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ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 15.2 運用ガイド
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C.2.5 複写先ボリュームロック動作指定ファイル

複写先ボリュームのレプリケーション前処理では、他アプリケーションとの一時的なアクセス競合を回避するため、ロックに失敗した場合にロック処理をリトライします。複写先ボリュームとしてLogical Unit(ディスク)が指定された場合は、Logical Unit(ディスク)に含まれるパーティションに対してロック処理を行います。ロックに失敗した場合、ロック処理をリトライします。標準のリトライ動作は以下のとおりです。

リトライの回数と間隔は、「複写先ボリュームロック動作指定ファイル」で変更できます。
このファイルでは、複写先ボリュームの前処理に対して、以下の動作も指示できます。

AdvancedCopy Manager 13.1以降では、複写先ボリュームロック動作指定ファイルで、レプリケーションの前後処理を実施しない指定も可能です。


ファイル名と格納場所

複写先ボリュームロック動作指定ファイルは、複写先ボリュームが存在するサーバ上に、以下の名前で作成してください。

ファイルの記述例と記述規約

ファイルの記述例は、以下のとおりです。

[g1d1p1]
LockForceMode=on
LockRetryNumber=10
LockRetryInterval=5000
[ANY]
LockForceMode=off
LockRetryNumber=20
LockRetryInterval=2000

ファイルの記述規約は、以下のとおりです。

表C.6 DSTLOCK.INIファイルに指定できるパラメーター

パラメーター

説明

LockForceMode

複写先ボリュームのロックに失敗した場合、ロック処理をリトライする前にボリュームのマウントを解除するかを指定します。

off(デフォルト値): マウントを解除しない
on: マウントを解除する

ボリュームのマウントが解除されると、そのボリュームに対して開いているすべてのハンドルが無効となります。

※マウント解除後にすぐにボリュームが使用中になる場合は、ロックできないことがあります。

NoPrePost=onの場合、本パラメーターは無効となります。

LockRetryNumber

ロック処理のリトライ回数を指定します。指定できる値は、1~10000です。デフォルト値は20(回)です。

指定回数分リトライしてもロックできない場合は、処理を中断してコマンドを異常終了させます。

NoPrePost=onの場合、本パラメーターは無効となります。

LockRetryInterval

ロック処理のリトライ間隔(ミリ秒単位)を指定します。指定できる値は、1~600000(10分)です。デフォルト値は1000(1秒)です。

NoPrePost=onの場合、本パラメーターは無効となります。

NoPrePost

レプリケーションの前後処理を実施するかを指定します。

off(デフォルト値): 実施する
on: 実施しない

NoPrePost=onの場合、ほかのパラメーター(LockForceMode、LockRetryNumber、LockRetryInterval)は無効となります。

本パラメーターは、AdvancedCopy Manager 13.1以降の場合に指定できます。