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Interstage Business Application Server セットアップガイド
FUJITSU Software

17.1.2 データ抽出処理

データ抽出処理では、データ退避処理で出力した退避データファイルから、エクスポートユーティリティ定義ファイルで指定された、以下の抽出条件に従ってデータの抽出を行います。

エクスポートユーティリティの1回の処理でトランザクションの完了を確認できないユーザログレコードは、トランザクション未完了データファイルに出力され、エクスポートユーティリティ定義ファイルの条件に従って、繰り返しデータ抽出処理で使用されます。

注意

繰り返しデータ抽出処理が実行されても、トランザクションの完了が確認できないユーザログレコードについては、エクスポートユーティリティ定義ファイルの条件に従って、破棄データファイルへ出力されます。

17.1.2.1 データ抽出処理が出力するファイル

データ抽出処理で出力される以下のファイルについて説明します。

抽出データファイル

抽出データファイルは、エクスポートユーティリティ定義ファイルで指定した条件に従って退避データファイルからユーザログ本文のみを抽出したファイルです。一回のデータ抽出処理で、最大3ファイルまで同時に出力することができます。
また、エクスポートユーティリティ後処理の入力として使用することができます。

注意

抽出データファイルはユーザの資産ですので、エクスポートユーティリティが自動的に削除することはありません。不要となった抽出データファイルは、必要に応じて削除してください。
抽出データファイルを扱う場合は、Interstage運用グループに属しているユーザで行ってください。

ファイル名

エクスポートユーティリティ定義ファイルで指定したファイル名に出力条件の通し番号が付加されます。また、エクスポートユーティリティ定義ファイルに任意の出力先ディレクトリとファイル名を指定することができます。
以下に任意の出力先ディレクトリとファイル名を省略した場合のデフォルトのファイル名の形式を記します。

/opt/FJSVibs/var/exuty/RDBシステム名_DB名_DSI名/RDBシステム名_DB名_DSI名_日時_ext_抽出番号_抽出処理実行回数番号  (注)

[Interstageのインストールディレクトリ]\BAS\var\exuty\RDBシステム名_DB名_DSI名/RDBシステム名_DB名_DSI名_日時_ext_抽出番号_抽出処理実行回数番号 (注)

注)日時は、 yyyymmddHHMMSS の形式になります。
    抽出番号は、1から最大3(1桁)になります。
    抽出処理実行回数番号は、0000000001から最大2147483647(最大10桁)になります。
    抽出処理実行回数番号の上限を超過した場合は、抽出処理実行回数番号はリセットされ、0000000001からとなります。
    抽出処理実行回数番号は、エクスポートユーティリティ定義ファイルで指定された場合のみ付加されます。
    Symfoware Serverを利用し、RDBシステム名を付加しない運用を行った場合、RDBシステム名に固定値“RDBII”が設定されます。

注意

任意の出力先ディレクトリを指定した場合、指定したディレクトリに対し、所有者および所有グループをInterstage運用グループにしてください。
また、ディレクトリのアクセス権は“770”に設定してください。

ファイル形式

抽出データファイルのデータ形式は、データ退避で出力した退避データファイルのデータ形式で、バイナリ形式となります。
用途に応じて、以下の2種類の形式でファイルを出力することができます。

注意

レコード順ファイルの詳細については、NetCOBOLのマニュアルを参照してください。
抽出データのエンディアンは実行環境のエンディアンになりますので、他サーバで抽出データを使用する場合は考慮が必要です。
可変長レコード形式のCOBOLレコード順ファイルを出力する場合、抽出処理でユーザログ本文が 0バイトのデータを検出した時点でエラーになります。
可変長レコード形式のCOBOLレコード順ファイルを抽出する場合は、ユーザログ本文に必ずデータを設定してください。

トランザクション未完了データファイル

トランザクション未完了データファイルは、トランザクションの完了が確認できなかったユーザログレコードが書き込まれます。
トランザクション未完了データは、次回のエクスポートユーティリティ実行時にデータ抽出処理の入力データとして自動で使用されます。
本ファイルは、ユーザが考慮する必要はありません。

トランザクション未完了データファイルの詳細は、“Interstage Business Application Server 運用ガイド(アプリケーション連携実行基盤編)”の“異常発生の操作”を参照してください。

破棄データファイル

破棄データファイルは、トランザクションの完了が確認できないために破棄対象となったユーザログレコードが書き込まれます。破棄データファイルの出力有無は、エクスポートユーティリティ定義ファイルで指定することができます。
ユーザは、破棄データファイルをバイナリエディタを使用して、破棄されたユーザログレコードを確認することができます。
破棄データファイルは、異常時の原因解析などの用途で使用することができます。

破棄データファイルの詳細は、“Interstage Business Application Server 運用ガイド(アプリケーション連携実行基盤編)”の“異常発生の操作”を参照してください。