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ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 15.2 運用ガイド
ETERNUS

9.4 バックアップ

コンポーネントセット単位でバックアップする方法を説明します。

バックアップは、「12.7.6 swsrpvrq shadow backup-hyperv(Hyper-Vバックアップコマンド)」を実行することにより行います。

[実行例(バックアップサーバから実行)]

C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpvrq shadow backup-hyperv -h HVHOST01 -cs VMSet1
swsrp5209このコンポーネントはバックアップ対象に含まれます。コンポーネント名=Guest1
swsrp5210このコンポーネントはバックアップ対象から除外されます。コンポーネント名=Guest2
‘swsrpvrq shadow backup-hyperv' completed

本コマンドを実行すると以下の処理が行われます。

  1. コンポーネントセットに定義されたコンポーネントのうち、本コマンドを実行したサーバで稼働しているゲストOSだけがバックアップされます。
    バックアップ対象となるゲストOSとバックアップ対象から除外されるゲストOSは、上記[実行例(バックアップサーバから実行)]の、swsrp5209およびswsrp5210のメッセージのように表示されます。

  2. バックアップ対象ボリュームのシャドウコピーがバックアップ先ディスクに作成されます。バックアップ後のバックアップボリュームは読み取り専用(read-only)ボリュームとなります。

  3. ドライブ文字マップファイルを作成している場合は、その内容に基づいてバックアップボリュームにドライブ文字またはマウントポイントが割り当てられます。

  4. ライタメタデータドキュメント(Writer Metadata Document)、およびバックアップコンポーネントドキュメント(Backup Components Document)がバックアップサーバの以下の場所に保存されます。これらのファイルはリストア時に使用されます。

    ファイル

    出力先

    ライタメタデータドキュメント

    <環境設定ディレクトリ>\etc\repl\data\vrq\<Hyper-Vホストの管理対象サーバ(Storageサーバ)名>\componentset\metadoc\<コンポーネントセット名>.wmd.xml

    バックアップコンポーネントドキュメント

    <環境設定ディレクトリ>\etc\repl\data\vrq\<Hyper-Vホストの管理対象サーバ名>\componentset\metadoc\<コンポーネントセット名>.bcd.xml

作成したシャドウコピーの情報やアドバンスト・コピーの進捗状況は、「12.7.8 swsrpvrq shadow query(シャドウコピー状態表示コマンド)」で確認できます。

[実行例(バックアップサーバから実行)]

C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpvrq shadow query -h HVHOST01 -cs VMSet1
Volume: C:\ClusterStorage\Volume1
Snapshot-ID: {671777B8-3CE2-4dd9-B5E6-046827C0C0A5}
Snapshot-Set-ID: {77ADA582-1BA6-4581-8049-C27325ECBA2E}
Original-Volume: \\?\Volume{3C5C593B-AB79-4bb9-8B57-4A318658A9D4}\
Original-Machine: hvhost01.contoso.com
Snapshot-Volume: \\?\Volume{560FDCCC-81F1-4503-972D-E983E37CEE73}\
Snapshot-Machine: bksvr.contoso.com
Exposed-Path: C:\MountPoint\Volume1
Creation-Time: 2011/04/01:01:01
Guest-OS: Guest1, Guest2

また、「12.7.10 swsrpvrq advcopy query(アドバンスト・コピー状態表示コマンド)」でも確認できます。

[実行例(バックアップサーバから実行)]

C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpvrq advcopy query -h HVHOST01 -cs VMSet1
Type Original-Disk Replica-Disk Direction Status Execute Trk Update
QOPC g1d1@HVHOST01 g1d2@BKSVR   regular   snap   4%      ---- ----

注意

VSS連携バックアップの対象は、本コマンドを実行したサーバで稼働しているゲストOSだけです。

下図のように、HVHOST01でバックアップを実行すると、ゲストOS1だけデータ整合性が保証されます。ゲストOS2はVSSバックアップの対象外となり、ファイルのコピーは実行されますが、データの整合性は保証されません。

ひとつのCSVにある複数のボリュームが異なるHyper-Vホストで動作している場合は、それぞれのHyper-Vホストでバックアップを実行してください。ひとつのCSVに対して複数のHyper-Vホストから同時にバックアップを行うことはできません。

Hyper-Vホストごとに、バックアップデータおよびメタデータドキュメントを別の媒体(ディスクまたはテープ装置)にバックアップしてから、ほかのHyper-Vホストのバックアップを開始してください。

ゲストOS1とゲストOS2をバックアップする場合

バックアップコマンドを実行したサーバで2つのゲストOS(ゲストOS1とゲストOS2)が稼働している状況で、ゲストOS1とゲストOS2をバックアップする例について説明します。

  1. HVHOST01でGuest1をバックアップします。

  2. Guest1のバックアップデータおよびメタデータドキュメントを、テープ装置にバックアップします。

  3. HVHOST02でGuest2をバックアップします。

  4. Guest2のバックアップデータおよびメタデータドキュメントを、テープ装置にバックアップします。