2.12 移行対象情報ファイル

クライアント(CT)の接続先管理サーバのIPアドレスを変更する場合に使用する、移行対象情報ファイルについて説明します。

ファイル名

DTKServerChange.txt

使用用途

本ファイルは、管理サーバで、クライアント(CT)の接続先管理サーバのIPアドレスを変更する場合に使用します。
設定情報は、CTポリシーとしてクライアント(CT)に通知されます。

本ファイルが格納場所に存在する場合、接続先管理サーバのIPアドレスが変更されます。したがって、接続先管理サーバのIPアドレスの変更が完了した後は、本ファイルを削除するか、格納場所以外の場所へ移動してください。

本ファイルの使用方法は、“Systemwalker Desktop Keeper 運用ガイド管理者編”の“接続先の管理サーバ/統合管理サーバを変更する”を参照してください。

格納場所

Windows Server® 2008、Windows Server® 2012以外の場合

[OSインストールドライブ]\Documents and Settings\All Users\Application Data\Fujitsu\Systemwalker Desktop Keeper

管理サーバのインストール時に、上記格納場所にサンプルファイル(DTKServerChange_sample.txt)が作成されます。

Windows Server® 2008、Windows Server® 2012の場合

[OSインストールドライブ]\ProgramData\Fujitsu\Systemwalker Desktop Keeper

ファイル形式

入力するファイルの項目名と説明は、以下のとおりです。

空行は無視されます。
ファイル形式に違反した行は無視され、サーバサービスのトレースファイル(fsw21sj0.log)にエラーが表示されます。
先頭文字が「#」の場合は、コメント行と判断します。
各項目は、"(ダブルクォーテーション)で囲みます。

項目間は、,(カンマ)で区切ります。

No.	項目名	説明
1	指定方法(必須) (注1)	接続先管理サーバのIPアドレスを変更するCTの指定方法です。 I：IPアドレスで指定する場合です A：管理サーバ配下のすべてのクライアント(CT)に対して、接続先管理サーバのIPアドレスを変更する場合です
2	対象CTの条件指定(必須) (注1)	IPアドレスで指定する場合 IPアドレスを1個ずつ指定する場合 IPv4アドレスの場合：aaa.bbb.ccc.ddd IPv6アドレスの場合：aa:bb:cc:dd:ee:ff:gg:hh ※IPv6アドレスの場合、RFC 5952に準拠した省略形も使用できます。 IPアドレスの範囲を指定する場合 aaa.bbb.ccc.ddd-eee(範囲を指定するのは、4ブロック目(dddの部分)以降です。) ※IPv6アドレスの場合、範囲を指定できません。１個ずつの指定のみです。各ブロックに指定できる数値は、以下のとおりです。・1≦aaa≦254 ・0≦bbb≦255 ・0≦ccc≦255 ・1≦ddd≦254 ・1≦eee≦254 ただし、ddd < eee 以下の場合は、エラーです。・数値の前に「0」が指定されている場合(例：192.168.001.020-050) ・ローカル・ループバック・アドレスが指定されている場合管理サーバ配下のすべてのクライアント(CT)に対して、接続先管理サーバのIPアドレスを変更する場合 ALL と指定します。
3	サーバIPアドレス (CT管理サーバ) (必須)(注1)	切り替え後のIPアドレスまたはサーバ名を指定します。以下の形式で設定してください。 IPv4アドレスの場合：aaa.bbb.ccc.ddd IPv6アドレスの場合：aa:bb:cc:dd:ee:ff:gg:hh RFC 5952に準拠した省略形も使用できます。サーバ名の場合：半角15文字以内 ※ローカル・ループバック・アドレスは指定できません。
4	サーバIPアドレス (代替管理サーバ) (注1)	切り替え後のIPアドレスまたはサーバ名を指定します。以下の形式で設定してください。省略した(空欄が設定されている)場合は、「サーバIPアドレス(CT管理サーバ)」の値が設定されたものとみなします。 IPv4アドレスの場合：aaa.bbb.ccc.ddd IPv6アドレスの場合：aa:bb:cc:dd:ee:ff:gg:hh RFC 5952に準拠した省略形も使用できます。サーバ名の場合：半角15文字以内 ※ローカル・ループバック・アドレスは指定できません。
5	切替日	クライアント(CT)で、接続先管理サーバのIPアドレスを切り替える日を指定します。 20000101～20371231：切り替える日をyyyymmddで指定します省略または0：CT再起動後に切り替わります CT起動中にシステム日付が指定日以上になった場合、またはCT起動時にすでに指定日が到来していた場合に切り替わります。
6	通信ポート (受信用)	標準値は10010です。 5001～60000の範囲で指定できます。省略時または0が設定された場合は、クライアント(CT)にすでに設定されている値が採用されます。
7	通信ポート (送信用)	標準値は10010です。 5001～60000の範囲で指定できます。省略時または0が設定された場合は、クライアント(CT)にすでに設定されている値が採用されます。
8	通信ポート (送信用2)	標準値は10014です。 5001～60000の範囲で指定できます。省略時または0が設定された場合は、クライアント(CT)にすでに設定されている値が採用されます。

スマートデバイス(エージェント)は、本ファイルを使用して同期用URLや接続先のスマートデバイス中継サーバおよび管理サーバを変更することはできません。

注1)V14.3.0より前のクライアント(CT)に対しては、IPv6アドレスを指定しないでください。リンクローカルアドレスは入力しないでください。リンクローカルアドレスを指定した場合の動作は保障していません。

使用例

管理サーバ配下のすべてのクライアント(CT)を指定する場合(正/副管理サーバを192.168.5.10に変更する場合)

# 管理サーバの変更を行う「移行対象情報ファイル」
"A","ALL","192.168.5.10",""

上記ファイルでは、5項目目以降の設定を省略しています。

クライアント(CT)をIPアドレスの範囲で指定する場合(正/副管理サーバを個々に指定/変更し、切替日を指定する場合)

# 管理サーバの変更を行う「移行対象情報ファイル」
"I","192.168.0.20-240","192.168.4.10","192.168.4.11","20090611","0","0","0"
"I","192.168.1.20-240","192.168.4.10","192.168.4.11","20090611","0","0","0"
"I","192.168.2.20-240","192.168.4.10","192.168.4.11","20090611","0","0","0"

実行結果

移行対象情報ファイルに設定された情報が、CTポリシーとしてクライアント(CT)に通知されると、移行対象情報ファイル・実行ログが、管理サーバに出力されます。

出力先

Windows Server® 2008、Windows Server® 2012の場合

[OSインストールドライブ]\ProgramData\Fujitsu\Systemwalker Desktop Keeper

Windows Server® 2008、Windows Server® 2012以外の場合

[OSインストールドライブ]\Documents and Settings\All Users\Application Data\Fujitsu\Systemwalker Desktop Keeper

ファイル名: DTKServerChange.log

出力例

"2009/06/11 13:16:02","192.168.1.34","DTKCT","192.168.4.10","192.168.4.11","20090611","0","0","0"

出力内容の詳細は、以下のとおりです。

No.	項目名	説明
1	応答日時	クライアント(CT)が、切り替え前の管理サーバから切り替え情報を受信した日時です。YYYY/MM/DD HH:MM:SSの形式です。
2	CTのIPアドレス	応答したクライアント(CT)のIPアドレスです。 (IPv4アドレスで表示されます。IPv6アドレスしかない場合は何も表示されません)
3	CTのコンピュータ名	応答したクライアント(CT)のコンピュータ名です。
4	サーバIPアドレス (CT管理サーバ)	切り替え情報を送信した管理サーバのIPアドレスです。
5	サーバIPアドレス (代替管理サーバ)	クライアント(CT)に応答した代替管理サーバのIPアドレスです。
6	切替日	クライアント(CT)に送信された情報です。移行対象情報ファイルの切替日の設定値です。
7	通信ポート(受信用)	クライアント(CT)に送信された情報です。移行対象情報ファイルの通信ポート(受信用)の設定値です。
8	通信ポート(送信用)	クライアント(CT)に送信された情報です。移行対象情報ファイルの通信ポート(送信用)の設定値です。
9	通信ポート(送信用2)	クライアント(CT)に送信された情報です。移行対象情報ファイルの通信ポート(送信用2)の設定値です。