ページの先頭行へ戻る
HOST PRINT V7.2L11 ユーザーズガイド
FUJITSU Software

3.2.4 帳票の仕分け/PDF化/FAX送信/電子化の定義

帳票の仕分けを行う場合は、SystemWalker/PrintASSORTの定義をします。

帳票のPDF化、FAX送信または電子化を行う場合は、SystemWalker/PrintASSORTまたはAPS/NPで連携情報を付加する定義をします。また、APSのPRTFILEコマンドまたはPRTJOBコマンドでFAX番号を指定することもできます。


注意

  • SystemWalker/PrintASSORTには、帳票を印刷する場合の定義はありません。したがって、帳票を印刷するプリンタをメインフレーム側で一括定義することはできません。

    メインフレーム帳票の配信先は、PCプリントサービスまたは帳票管理サービスの環境設定“5.5 JOB情報の設定”または“7.7 JOB情報の設定”で定義します。

  • SystemWalker/PrintASSORTで帳票を仕分けた場合、List Worksでは帳票を仕分けることができません。

帳票の仕分け環境の構築手順

帳票仕分け環境の構築手順は以下のとおりです。

詳細は、“SystemWalker/PrintASSORT説明書”を参照してください。
  1. 仕分けに使用するAPSライタ(仕分けライタといいます)の名前を検討します。

  2. ASSORT仕分け定義体ファイルに仕分けライタ名と同名のメンバを作成します。

  3. 作成したメンバに、ASSORT仕分け定義体を記述します。

    ASSORT仕分け定義体とは、帳票の仕分け方法、仕分け条件、配信先、および活用先の製品で使用する情報などを定義する定義体です。

  4. APSのカタログドプロシジャにASSORT仕分け定義体ファイルを指定します。

  5. APS起動後にDFNWTRコマンドを実行します。ライタ名には、仕分けライタ名を指定します。

  6. STRWTRコマンドで仕分けライタを起動します。


参考

  • PRTFILEコマンドやJCLを使って帳票を印刷するときに、ここで定義した仕分けライタを指定すると、ASSORT仕分け定義体で定義した情報にしたがって帳票が仕分けされます。

  • APS/NPライタを、ASSORT仕分け定義体で指定することでSystemWalker/PrintASSORTとAPS/NPは連携します。

  • ASSORT仕分け定義体を変更した場合には、仕分けライタを再起動する必要があります。

ASSORT仕分け定義体の各種レコードの定義方法はSystemWalker/PrintASSORTで規定されていますが、下記のレコードの指定方法については帳票活用先の製品によって規定されているので注意が必要です。

ここでは、SCレコードおよびKFレコードの定義について、下記の活用方法に分けて説明します。

■帳票をPDF化するための情報設定

ASSORT仕分け定義体の各種レコードの定義方法はSystemWalker/PrintASSORTで規定されていますが、下記のレコードの指定方法については連携製品であるList Creatorによって規定されているので注意が必要です。

帳票をPDF化する場合のSCレコードおよびKFレコードの定義について説明します。

◆定義方法
SC,MF-PDF,
KF,キー名,値,

帳票をPDF化する場合は、ASSORT仕分け定義体のSCレコード識別子に“MF-PDF”を指定します。また、KFレコード識別子に、PDF化した帳票の格納先フォルダなどを指定します。

KFレコード識別子の値は、他の任意のセクションとキーで定義された連携情報を利用してサーバ側で動的生成することもできます。

キー値を動的生成する場合は、“■連携情報を動的生成する場合(PDF化の場合のみ) ”に従って定義してください。


◆定義例

帳票をPDF化する場合のSCレコードおよびKFレコードの定義例を以下に示します。

SC,MF-PDF,
KF,PDF-FOLDER,C:\Folder\月末支払予定表.pdf,
KF,PDF-AUTHOR,富士通太郎,
KF,PDF-TITLE,月末支払予定表,
KF,PDF-SUBTITLE,4月度,

PDF化した帳票は、“KF,PDF-FOLDER,”で指定したサーバ上のフォルダに格納されます。


◆キー名と値

以下にHOST PRINT用のキー名と値の詳細を示します。

キー名

説明

PDF-FOLDER

フォルダ

PDF化した帳票を格納するファイル名をフルパスで指定してください。

  • 半角259文字または全角129文字以内で指定します。超えた分は切り捨てられます。

  • ファイル名に指定できない文字は、以下のとおりです。
    \ 、/ 、: 、, 、; 、* 、? 、 " 、< 、> 、|

  • “\”で終わるフォルダ名までを指定した場合は、以下の形式でファイル名が自動生成されます。

    • PDF-TITLEキーで指定したタイトル_通番.pdf

      なお、通番は7桁です。

    • 自動生成される文字列中にファイル名として指定できない文字が含まれていた場合は、“-”(ハイフン)に変換されます。

  • 省略はできません。

PDF-OVERWRITE

[{ON|OFF|HISTORY}]

PDF化する帳票のファイルが既に存在した場合の動作を指定します。

  • ONを指定すると、既に存在しているファイルを上書きします。

  • OFFを指定すると、エラーとなります。

  • HISTORYを指定すると、世代管理します。

    PDF-FOLDERで指定されたフォルダ配下にbackupN(備考1)といった世代フォルダを作成して、世代フォルダ配下に既に存在したファイルを退避します。

省略した場合、ONを指定したとみなします。

備考1 : backupNのNは、1からの連番です。例えば、backup1、backup2、…、backup10となります。

HOST PRINT用以外のキー名と値の詳細については、“List Creatorのマニュアル”を参照してください。

注意

  • セクション名、キー名はすべて大文字で指定してください。

  • セクション名、キー名が不当な場合はエラーとなり、PDFファイルは作成されません。

■帳票を電子化して活用する場合

帳票を電子化して活用する場合のSCレコードおよびKFレコードの定義について説明します。

◆定義方法
SC,LISTVIEW,
KF,キー名,値,

帳票を電子化して活用する場合は、ASSORT仕分け定義体のSCレコード識別子に“LISTVIEW”を指定します。また、KFレコード識別子に、帳票の格納先フォルダや帳票のタイトルなどを指定します。

KFレコード識別子の値は、他の任意のセクションとキーで定義された連携情報を利用して受信サーバ側で動的生成することもできます。


◆定義例

帳票を電子化して活用する場合のSCレコードおよびKFレコードの定義例を以下に示します。

SC,LISTVIEW,
KF,LV-DB-PATH,C:\listworks\hokan,
KF,LV-MAKER,富士通太郎,
KF,LV-TITLE,月末支払予定表,
KF,LV-STITLE,4月度,

帳票は、“KF,LV-DB-PATH,”で指定したサーバ上の保管フォルダに格納されます。


◆キー名と値

帳票の電子化は、List Worksとの連携によって行われます。

キー名と値の詳細については、“List Works運用手引書”を参照してください。

■帳票をFAXに信するための情報設定

ASSORT仕分け定義体の各種レコードの定義方法はSystemWalker/PrintASSORTで規定されていますが、下記のレコードの指定方法については連携製品であるPrint Managerによって規定されているので注意が必要です。

帳票をFAXに送信する場合のSCレコードおよびKFレコードの定義について説明します。

◆定義方法
SC,FAX,
KF,キー名,値,

帳票をFAXに送信する場合は、ASSORT仕分け定義体のSCレコード識別子に“FAX”を指定します。また、KFレコード識別子に、出力先のFAX番号やFAX送信時のカバーシートのタイトルなどを指定します。

KFレコード識別子の値は、他の任意のセクションとキーで定義された連携情報を利用してサーバ側で動的生成することもできます。

◆定義例

帳票をFAXに送信する場合のSCレコードおよびKFレコードの定義例を以下に示します。

SC,FAX,
KF,RECEIVERS,1,
KF,RECEIVER0001,111-1111,
KF,SENDER,222-2222,
KF,SUBJECT,月末支払予定表, 
KF,COVERSHEET,@YES,

帳票は、“KF,RECEIVER0001,”で指定した番号のFAXに送信されます。

◆キー名と値

帳票のFAX送信は、Print Managerとの連携によって行われます。

キー名と値の詳細については、“Print Managerのマニュアル”を参照してください。

■連携情報を動的生成する場合(PDF化の場合のみ)

KFレコードには、他のセクションのキーで定義された値と組み合わせて、キーに指定する文字列を動的に変更するように定義することも可能です。帳票配信サービスと連携して帳票をPDF化する場合にのみ有効となります。

ここでは、複数のキーを組み合わせて、新しいキーを生成する場合の SCレコード および KFレコード の定義について説明します。

◆指定方法
SC,セクション名,
KF,キー名,=任意の文字列%セクション名%キー名%任意の文字列

連携情報を動的生成する場合のSCレコード識別子には任意の値が指定できます。

◆定義例

例えば、個人ごとに仕分けを行いPDF化するときに、個人名を抜き出したキーを割り当てておき、PDFファイル名の定義で個人名を抜き出したキーを指定することができます。

これにより、ASSORT仕分け定義体では個人ごとにセクションとキーを定義する必要がなくなり、仕分け定義を簡略化できます。

SC,USER,
KF,FOLDER,C:\pdf,
KP,SECT,99,1,4,100,120,
KP,NAME,99,1,5,100,110,
SC,MF-PDF,
KF,PDF-FOLDER,=%USER%FOLDER%\%USER%SECT%\%USER%NAME%.PDF,

以下のような印刷データであれば上例の定義によって、 PDF-FOLDER キーの値として “C:\pdf\総務課\富士通花子.PDF” が生成されます。

◆キー名と値

以下にキー名と値の詳細を示します。

キー名

動的生成後の値を設定するキー名を指定します。

キー値

以下に指定方法の詳細を示します。

マージ識別子

固定文字列 “=”を指定します。

他の連係情報の定義を利用するための定義をするパラメタであることを示します。

任意の文字列

キーの値の一部として取り込む任意の文字列を記述します。

省略可能です。

“%”は使用できません。

区切り文字

固定文字列 “%”を指定します。

セクション名またはキー名の開始/終了を表します。

セクション名

キーの値の一部として利用するキー値が存在するセクションの名前を指定します。

キー名

キーの値の一部として利用するキー値が設定されているキー名を指定します。

任意の文字列や、セクション名とキー名は複数指定可能です。