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ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 15.2 運用ガイド
ETERNUS

11.1.2 データベースを一括してバックアップする場合

AdvancedCopy Managerの管理情報(データベースなど)を、管理対象サーバ(Storageサーバ)、運用管理サーバ(Storage管理サーバ)、またはテープサーバのどれか1台でバックアップする機能について説明します。

管理情報一括バックアップでは、管理対象サーバ、運用管理サーバ、またはテープサーバのどれか1台で、すべての管理対象サーバ、運用管理サーバ、テープサーバの管理情報をバックアップできます。管理情報一括バックアップを実行すると、ほかの管理対象サーバ、運用管理サーバ、およびテープサーバのデータベースのバックアップコマンド(バックアップ管理の資源バックアップコマンド、データベースのデータベース退避コマンドなど)を実行し、各バックアップコマンドで作成したバックアップデータや管理情報を収集します。

管理情報一括バックアップを実行するサーバを、“管理情報一括バックアップ実行サーバ”と呼びます。
バックアップ対象となる管理対象サーバ、運用管理サーバ、およびテープサーバを、“管理情報一括バックアップ対象サーバ”と呼びます。

図11.1 管理情報一括バックアップ実行サーバと管理情報一括バックアップ対象サーバ

管理情報一括バックアップを使用して、運用管理サーバ、管理対象サーバA、管理対象サーバBの管理情報を、管理対象サーバBにバックアップします。この場合、管理対象サーバBが「管理情報一括バックアップ実行サーバ」となります。運用管理サーバ、管理対象サーバA、管理対象サーバBが「管理情報一括バックアップ対象サーバ」となります。
管理対象サーバBは、「管理情報一括バックアップ実行サーバ」と「管理情報一括バックアップ対象サーバ」を兼ねることになります。

以下に、管理情報一括バックアップでバックアップする管理情報の種別を記述します。

表11.5 管理情報一括バックアップでバックアップする管理情報の種別

機能

データ種別

データベース

  • データベース

レジストリ

  • レジストリ

バックアップ管理

  • バックアップ管理簿、またはバックアップ管理簿とリカバリ制御ファイル

  • 前後処理スクリプト

  • テープコピーの前後処理スクリプト

  • バックアップ用業務ボリュームロック動作指定ファイル

  • バックアップ用バックアップボリュームロック動作指定ファイル

  • リストア先ボリュームロック動作指定ファイル

  • テープコピー用バックアップボリュームロック動作指定ファイル

レプリケーション管理

  • 前後処理スクリプト

  • 複写元ボリュームロック動作指定ファイル

  • 複写先ボリュームロック動作指定ファイル

管理情報一括バックアップ

  • ポリシーファイル

テープバックアップ管理

  • テープ管理情報

注意

Softek AdvancedCopy Manager 10.4(V10.0L50)以前のバージョンの管理対象サーバの管理情報は、管理情報一括バックアップでバックアップできません。管理対象サーバのバージョンに対応した運用手引書の「データベースの保守」を参照して個別にバックアップしてください。

11.1.2.1 事前準備

管理情報一括バックアップでバックアップするには、以下の事前準備が必要です。

  1. 管理情報一括バックアップ対象サーバとバックアップする管理情報の種別を決定します。

  2. 管理情報一括バックアップ実行サーバを決定します。

  3. 管理情報一括バックアップ実行サーバでバックアップしたデータを格納するディレクトリを作成します。必要な容量は、以下の容量の合計値です。

    • データベースで必要な容量は、データベースのバックアップデータの容量の1.2倍です。
      バックアップデータの容量は、運用管理サーバ(Storage管理サーバ)のOSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド』の「データベースの保守」を参照してください。

    • レジストリで必要な容量は、管理情報一括バックアップ対象サーバごとにレジストリのバックアップデータの容量の合計値です。
      バックアップデータの容量は、管理情報一括バックアップ対象サーバのOSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド』の「データベースの保守」を参照してください。

    • バックアップ管理で必要な容量は、管理情報一括バックアップ対象サーバごとに以下の容量の合計値です。
      それぞれのバックアップデータの容量は、管理情報一括バックアップ対象サーバのOSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド』の「データベースの保守」を参照してください。

      • バックアップ管理簿のバックアップデータの容量(バックアップ管理簿とリカバリ制御ファイルのバックアップデータの容量)の1.2倍

      • バックアップ管理の前後処理スクリプトのサイズ

      • テープコピーの前後処理スクリプトのサイズ

      • バックアップ管理のバックアップ用業務ボリュームロック動作指定ファイルのサイズ

      • バックアップ管理のバックアップ用バックアップボリュームロック動作指定ファイルのサイズ

      • バックアップ管理のリストア先ボリュームロック動作指定ファイルのサイズ

      • テープコピー用バックアップボリュームロック動作指定ファイルのサイズ

    • レプリケーション管理で必要な容量は、管理情報一括バックアップ対象サーバごとに以下の容量の合計値です。

      • レプリケーション管理の前後処理スクリプトのサイズ

      • レプリケーション管理の複写元ボリュームロック動作指定ファイルのサイズ

      • レプリケーション管理の複写先ボリュームロック動作指定ファイルのサイズ

    • 管理情報一括バックアップのポリシーファイルで必要な容量は、管理情報一括バックアップのポリシーファイルのサイズです。

    • テープ管理情報で必要な容量は、テープ管理情報のバックアップデータの容量の1.2倍です。
      テープ管理情報の容量は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド テープサーバオプション編』の「データベースの保守」を参照してください。

  4. 管理情報一括バックアップ対象サーバの作業用ディレクトリ(クラスタ運用の場合は、AdvancedCopy Manager用共有データ用共有ディスク)の容量を確認します。下記容量は、管理情報一括バックアップを実行している間だけ必要とします。各管理情報一括バックアップ対象サーバでバックアップするデータベースの中で、最大値の容量を必要とします。必要な容量は以下のとおりです。

    • データベースで必要な容量は、データベースのバックアップデータの容量の2.2倍です。
      バックアップデータの容量は、運用管理サーバのOSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド』の「データベースの保守」を参照してください。

    • バックアップ管理で必要な容量は、バックアップ管理簿のバックアップデータの容量(バックアップ管理簿とリカバリ制御ファイルのバックアップデータの容量)の2.2倍です。
      バックアップデータの容量は、管理情報一括バックアップ対象サーバのOSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド』の「データベースの保守」を参照してください。

    • テープ管理情報で必要な容量は、テープ管理情報のバックアップデータの容量の2.2倍です。
      テープ管理情報の容量は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド テープサーバオプション編』の「データベースの保守」を参照してください。

    • レジストリ、レプリケーション管理、ポリシーファイルのバックアップでは不要です。

  5. 管理情報一括バックアップ実行サーバ(手順2で決定した管理対象サーバ)で、「12.3.12 stgmgrinfoset(管理情報一括バックアップサーバ登録/削除コマンド)」を実行します。

  6. 管理情報一括バックアップ実行サーバでポリシーファイルを作成します。

    表11.6 管理情報一括バックアップの実行サーバ環境とポリシーファイルのパス

    管理情報一括バックアップ実行サーバ

    ポリシーファイルのパス

    OS種別

    運用種別

    Windows

    非クラスタ

    <環境設定ディレクトリ>\etc\stgmgrinfo_policy.ini

    クラスタ

    <AdvancedCopy Manager共有データ>:\etc\opt\swstorage\etc\stgmgrinfo_policy.ini

    Solaris、
    Linux、
    HP-UX、
    AIX

    非クラスタ

    /etc/opt/FJSVswstf/stgmgrinfo_policy.ini

    クラスタ

    /etc/opt/FJSVswstf/<論理ノード名>/stgmgrinfo_policy.ini

注意

  • 複数の管理対象サーバを管理情報一括バックアップ実行サーバとしないでください。

  • 管理情報一括バックアップ実行サーバがクラスタ運用の管理対象サーバ業務(Storageサーバ業務)の場合、バックアップしたデータを格納するディレクトリは共有ディスク上に作成してください。

  • データベース、バックアップ管理、テープバックアップ管理では、管理情報一括バックアップ対象サーバで各機能のバックアップコマンドを実行します。データベースのバックアップ、バックアップ管理(バックアップ管理簿)、テープバックアップ管理のバックアップでは、作成したバックアップデータをアーカイブファイルにまとめるため、一時的に約2.2倍の容量が必要です。

表11.7 ポリシーファイルの設定内容

セクション名

キー名

内容(注)

指定の可否

運用管理
サーバ

管理対象
サーバ

テープ
サーバ

サーバ名

DBData

データベースのバックアップの有無を指定します。

Yes: バックアップする
No: バックアップしない

×

×

BkupData

バックアップ管理のバックアップの有無を指定します。

Yes: バックアップする
No: バックアップしない

×

ReplData

レプリケーション管理のバックアップの有無を指定します。

Yes: バックアップする
No: バックアップしない

×

TapeData

テープバックアップ管理のバックアップの有無を指定します。

Yes: バックアップする
No: バックアップしない

×

×

○: 指定可能
△: 対象サーバで該当機能を運用している場合に指定可能
×: 指定不可

注: キーが未設定、または“Yes”(大文字Y+小文字es)以外が指定された場合は、“No”とみなします。

ポリシーファイルの記述

  • 運用管理サーバ(サーバ名はACMMGR)は、データベース、バックアップ管理のバックアップを実施

  • 管理対象サーバ(サーバ名はACMAGT1)は、バックアップ管理のバックアップを実施

  • 管理対象サーバ(サーバ名はACMAGT2)は、レプリケーション管理のバックアップを実施

  • テープサーバ(サーバ名はACMTAPE)は、テープバックアップ管理バックアップを実施

    [ACMMGR]
    DBData=Yes
    BkupData=Yes
    [ACMAGT1]
    BkupData=Yes
    [ACMAGT2]
    ReplData=Yes
    [ACMTAPE]
    TapeData=Yes

注意

  • ポリシーファイルを使用しない場合、ポリシーファイルは作成不要です。

  • ポリシーファイルはSJISコードで作成してください。

  • レジストリ、管理情報一括バックアップのポリシーファイルのバックアップは、ポリシーファイルで設定できません。

11.1.2.2 バックアップ運用

管理情報一括バックアップ実行サーバで「12.3.13 stgmgrinfobkup(管理情報一括バックアップコマンド)を実行すると、以下のディレクトリ構成でバックアップしたデータを保持します。

表11.8 管理情報一括バックアップ実行時のディレクトリ構成

ディレクトリ

データ種別

*1

サーバ名

DBData

  • データベース

RegiData

  • レジストリ

BkupData

FJSVswsts

  • バックアップ管理簿、またはバックアップ管理簿とリカバリ制御ファイル

Scripts

  • バックアップ管理の前後処理スクリプト

  • テープコピーの前後処理スクリプト

data

  • バックアップ管理のバックアップ用業務ボリュームロック動作指定ファイル

  • バックアップ管理のバックアップ用バックアップボリュームロック動作指定ファイル

  • バックアップ管理のリストア先ボリュームロック動作指定ファイル

  • テープコピー用バックアップボリュームロック動作指定ファイル

ReplData

Scripts

  • レプリケーション管理の前後処理スクリプト

data

  • レプリケーション管理の複写元ボリュームロック動作指定ファイル

  • レプリケーション管理の複写先ボリュームロック動作指定ファイル

MgrInfoData

  • 管理情報一括バックアップのポリシーファイル

TapeData

  • テープ管理情報

*1は、「12.3.12 stgmgrinfoset(管理情報一括バックアップサーバ登録/削除コマンド)」で指定したバックアップデータの格納ディレクトリになります。

例えば、*1が「D:\ACMBkupData」、サーバ名が「ACMAGT1」のバックアップ管理の前後処理スクリプトは、以下のディレクトリ配下に保持します。

D:\ACMBkupData\ACMAGT1\BkupData\Scripts

注意

Solaris版、HP-UX版、Linux版、AIX版の場合、ディレクトリ内のサーバ名はEUCコードです。

初回の操作

ポリシーファイルを使用したバックアップの対象にならない、レジストリおよびポリシーファイルのバックアップ操作を以下に示します。

  1. 管理情報一括バックアップ実行サーバで「12.3.13 stgmgrinfobkup(管理情報一括バックアップコマンド)」を実行し、全管理対象サーバ(Storageサーバ)のレジストリをバックアップします。

  2. 管理情報一括バックアップ実行サーバで「12.3.13 stgmgrinfobkup(管理情報一括バックアップコマンド)」を実行し、ポリシーファイルをバックアップします。

通常時の運用

データのバックアップ契機に合わせて、管理情報一括バックアップ実行サーバで「12.3.13 stgmgrinfobkup(管理情報一括バックアップコマンド)」を実行し、対象データをバックアップします。
バックアップ契機は、各OSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド』の「データベースの保守」を参照してください。

サーバ追加/削除時の操作

サーバ名を変更した時の操作

  1. 管理情報一括バックアップ実行サーバで、ポリシーファイルから変更前の管理対象サーバのポリシー情報を削除します。

  2. 管理情報一括バックアップ実行サーバのバックアップデータを格納しているディレクトリ配下で、変更前の管理対象サーバのサーバ名のディレクトリを削除します。

  3. 管理情報一括バックアップ実行サーバで、ポリシーファイルに変更後の管理対象サーバのポリシー情報を設定します。

  4. 管理情報一括バックアップ実行サーバで「12.3.13 stgmgrinfobkup(管理情報一括バックアップコマンド)」を実行し、変更した管理対象サーバのレジストリをバックアップします。

  5. 管理情報一括バックアップ実行サーバで「12.3.13 stgmgrinfobkup(管理情報一括バックアップコマンド)」を実行し、ポリシーファイルをバックアップします。

11.1.2.3 リストア運用

12.3.13 stgmgrinfobkup(管理情報一括バックアップコマンド)」で採取したバックアップデータを使用して、リストアする方法を以下に示します。

以下の操作は、rootユーザーまたはAdministratorsグループに所属するアカウントで実施してください。

レジストリのリストア方法

  1. 管理情報一括バックアップ実行サーバで「12.3.12 stgmgrinfoset(管理情報一括バックアップサーバ登録/削除コマンド)」を実行し、バックアップデータを格納しているディレクトリを確認します。

  2. 管理情報一括バックアップ実行サーバで、以下のディレクトリ配下からレジストリのバックアップデータをコピーします。

    • Windows版の場合
      <手順1で確認したディレクトリ>\<リストアするサーバ名>\RegiData

    • Solaris版、Linux版、HP-UX版、AIX版の場合
      <手順1で確認したディレクトリ>/<リストアするサーバ名>/RegiData

  3. 手順2でコピーしたレジストリを、リストアするサーバにバイナリモードで転送します。

  4. リストアするサーバで、レジストリをリストアします。

    リストア方法は、リストアするサーバのOSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド』の「レジストリのリストア」を参照してください。

データベースのリストア方法

  1. 管理情報一括バックアップ実行サーバで「12.3.12 stgmgrinfoset(管理情報一括バックアップサーバ登録/削除コマンド)」を実行し、バックアップデータを格納しているディレクトリを確認します。

  2. 管理情報一括バックアップ実行サーバで、以下のディレクトリ配下からデータベースのバックアップデータをコピーします。

    • Windows版の場合
      <手順1で確認したディレクトリ>\<運用管理サーバ名(Storage管理サーバ名)>\DBData

    • Solaris版、Linux版、HP-UX版、AIX版の場合
      <手順1で確認したディレクトリ>/<運用管理サーバ名(Storage管理サーバ名)>/DBData

  3. 手順2でコピーしたデータベースのバックアップデータを、運用管理サーバにバイナリモードで転送します。

  4. 運用管理サーバで、手順3で転送したデータベースのバックアップデータを展開します。

  5. 運用管理サーバで、データベースを復旧します。

    復旧方法は、運用管理サーバのOSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド』の「データベースの復旧方法」の項を参照してください。
    データベースの復旧方法で指定する退避データの格納先ディレクトリは、手順4で展開したディレクトリです。
    復旧モードには、Windows版の場合は“RDBディクショナリ,DSI(LOADモード)”、Windows版以外の場合は“0”を指定します。

レプリケーション管理簿のリストア方法

  1. データベースのリストア方法」の手順に従って、データベースをリストアします。

    データベースのリストアを実施済みの場合、本手順は不要です。

  2. リストアするサーバで、「swsrprecoverres(資源整合コマンド)」に-rオプションを指定して実行します。

    コマンドの詳細は、リストアするサーバのOSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド』の「swsrprecoverres(資源整合コマンド)」を参照してください。

バックアップ管理簿/バックアップ管理簿とリカバリ制御ファイルのリストア方法

  1. 管理情報一括バックアップ実行サーバで「12.3.12 stgmgrinfoset(管理情報一括バックアップサーバ登録/削除コマンド)」を実行し、バックアップデータを格納しているディレクトリを確認します。

  2. 管理情報一括バックアップ実行サーバで、以下のディレクトリ配下からバックアップ管理簿/バックアップ管理簿とリカバリ制御ファイルのバックアップデータをコピーします。

    • Windows版の場合
      <手順1で確認したディレクトリ>\<リストアするサーバ名>\BkupData\FJSVswsts

    • Solaris版、Linux版、HP-UX版、AIX版の場合
      <手順1で確認したディレクトリ>/<リストアするサーバ名>BkupData/FJSVswsts

  3. 手順2でコピーしたバックアップ管理簿/バックアップ管理簿とリカバリ制御ファイルのバックアップデータを、リストアするサーバにバイナリモードで転送します。

  4. リストアするサーバで、手順3で転送したバックアップ管理簿/バックアップ管理簿とリカバリ制御ファイルのバックアップデータを展開します。

    • リストアするサーバがWindows版の場合
      12.3.16 stgarcext(バックアップデータ展開コマンド)」を実行して、バックアップデータを展開します。

    • リストアするサーバがSolaris版、Linux版、HP-UX版、AIX版の場合
      OSのtarコマンドを使用して、バックアップデータを展開します。

  5. リストアするサーバで、バックアップ管理簿/バックアップ管理簿とリカバリ制御ファイルをリストアします。

    リストア方法は、リストアするサーバのOSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド』の「バックアップ管理簿のリストア」または「バックアップ管理簿とリカバリ制御ファイルのリストア」を参照してください。
    資源リストアコマンドに指定するBackup-Directoryは、手順4で展開したディレクトリです。

バックアップ管理の前後処理スクリプト/テープコピーの前後処理スクリプトのリストア方法

  1. 管理情報一括バックアップ実行サーバで「12.3.12 stgmgrinfoset(管理情報一括バックアップサーバ登録/削除コマンド)」を実行し、バックアップデータを格納しているディレクトリを確認します。

  2. 管理情報一括バックアップ実行サーバで、以下のディレクトリ配下からバックアップ管理の前後処理スクリプト/テープコピーの前後処理スクリプトのバックアップデータをコピーします。

    • Windows版の場合
      <手順1で確認したディレクトリ>\<リストアするサーバ名>\BkupData\Scripts

    • Solaris版、Linux版、HP-UX版、AIX版の場合
      <手順1で確認したディレクトリ>/<リストアするサーバ名>/BkupData/Scripts

  3. 手順2でコピーしたバックアップ管理の前後処理スクリプト/テープコピーの前後処理スクリプトのバックアップデータを、リストアするサーバにバイナリモードで転送します。

  4. リストアするサーバで、手順3で転送したバックアップ管理の前後処理スクリプト/テープコピーの前後処理スクリプトを運用するディレクトリにコピーします。

    運用するディレクトリ(バックアップ管理の前後処理スクリプトのコピー先)は、リストアするサーバのOSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド』の「バックアップ/リストアの前後処理」を参照してください。

  5. リストアするサーバがSolaris版、Linux版、HP-UX版、AIX版の場合は、リストアするサーバで、手順4でコピーした前後処理スクリプトのアクセス権を、OSのchmodコマンドで変更します。所有者であるrootユーザーに実行権をつけてください。

バックアップ管理の各種ロック動作指定ファイルのリストア方法

  1. 管理情報一括バックアップ実行サーバで「12.3.12 stgmgrinfoset(管理情報一括バックアップサーバ登録/削除コマンド)」を実行し、バックアップデータを格納しているディレクトリを確認します。

  2. 管理情報一括バックアップ実行サーバで、以下のディレクトリ配下からバックアップ管理の各種ロック動作指定ファイルのバックアップデータをコピーします。

    • Windows版の場合
      <手順1で確認したディレクトリ>\<リストアするサーバ名>\BkupData\data

    • Solaris版、Linux版、HP-UX版、AIX版の場合
      <手順1で確認したディレクトリ>/<リストアするサーバ名>/BkupData/data

  3. 手順2でコピーしたバックアップ管理の各種ロック動作指定ファイルのバックアップデータを、リストアするサーバにバイナリモードで転送します。

  4. リストアするサーバで、手順3で転送したバックアップ管理の各種ロック動作指定ファイルを運用するディレクトリにコピーします。

    運用するディレクトリ(バックアップ管理の各種ロック動作指定ファイルのコピー先)は、「付録A バックアップ/リストアの前後処理」を参照してください。

レプリケーション管理の前後処理スクリプトのリストア方法

  1. 管理情報一括バックアップ実行サーバで「12.3.12 stgmgrinfoset(管理情報一括バックアップサーバ登録/削除コマンド)」を実行し、バックアップデータを格納しているディレクトリを確認します。

  2. 管理情報一括バックアップ実行サーバで、以下のディレクトリ配下からレプリケーション管理の前後処理スクリプトのバックアップデータをコピーします。

    • Windows版の場合
      <手順1で確認したディレクトリ>\<リストアするサーバ名>\ReplData\Scripts

    • Solaris版、Linux版、HP-UX版、AIX版の場合
      <手順1で確認したディレクトリ>/<リストアするサーバ名>/ReplData/Scripts

  3. 手順2でコピーしたレプリケーション管理の前後処理スクリプトのバックアップデータを、リストアするサーバにバイナリモードで転送します。

  4. リストアするサーバで、手順3で転送したレプリケーション管理の前後処理スクリプトを運用するディレクトリにコピーします。

    運用するディレクトリ(レプリケーション管理の前後処理スクリプトのコピー先)は、リストアするサーバのOSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド』の「レプリケーションの前後処理」を参照してください。

  5. リストアするサーバがSolaris版、Linux版、HP-UX版、AIX版の場合は、リストアするサーバで、手順4でコピーした前後処理スクリプトのアクセス権を、OSのchmodコマンドで変更します。所有者であるrootユーザーに実行権をつけてください。

レプリケーション管理の各種ロック動作指定ファイルのリストア方法

  1. 管理情報一括バックアップ実行サーバで「12.3.12 stgmgrinfoset(管理情報一括バックアップサーバ登録/削除コマンド)」を実行し、バックアップデータを格納しているディレクトリを確認します。

  2. 管理情報一括バックアップ実行サーバで、以下のディレクトリ配下からレプリケーション管理の各種ロック動作指定ファイルのバックアップデータをコピーします。

    • Windows版の場合
      <手順1で確認したディレクトリ>\<リストアするサーバ名>\ReplData\data

    • Solaris版、Linux版、HP-UX版、AIX版の場合
      <手順1で確認したディレクトリ>/<リストアするサーバ名>/ReplData/data

  3. 手順2でコピーしたレプリケーション管理の各種ロック動作指定ファイルのバックアップデータを、リストアするサーバにバイナリモードで転送します。

  4. リストアするサーバで、手順3で転送したレプリケーション管理の各種ロック動作指定ファイルを運用するディレクトリにコピーします。

    運用するディレクトリ(レプリケーション管理の各種ロック動作指定ファイルのコピー先)は、「付録C レプリケーションの前後処理」を参照してください。

管理情報一括バックアップのポリシーファイルのリストア方法

  1. 管理情報一括バックアップ実行サーバで「12.3.12 stgmgrinfoset(管理情報一括バックアップサーバ登録/削除コマンド)」を実行し、バックアップデータを格納しているディレクトリを確認します。

  2. 管理情報一括バックアップを実行するサーバで、以下のディレクトリ配下のポリシーファイルを管理情報一括バックアップコマンドのポリシーファイルにコピーします。

    • Windows版の場合
      <手順1で確認したディレクトリ>\<リストアするサーバ名>\MgrInfoData

    • Solaris版、Linux版、HP-UX版、AIX版の場合
      <手順1で確認したディレクトリ>/<リストアするサーバ名>/MgrInfoData

    管理情報一括バックアップコマンドのポリシーファイルのディレクトリは、「11.1.2.1 事前準備」の手順6を参照してください

テープ管理情報のリストア方法

  1. 管理情報一括バックアップ実行サーバで「12.3.12 stgmgrinfoset(管理情報一括バックアップサーバ登録/削除コマンド)」を実行し、バックアップデータを格納しているディレクトリを確認します。

  2. 管理情報一括バックアップ実行サーバで、以下のディレクトリ配下からテープ管理情報のバックアップデータをコピーします。

    • Windows版の場合
      <手順1で確認したディレクトリ>\<リストアするサーバ名>\TapeData

    • Solaris版、Linux版、HP-UX版、AIX版の場合
      <手順1で確認したディレクトリ>/<リストアするサーバ名>/TapeData

  3. 手順2でコピーしたテープ管理情報のバックアップデータを、リストアするサーバにバイナリモードで転送します。

  4. リストアするサーバで、OSのtarコマンドを使用して、手順3で転送したテープ管理情報を展開します。

  5. リストアするサーバで、テープ管理情報をリストアします。

    リストア方法は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド テープサーバオプション編』の「テープ管理情報のリストア」を参照してください。