印刷監視方式/メール制御方式や、クライアント(CT)に一時保存するログファイルのサイズ、ログオン直後に有効になるポリシーなど、クライアント(CT)の動作環境を変更する場合に使用する、CT動作パラメーター情報ファイルについて説明します。
ファイル名
DTKCTSetting.txt
使用用途
本ファイルは、管理サーバで、クライアント(CT)の動作環境を変更する場合に使用します。
設定情報は、CTポリシーとしてクライアント(CT)に通知されます。
本ファイルが格納場所に存在する場合、クライアント(CT)の動作環境が変更されます。したがって、クライアント(CT)の動作環境の変更が完了した後は、本ファイルを削除するか、格納場所以外の場所へ移動してください。
本ファイルによる印刷監視方式の変更は、一時的にクライアント(CT)の設定を変更する場合に使用します。設定値変更後に、CT動作パラメーター情報ファイルを削除または格納場所以外の場所へ移動したあとは、次回のポリシー通知によって[端末動作設定]画面での設定値で動作します。
本ファイルの使用方法は、“Systemwalker Desktop Keeper 運用ガイド 管理者編”の“クライアント(CT)の動作設定を変更する”を参照してください。
格納場所
Windows Server® 2008、Windows Server® 2012以外の場合
[OSインストールドライブ]\Documents and Settings\All Users\Application Data\Fujitsu\Systemwalker Desktop Keeper
Windows Server® 2008、Windows Server® 2012の場合
[OSインストールドライブ]\ProgramData\Fujitsu\Systemwalker Desktop Keeper
管理サーバのインストール時に、上記格納場所にサンプルファイル(DTKCTSetting_sample.txt)が作成されます。
ファイル形式
入力するファイルの項目名と説明は、以下のとおりです。
空行は無視されます。
ファイル形式に違反した行は無視され、サーバサービスのトレースファイル(fsw21sj0.log)にエラーが表示されます。
先頭文字が「#」の場合は、コメント行と判断します。
各項目は、"(ダブルクォーテーション)で囲みます。
項目間は、,(カンマ)で区切ります。
該当CTに対する変更行が複数記載された場合は、最初の行だけ有効となります。
No. | 項目名 | 説明 |
1 | 指定方法(必須) | 動作環境を変更するCTの指定方法です。
|
2 | 対象CTの条件指定(必須)(注1) |
|
3 | サーバIPアドレス | 切り替え後のIPアドレスまたはサーバ名を指定します。以下の形式で設定してください。
Server と指定した場合は、クライアント(CT)にすでに設定されている、“サーバIPアドレス(CT管理サーバ)”の値が採用されます。 |
4 | 操作ログファイルのサイズ | 標準値は30(単位はMB)です。 |
5 | 禁止ログファイルのサイズ | 標準値は10(単位はMB)です。 |
6 | エラーログファイルのサイズ | 標準値は1(単位はMB)です。 |
7 | エラーログの保存日数 | 標準値は30(単位は日)です。 |
8 | トレースログファイルのサイズ | 標準値は10(単位はMB)です。 |
9 | 印刷監視方式 | 以下の値を指定します。
標準値は1です。 [端末動作設定]画面で印刷監視方式を設定している場合でも、CT動作パラメーター情報ファイルの設定値が有効になり、クライアント(CT)に反映されます。 |
10 | メール送信監視用ポート番号 | 標準値は25です。 |
11 | メール添付禁止の監視方式 | 以下の値を指定します。
標準値は1です。 |
12 | メール添付禁止通信用ポート番号 | 標準値は10018です。 |
13 | メール添付禁止通信用ポート番号2 | 標準値は10019です。 |
14 | ログオン直後動作 | ログオン直後から、どちらのポリシーで動作するかを指定します。
省略時または0が設定された場合は、クライアント(CT)にすでに設定されている値が採用されます。 OSがWindows Vista®、Windows Server® 2008以外の場合は、1だけ指定できます。2を指定した場合は、クライアント(CT)ですでに設定されている値が採用されます。 |
15 | メール送信時宛先確認メッセージ | メールの誤送信を防止するために、警告メッセージや禁止メッセージを表示するかどうかを指定します。
標準値は1です。 |
16 | ダイヤルアップ接続の運用 | ダイヤルアップ接続時にクライアント(CT)と管理サーバの通信を行うかを指定します。
省略時または0が設定された場合は、クライアント(CT)にすでに設定されている値が採用されます。 インストール直後は、「1」に設定されています。 |
17 | ネットワークドライブの互換記録 | 持出しユーティリティの動作で、UNC記録ではなく、従来形式の操作ログの記録とするかを指定します。
省略時または0が設定された場合は、クライアント(CT)にすでに設定されている値が採用されます。 インストール直後は「1」に設定されています。 |
スマートデバイス(エージェント)は、本ファイルを使用して動作パラメーターを変更することはできません。
注1)V14.3.0より前のクライアント(CT)に対しては、IPv6アドレスを指定しないでください。リンクローカルアドレスは入力しないでください。リンクローカルアドレスを指定した場合の動作は保障していません。
使用例
管理サーバ配下のすべてのクライアント(CT)を指定してメール送信管理ポートを587に変更する場合
# 管理サーバの変更を行う「CT動作パラメーター情報ファイル」 "A","ALL","","0","0","0","0","0","0","587"
クライアント(CT)をIPアドレスの範囲で指定する場合(代替管理サーバのIPアドレス、操作ログのファイルサイズ(50MB)、および禁止ログのファイルサイズ(20MB)を変更する場合)
# 管理サーバの変更を行う「CT動作パラメーター情報ファイル」 "I","192.168.0.20-240","192.168.4.10","50","20" "I","192.168.1.20-240","192.168.4.10","50","20" "I","192.168.2.20-240","192.168.4.10","50","20"
実行結果
CT動作パラメーター情報ファイルに設定された情報が、CTポリシーとしてクライアント(CT)に通知されると、CT動作パラメーター情報ファイル・実行ログが、管理サーバに出力されます。
Windows Server® 2008、Windows Server® 2012の場合
[OSインストールドライブ]\ProgramData\Fujitsu\Systemwalker Desktop Keeper
Windows Server® 2008、Windows Server® 2012以外の場合
[OSインストールドライブ]\Documents and Settings\All Users\Application Data\Fujitsu\Systemwalker Desktop Keeper
DTKCTSetting.log
"2009/06/11 13:31:44","192.168.1.34","DTKPRJ-VISTA","192.168.4.10","50","20","0","0","0","0","0","0","0","0","0","0","0","0"
出力内容の詳細は、以下のとおりです。
No. | 項目名 | 説明 |
1 | 応答日時 | クライアント(CT)が、管理サーバから情報を受信した日時です。 |
2 | CTのIPアドレス | 応答したクライアント(CT)のIPアドレスです。 |
3 | CTのコンピュータ名 | 応答したクライアント(CT)のコンピュータ名です。 |
4 | サーバIPアドレス | クライアント(CT)に通知された情報です。CT動作パラメーター情報ファイルのサーバIPアドレスの設定値です。 |
5 | 操作ログファイルのサイズ | クライアント(CT)に通知された情報です。CT動作パラメーター情報ファイルの、操作ログファイルサイズの設定値です。 |
6 | 禁止ログファイルのサイズ | クライアント(CT)に通知された情報です。CT動作パラメーター情報ファイルの、禁止ログファイルサイズの設定値です。 |
7 | エラーログファイルのサイズ | クライアント(CT)に通知された情報です。CT動作パラメーター情報ファイルの、エラーログファイルサイズの設定値です。 |
8 | エラーログの保存日数 | クライアント(CT)に通知された情報です。CT動作パラメーター情報ファイルの、エラーログ保存日数の設定値です。 |
9 | トレースログファイルのサイズ | クライアント(CT)に通知された情報です。CT動作パラメーター情報ファイルの、トレースログファイルサイズの設定値です。 |
10 | 印刷監視方式(注) | クライアント(CT)に通知された情報です。CT動作パラメーター情報ファイルの、印刷監視方式の設定値です。 |
11 | メール送信監視用ポート番号 | クライアント(CT)に通知された情報です。CT動作パラメーター情報ファイルの、メール送信監視用ポート番号の設定値です。 |
12 | メール添付禁止の監視方式(注) | クライアント(CT)に通知された情報です。CT動作パラメーター情報ファイルの、メール添付禁止の監視方式の設定値です。 |
13 | メール添付禁止通信用ポート番号 | クライアント(CT)に通知された情報です。CT動作パラメーター情報ファイルの、メール添付禁止通信用ポート番号の設定値です。 |
14 | メール添付禁止通信用ポート番号2 | クライアント(CT)に通知された情報です。CT動作パラメーター情報ファイルの、メール添付禁止通信用ポート番号2の設定値です。 |
15 | ログオン直後動作(注) | クライアント(CT)に通知された情報です。CT動作パラメーター情報ファイルの、ログオン直後動作の設定値です。 |
16 | メール送信時宛先確認メッセージ | クライアント(CT)に通知された情報です。CT動作パラメーター情報ファイルの、メール送信時宛先確認メッセージの設定値です。 |
17 | ダイヤルアップ接続の運用 | クライアント(CT)に通知された情報です。CT動作パラメーター情報ファイルの、ダイヤルアップ接続の運用の設定値です。 |
18 | ネットワークドライブの互換記録 | クライアント(CT)に通知された情報です。CT動作パラメーター情報ファイルの、ネットワークドライブの互換記録の設定値です。 |
注) 印刷監視方式、メール添付禁止の監視方式、ログオン直後動作については、CT動作パラメーター情報ファイルで設定する値と保守コマンドで表示されるCTの設定情報値が異なります。
CTの設定情報値については、印刷監視方式、メール添付禁止の監視方式は、“1.28.3 設定情報表示”を参照してください。ログオン直後動作は、“1.28.6 禁止設定情報表示(動作ポリシー)”を参照してください。