ名 YOKOHAM2 の定義を追加します。

mf,all,all
ms,all,*(横浜工場1)
*
* YOKOHAM2への配信定義を追加
*
ms,all,YOKOHAM2(+)

◆YOKOHAM2サーバで定義する配信環境定義ファイル

サーバ YOKOHAM2 の定義例を示します。


mf,all,all
*
* 自サーバへの配信定義を追加
*   条件    :すべて
*     振り分け先:YOKOHAM2サーバの横浜工場2
*
ms,all,*(横浜工場2)

8.9.4.6 帳票管理サービスと連携する場合の定義例

TCP/IPで受信したメインフレームの帳票は、帳票管理サービスと連携してプリンタに印刷またはFAX送信します。


以下に帳票管理サービスと連携して、帳票をVSP印刷する場合の例を示します。

メインフレームからサーバで帳票を受信した後、帳票配信サービスの配信環境定義によって、帳票管理サービスのあて先へ振り分けを行います。

◆自サーバで定義する配信環境定義ファイル

以下に、自サーバでの定義例を示します。

*
* 振り分け条件定義
*   条件キー:all
*             すべての条件
*
mf,all,all
*
* 振り分け先定義
*     振り分け先:自サーバの帳票管理サービスのあて先 VSPSPL
*
ms,all,*(VSPSPL)

帳票管理サービスと連携する場合の定義例については、“B.4 帳票管理サービスと連携して、帳票を印刷/FAX送信する場合の定義例”を参照してください。