AdvancedCopy Managerエージェント(HP-UX版)をインストールする手順は、以下のとおりです。
作業を行うサーバに、root(スーパーユーザー)でログインします。
以下のコマンドを実行して、作業に必要なデーモンを起動します。この作業は、v11.23以降のOSでは不要です。
# /usr/sbin/pfs_mountd & # /usr/sbin/pfsd & |
本バージョンレベルのDVD-ROM「ETERNUS SF SC/ACM/Express メディアパック エージェントプログラム & マニュアル」を装置のDVD-ROMドライブに挿入し、DVD-ROM媒体をマウントします。
以下のコマンド実行例では、DVD-ROMドライブのデバイス名を「/dev/dsk/c1t2d0」としています。DVD-ROMドライブのデバイス名は、装置によって異なります。
v11.23より前のOSの場合
# /usr/sbin/pfs_mount -t rrip -x unix /dev/dsk/c1t2d0 <DVD-ROMマウントポイント> |
v11.23以降のOSの場合
# mount -F cdfs /dev/dsk/c1t2d0 <DVD-ROMマウントポイント> |
注意
DVD-ROM媒体のマウントにおいて、以下の注意事項があります。
pfs_mountコマンドを実行するユーザー(通常はroot)が9個以上のグループに属していると、以下のエラーが発生します。
pfs_mount /dev/dsk/デバイス名 not owner. pfs_mount giving up on cdrom. |
/etc/groupファイルにおいて、pfs_mountコマンドの実行ユーザーが9個以上のグループに所属している場合は、所属するグループが8個以下となるように修正してください。
pfs_mountコマンドを実行した際、以下のエラーが出力される場合があります。
/usr/sbin/pfs_mount:/etc/pfs_fstab:No such file or directory |
この場合は、/etcディレクトリ配下に/etc/pfs_fstabファイルを作成してください。
# touch /etc/pfs_fstab # chown root:root /etc/pfs_fstab # chmod 644 /etc/pfs_fstab |
/etc/resolv.confファイルが存在すると、pfs_mountコマンドを実行した際に、エラーが発生する場合があります。以下の方法で/etc/resolv.confファイルを一時的に退避してから、pfs_mountコマンドを実行してください。
ファイルを一時的に退避させた後、pfs_mountコマンドを実行します。
# mv resolv.conf resolv.conf.org |
AdvancedCopy Managerエージェントのインストール後、環境を復元します。
# mv resolv.conf.org resolv.conf |
AdvancedCopy Managerエージェントをインストールします。
以下のコマンドを実行すると、AdvancedCopy Managerエージェントの複数のパッケージを一括インストールします。
# cd <DVD-ROMマウントポイント>/Agent_unix/AdvancedCopy_Manager/HP-UX # ./swsetup |
参考
swsetupコマンドの代わりにeasysetupコマンドを実行すると、インストール先ディレクトリの設定や/etc/servicesファイルでのポート番号の登録が不要になります。
コマンド実行例
# cd /cdrom/Agent_unix/AdvancedCopy_Manager/HP-UX # ./easysetup [-o] |
または
# ./easysetup -p port-number [-o] |
オプション指定の有無による動作概要
オプション指定 | 動作概要 |
---|---|
なし | 管理対象サーバ(Storageサーバ)で使用するポート番号は、1226(デフォルト)となります。 |
-pオプション | 管理対象サーバで使用するポート番号を変更する場合に指定します。ポート番号は、1024~65535の範囲で指定する必要があります。 |
-oオプション | ポート番号とインストール先ディレクトリを、対話形式で設定する場合に指定します。 |
easysetupコマンドを使用する場合の注意事項
インストール先ディレクトリは、デフォルトが採用されます。インストール先ディレクトリのデフォルトは、手順6を参照してください。
ほかのソフトウェアによって、stgxfwsサービスのポート番号または-pオプションで指定したポート番号が登録されている場合、ポート番号は登録されません。「6.2.2 ポート番号の設定」を参照し、ポート番号を手動で登録してください。
排他ソフトウェアのうち、旧バージョンレベルのAdvancedCopy Managerがインストールされている場合は、以下のようなメッセージを出力し、インストール処理を中止します。
# swsetup: ERROR: AdvancedCopy Manager is already installed. |
以下のメッセージが表示されるので、インストール先のディレクトリを入力します。
# ./swsetup swsetup: Installer is preparing for installation... +-----------------------------------------------------------+ | ETERNUS SF AdvancedCopy Manager | | 15.2 | | Copyright FUJITSU LIMITED 2012 | +-----------------------------------------------------------+ Welcome to Setup. This program will install "AdvancedCopy Manager" on your system. Agent setup... Default installation settings for this setup are as follows: Program install directory : /opt Fixed configuration directory : /etc/opt Modifying configuration directory : /var/opt Do you want to change the installation settings? (default: n) [y,n,?,q] |
上記メッセージにおけるディレクトリ名の意味は、以下のとおりです。
ディレクトリ名 | 説明 |
---|---|
Program install directory | パッケージのインストール先ディレクトリです。 |
Fixed configuration directory | 環境設定用ファイルのインストール先ディレクトリです。 |
Modifying configuration directory | 変更されるファイル(ログファイル、一時ファイルなど)のインストール先ディレクトリです。 |
インストール先ディレクトリを変更する場合は、“y”を入力して手順7へ進みます。
変更しない場合は、“n”を入力する、または<Return>キーを押して、手順8へ進みます。
インストール先ディレクトリを指定します。
以下のメッセージに対して、インストール先ディレクトリを入力してください。
Please specify install directory: (default: /opt) [?,q] /acm/opt Please specify fixed configuration directory: (default: /etc/opt) [?,q] /acm/etc/opt Please specify variable configuration directory: (default: /var/opt) [?,q] /acm/var/opt |
入力を終えると、以下のような確認メッセージが出力されます。
了解する場合には“n”を入力する、または<Return>キーを押してください。
再度変更したい場合は、“y”を入力して、再入力してください。
Installation settings for this setup are as follows: Program install directory : /acm/opt Fixed configuration directory : /acm/etc/opt Modifying configuration directory : /acm/var/opt Do you want to change the installation settings? (default: n) [y,n,?,q] |
インストール先ディレクトリを入力すると、以下のようなメッセージが表示されます。インストールを継続する場合は“y”を、中断する場合は“n”を入力します。
Do you want to continue with the installation of this package? [y,n,?] |
手順8で“y”を入力した場合は、インストールが開始されます。
インストールに成功すると、以下のメッセージが表示されます。
swsetup: AdvancedCopy Manager was installed successfully. |
以下のコマンドを実行した後、インストールに使用したDVD-ROM媒体を装置から取り出します。
# cd / # umount <DVD-ROMマウントポイント> |
以上で、AdvancedCopy Managerエージェント(HP-UX版)のインストールは終了です。
「6.2 AdvancedCopy Managerエージェントのセットアップ」を参照して、AdvancedCopy Managerエージェントをセットアップしてください。