必要となる共用バッファプールを、rdbcrbfコマンドにより開設します。共用バッファプールは、以下で示すように、複数のページ長をもった複数のページから構成され、それぞれを識別するために識別子を持っています。
開設が必要なすべての共用バッファプールに対して、共用バッファプールの開設処理を行ってください。共用バッファプールを開設する方法には、以下の2つの方法があります。
1つずつ共用バッファプールを開設する方法
複数の共用バッファプールを一括して開設する方法
複数の共用バッファプールを処理する場合は、“複数の共用バッファプールを一括して開設する方法”を実行した方が、高速に開設できます。
参照
rdbcrbfコマンドの指定方法の詳細については、“コマンドリファレンス”を参照してください。
次の指定形式により、rdbcrbfコマンドで1つずつ共用バッファプールを開設することができます。
rdbcrbf [-a 危険値] [-s 安全値] 共用バッファ識別子 ページ長 ページ数
危険値は、共用バッファプール内での使用中ページの割合(%)を指定します。共用バッファプール内の使用中バッファ量が、この危険値を超えると、共用バッファ管理デーモンが使用中ページを再使用可能な状態に変換し、空きページを確保し始めます。共用バッファプール内の全ページが使用中になり、アプリケーションから新たな共用バッファプール利用が発生すると、一定時間空きページが確保できなかった場合には、共用バッファ不足になります。したがって、ここで指定する危険値には、ある程度の余裕を持たせた値を指定する必要があります。本指定の省略時は、Symfoware/RDBが自動的に70を設定します。
安全値は、共用バッファプール内での使用中ページの割合(%)を指定します。共用バッファ管理デーモンが行う空きページの確保は、この安全値を満たすまで行われます。
この安全値までの量のページには、データベースのページが常に読み込まれていることになるため、共用バッファプールのヒット率の目安として値を決定します。ヒット率とは、一度共用バッファプールに読み込まれたページが、その後のアクセス時に共用バッファプール上に残っている割合をいいます。ヒット率が高いほど、ディスクへの入出力回数を低減させることができます。本指定の省略時は、Symfoware/RDBが自動的に50を設定します。
開設する共用バッファプールの識別子を指定します。識別子は、英数字と“_”および各国語文字から構成される18文字以内の文字列です。なお、“_”から始まるバッファプール識別子は、Symfoware/RDBで使用するので使用しないでください。
指定した共用バッファ識別子の共用バッファプールが開設済の場合には、指定したページ長とページ数の共用バッファを、共用バッファ識別子で識別される共用バッファプールに追加します。
次の指定形式により、rdbcrbfコマンドで複数の共用バッファプールを一度に開設することができます。
rdbcrbf -f{ファイル名|- }
複数の共用バッファプールの開設情報を記述したファイル名を指定します。ファイル名の代わりに“-”を指定すると、標準入力からの読込みとなります。
指定するファイル内には、次の記述形式で各共用バッファプールの情報を定義します。
# コメント 共用バッファ識別子 ページ長 ページ数 [{危険値|-}[{安全値|-}]]
記述内容は、コマンドのオプションに指定した場合と同様です。記述内容の意味は、“1つずつ共用バッファプールを開設する方法”の各オプションの説明を参照してください。
複数の共用バッファプールの開設情報を記述したファイルの例を以下に示します。
POOL1 8K 100 70 50 POOL1 4K 100 70 50 POOL2 16K 80 70 40 POOL3 1K 200 80 40 POOL3 2K 150 80 50
注意
Symfoware/RDBを停止すると、自動的に共用バッファプールは閉鎖されます。Symfoware/RDBを再起動した場合は、再度、共用バッファプールの開設を行ってください。