Systemwalker Service Catalog Managerは、公開Webサービスのインターフェースで基本機能を公開しています。このサービスを、プラットフォームサービスと呼んでいます。Systemwalker Service Catalog Managerと統合するアプリケーションは、プラットフォームサービスの機能を呼び出します。
利用可能なプラットフォームサービスは以下のとおりです。
アカウント管理サービス(Account management service)
請求サービス(Billing service)
カテゴリ管理サービス(Categorization service)
割引サービス(Discount service)
イベント管理サービス(Event management service)
ID管理サービス(Identification service)
サービスポータル管理サービス(Marketplace management service)
レポーティングサービス(Reporting service)
レビューサービス(Review service)
SAMLサービス(SAML service)
検索サービス(Search service)
サービスプロビジョニングサービス(Service provisioning service)
セッションサービス(Session service)
サービス購入管理サービス(Subscription management service)
タグサービス(Tag service)
トリガーサービス(Trigger service)
トリガー定義サービス(Trigger definition service)
VAT(付加価値税)サービス(VAT service)
プラットフォームサービスは、Systemwalker Service Catalog Managerのインテグレーションパックで提供されています。
以下の項では、各サービスの目的と使用方法を説明しています。各サービスのメソッドと関連するデータオブジェクトの詳細については、Javadocのドキュメントを参照してください。
アカウント管理サービス(Account Management Service)
Javaクラス名: com.fujitsu.bss.intf.AccountService
このサービスは、組織のアカウントのデータや、関連する請求および支払い情報、カスタム属性を管理するために使用します。
請求サービス(Billing Service)
Javaクラス名: com.fujitsu.bss.intf.BillingService
このサービスは、請求データをエクスポートするために使用します。
システム運用管理者・サービス提供部門・サービス提供代行部門・サービス仲介部門・サービスポータル運用部門は、売上配分データやサービス利用部門に対する請求データをエクスポートし、それぞれの組織が利用している会計・請求・支払処理で使用できます。こうしてエクスポートしたデータは、請求書を利用するサービス利用部門の支払や、サービスの提供や販売に関与した組織に対する配分率の管理などに使用できます。
エクスポートした結果は、XMLファイルに格納されます。これを請求データファイルと呼びます。このXMLファイルの要素の詳細については、“付録A 請求データファイル”を参照してください。
カテゴリ管理サービス(Categorization Service)
Javaクラス名: com.fujitsu.bss.intf.CategorizationService
このサービスは、サービスのカテゴリを定義し、管理するために使用します。サービスポータル管理部門は、サービスポータルに対して、任意の数のカテゴリを作成することができます。サービス提供部門は、サービスポータルで公開するサービスに対して、これらのカテゴリを割り当てることができます。サービス利用部門は、サービスカタログを閲覧したり、サービスポータル上でサービスを検索したりする際に、カテゴリを使用することができます。
割引サービス(Discount Service)
Javaクラス名: com.fujitsu.bss.intf.DiscountService
このサービスは、割引の値を取得するために使用します。
イベント管理サービス(Event Management Service)
Javaクラス名: com.fujitsu.bss.intf.EventService
このサービスは、Systemwalker Service Catalog Managerと統合したアプリケーションが生成するイベントを記録するために使用します。イベントは、請求やレポート作成に使用されます。イベントの例としては、特定のトランザクションの完了や、特定のデータの作成または削除などがあります。
アプリケーションをSystemwalker Service Catalog Managerのイベント管理に統合する方法の詳細については、“3.4 イベント管理との統合”を参照してください。
ID管理サービス(Identification Service)
Javaクラス名: com.fujitsu.bss.intf.IdentityService
このサービスは、利用者のアカウントや、利用者のロール、ログインを管理するために使用します。
サービスポータル管理サービス(Marketplace Management Service)
Javaクラス名: com.fujitsu.bss.intf.MarketplaceService
このサービスは、サービスポータルと、サービスポータル上で公開されるサービスを管理するために使用します。
レポーティングサービス(Reporting Service)
Javaクラス名: com.fujitsu.bss.intf.ReportingService
このサービスは、利用可能なレポートのリストを取得するために使用します。
Systemwalker Service Catalog Managerは、目的や詳細度のレベルの異なる様々な範囲のレポートを提供します。これらの異なる種類のレポートにより、関連するすべての組織のニーズを満たせるようになっています。レポートはSystemwalker Service Catalog Managerのポータルで表示することができ、様々なファイルフォーマットでエクスポートできます。
レビューサービス(Review Service)
Javaクラス名: com.fujitsu.bss.intf.ReviewService
このサービスは、サービスポータル上のサービスのレビューや評価を作成または取得するために使用します。
SAMLサービス(SAML Service)
Javaクラス名: com.fujitsu.bss.intf.SamlService
このサービスは、SAMLベースのシングルサインオン機構のために使用します。ログインする利用者のクレデンシャルに基づいてSAMLのアサーションを作成し、サービスを提供するアプリケーションにこのアサーションを送付することで、特定のリソースへのアクセス権を与えることができます。Systemwalker Service Catalog Managerに統合したアプリケーションでSAMLベースのシングルサインオンの機構を使用するには、アクセス種別として、ユーザーアクセスを定義、実装する必要があります。アクセス種別の詳細については、“運用ガイド(技術サービス開発部門編)”を参照してください。
検索サービス(Search Service)
Javaクラス名: com.fujitsu.bss.intf.SearchService
このサービスは、サービスポータル上で公開されているサービスを検索するために使用します。
サービスプロビジョニングサービス(Service Provisioning Service)
Javaクラス名: com.fujitsu.bss.intf.ServiceProvisioningService
このサービスは、アプリケーションをサービスとして利用できるようにするために、Systemwalker Service Catalog Manager上で技術サービスや購入済サービスを管理するために使用します。
セッションサービス(Session Service)
Javaクラス名: com.fujitsu.bss.intf.SessionService
このサービスは、Systemwalker Service Catalog Managerのセッションデータを、保存、取得、削除するために使用します。Systemwalker Service Catalog Managerと統合するアプリケーションで個別のトークンハンドラやログアウトリスナーを実装したい場合には、このサービスへのメソッドへの呼び出しを実装する必要があります。詳細については、“3.3 ログイン・ログアウトの実装”を参照してください。
サービス購入管理サービス(Subscription Management Service)
Javaクラス名: com.fujitsu.bss.intf.SubscriptionService
このサービスは、サービスの購入を管理するために使用します。Systemwalker Service Catalog Managerと統合したアプリケーションのインスタンスプロビジョニングの機構によっては、プロビジョニングサービス内でこのサービスのメソッドへの呼び出しを実装する必要があります。詳細については、“3.2.3 実装の詳細”を参照してください。
タグサービス(Tag Service)
Javaクラス名: com.fujitsu.bss.intf.TagService
このサービスは、サービスポータルのタグクラウドのタグ(検索用語)を取得するために使用します。タグクラウドとは、定義済みの検索用語(タグ)を含んでいるサービスポータルの表示領域です。
システム運用管理部門は、タグクラウド構成するタグ数の最大値を設定したり、タグがタグクラウド上で表示されるのに必要な、サービスでのタグの最低利用数を設定したりすることができます。あるタグを使用するサービスの数が多ければ多いほど、ポータル上で表示されるタグも大きくなります。
トリガーサービス(Trigger Service)
Javaクラス名: com.fujitsu.bss.intf.TriggerService
このサービスは、トリガープロセスのデータを取得したり操作したりするために使用します。このデータは、Systemwalker Service Catalog Managerでの操作をプロセス制御システムで承認したり拒否したりするために、通知サービスで使用されます。外部のプロセス制御システムとの統合の詳細については、“第4章 外部のプロセス制御との統合”およびオンラインヘルプを参照してください。
トリガー定義サービス(Trigger Definition Service)
Javaクラス名: com.fujitsu.bss.intf.TriggerDefinitionService
このサービスは、外部のプロセス制御システムと統合するために使用するトリガーの定義を管理するために使用します。トリガーは、影響のある組織の管理者が定義および管理します。詳細については、Systemwalker Service Catalog Managerのオンラインヘルプを参照してください。
VAT(付加価値税)サービス(VAT Service)
Javaクラス名: com.fujitsu.bss.intf.VatService
このサービスは、付加価値税に関連する作業を処理するために使用します。
サービス提供部門は、サービスの利用料金の請求を税込み料金で行うために、購入済サービスに対する付加価値税率サポート機能を有効にすることができます。正しい付加価値税率を設定するのは、サービス提供部門の責任になります。料金請求と支払いの詳細については、“運用ガイド(サービス提供部門編)”を参照してください。