ページの先頭行へ戻る
Systemwalker IT Change Manager V14g カスタマイズガイド
Systemwalker

3.2.4 複数の伝票を関連付けて処理を行う

複数の伝票を関連付けた処理を設定することにより、以下のような運用フローを、取り扱いやすく階層化することができます。

メインの運用フローから、他の運用フローを開始することができます。このとき、メインの運用フローの伝票項目値をサブの運用フローの伝票項目へ引き継ぐこともできます。
また、開始したサブの運用フローの終了を待ち合わせて、メインの運用フローを継続することもできます。このとき、サブの運用フローの伝票項目値をメインの運用フローの伝票項目へ反映することもできます。

設定方法

複数の伝票を関連付けて処理を行う手順について、以下に示します。

電子フォームの設計

運用フロー(メイン)の設定

運用フロー(サブ)の設定

アプリケーション実行機の動作設定ァイルの編集

伝票の登録

回覧ルート定義の編集

ひな型の伝票XMLを作成


電子フォームの設計

伝票の設計時に、メイン運用フローおよびサブ運用フローで値を受け渡す伝票項目を設計します。設計方法については、"電子フォーム伝票の開発"を参照してください。

注意

値を受け渡す伝票項目は、伝票XML上で同じ階層の同名タグである必要があります。


運用フロー(メイン)の設定

  1. メインの運用フローにおいて、プロセス定義のプロパティ情報の[ユーザー定義属性]タブで、以下のユーザー定義情報(UDA)が定義されていることを確認します。

    名前

    タイプ

    初期値

    ワークリスト

    トラック可能

    SWPM_processId

    STRING

    なし

    チェックあり

    チェックなし

    SWPM_notifiedProcessId

    STRING

    なし

    チェックあり

    チェックなし

  2. サンプルのプロセス定義"サブ運用フロー呼出(メイン) "から、以下のアクティビティをコピーします。
    サンプルのプロセス定義は、プロセス管理サーバ上のサンプルプロセスとして格納されています。
    BPM Studioからプロセス管理サーバへログインし、[ナビゲータ]ビューに表示される[サーバプロジェクト]配下を参照してください。

    • サブ運用フロー呼出

    • サブ運用フロー終了待ち

    • サブ運用フロー伝票項目抽出

  3. アクティビティ"サブ運用フロー呼出"の論理アプリ名を変更します。

    呼び出したいサブ運用フローの伝票種別コードをパラメタに指定した、プロセス起案コマンド(swpm_createslip)を呼び出す論理アプリ名を指定します。

    参考

    手順2でコピーしたアクティビティのプロパティに含まれる設定は、以下のとおりです。手動でアクティビティを設定する場合は、以下の値を指定してください。

    • アクティビティ"サブ運用フロー呼出"

      タブ

      設定項目

      一般

      説明

      SWPM_SAMPLE_SUBLIP(注1)

      担当者

      ロール

      @AE

      注1:
      サンプルのサブ運用フローを呼び出す論理アプリ名が指定されています。

    • アクティビティ"サブ運用フロー終了待ち"

      • "担当者"タブ

        設定項目

        ロール

        "Wait"または"swpm_Wait"

      • "アクションセット"タブの[開始アクション]-[UDA割当]

        設定項目

        ターゲットUDA

        SWPM_processId

        値(式モード選択ボタン)

        E(Expressionモード)

        sec.getCurrentProcessId
        (注2)

        注2:
        値の式モード選択ボタンを"E"に変更した場合、値に設定した文字に""が添付されますが、削除してください。

      • "トリガ"タブ

        タブ

        設定項目

        一般

        チェックボックス

        「有効化する」にチェック

        イベント

        イベントタイプ

        XMLスキーマ

        XMLスキーマ

        http://[プロセス管理サーバのホスト名]:[ポート番号]/myo/sample/itpmevent.xsd
        (注3)

        イベントフィルタ

        eventData.getXMLData("itpmevent/type/text()") == "subprocessExit"

        データマッピング

        イベントエレメント

        notifiedProcessId

        変数

        SWPM_notifiedProcessId

        プロセスインスタンスの選択

        変数

        SWPM_processId

        = Xpath式

        /itpmevent/to/processId/text()

        矢印の選択

        矢印

        アクティビティから出る矢印の名前

        false

        trueとなる式がない場合

        サブ運用フロー終了時に選択する矢印の名前

        注3:
        サンプルのアクティビティには設定されていませんが、手動で上記の設定を行うためには、設定が必要です。

    • アクティビティ"サブ運用フロー伝票項目反映"

      タブ

      設定項目

      一般

      説明

      SWPM_MERGESUBSLIP

      担当者

      ロール

      @AE


運用フロー(サブ)の設定

サンプルのプロセス定義"サブ運用フロー呼出(サブ) "から以下のアクティビティをコピーして、サブ運用フローの最後のアクティビティとして配置します。


アプリケーション実行機能の動作設定ファイルの編集

"運用フロー(メイン)の設定"の手順3で設定した論理アプリ名の定義を、アプリケーション実行機能の動作設定ファイル(ae.ini)に追加します。

新しい論理アプリ名の定義は、サンプルとして提供するSWPM_SAMPLE_SUBSLIPの定義をコピーし、以下のオプションに対して、実際の運用に合わせた値を設定します。

参照

  • プロセス起案コマンド(swpm_createslip)の詳細については、"Systemwalker IT Change Manager 管理者ガイド"の"コマンドリファレンス"を参照してください。

  • サブ運用フローとして起案する伝票のひな型XMLファイルは、伝票情報抽出コマンド(swpm_createformxml)を使用して作成することができます。伝票情報抽出コマンドの詳細については、"Systemwalker IT Change Manager 管理者ガイド"の"コマンドリファレンス"を参照してください。


伝票の登録

設計した伝票を登録します。
詳細については、"Systemwalker IT Change Manager管理者ガイド"の"伝票定義の登録"を参照してください。


回覧ルート定義の編集

サブ運用フローは、申請以外の回覧ルートが固定である必要があります。
管理者機能の回覧ルート定義の編集で、伝票登録したサブ運用フローの回覧ルート定義を編集します。

申請以外のアクティビティに対して、以下の項目を設定します。

な型の伝票XMLを作成

以下の手順で、起案時のひな型となるXML形式の伝票情報を作成します。

アプリケーション実行機能で指定したサブ運用フローとして起案する伝票の雛形XMLファイルを取得します

  1. Webブラウザから、編集した回覧ルート定義を利用し、ひな型用の伝票を起票します。

    伝票の起票については、"Systemwalker IT Change Manager 利用者ガイド"の"伝票の申請機能"を参照してください。

    ポイント

    伝票を起票する際、確定処理まで完了する必要はありません。

  2. プロセス管理サーバのBPM 運用管理機能のプロセス一覧画面を表示し、手順1で作成されたプロセスインスタンスのプロセスIDを確認します。

    確認方法については、"Systemwalker IT Change Manager管理者ガイド"の"伝票の処理状況確認"を参照してください。

  3. swpm_createformxmlコマンドを実行して伝票情報を抽出し、ひな型の伝票XMLドキュメントを作成します。

    実行例:

    【Windows】

    swpm_createformxml -pid 5602 -fxml C:\work\formxmlfile.xml

    【Solaris/Linux】

    swpm_createformxml -pid 5602 -fxml /var/myslip/formxmlfile.xml

    パラメタには、以下を指定します。

    • 手順2で確認したプロセスID

    • 出力ファイル名(ひな型となる伝票XMLドキュメント)

    swpm_createformxmlコマンドの詳細については、"Systemwalker IT Change Manager 管理者ガイド"の"コマンドリファレンス"を参照してください。

  4. 伝票XMLドキュメントを編集します。

    手順3で出力した伝票xmlドキュメントをテキストエディタで開き、タグ内に埋め込まれている文字列をクリアします。