全件複写によるリカバリを行う場合に、DBミラーリングサービスの通常停止ができない場合は、正センタミラーノードでログ破棄の設定を行ってから全件複写によるリカバリを行います。
正センタマスタノードから正センタミラーノードへの全件複写を行う場合
正センタマスタノードから正センタミラーノード、副センタマスタノード、および副センタミラーノードへの全件複写を行う場合
正センタマスタノードから正センタミラーノードへの全件複写を行う場合
以下に、正センタマスタノードから正センタミラーノードへ全件複写を行う場合の、ログ破棄を利用したリカバリの手順を記載します。
操作の手順
注1) 正センタマスタノードと副センタマスタノードで同期しながらセンタ切り替えを実施します。
正センタマスタノードの操作
順序番号の確認を行います。
Symfoware Serverのrdbexecsqlコマンドにより、順序番号を生成することにより順序番号を確認します。
“5.6 センタ切り替え”の手順を副センタマスタノードでのセンタ切り替え手順と同期して実施します。
ただし、以下の手順は実施しないでください。
Active DB GuardのRLPのオンライン(複写先システム)
Active DB GuardのRLPのコネクション状態の開始確認
抽出・反映処理の開始
dxsvstopコマンドを実行して、DBミラーリングサービスを通常停止します。
$ dxsvstop
データベース二重化/Mirroring ControllerのRLPが属するロググループ配下のDSIについて、Symfoware Serverのrdbunlコマンドを実行して、全件複写対象の表のDSIの退避データを取得します。
該当DSIに対して最適化情報の登録やバックアップなどを実行します。
Symfoware Serverのrdbudsiコマンドによる正センタマスタノードと正センタミラーノードの格納件数を比較するなどの方法で、整合性を確認します。
dxsvstartコマンドのcオプションを実行して、DBミラーリングサービスを開始します。
$ dxsvstart -c
rdbbconlineコマンドのmオプションにreflectを指定して実行し、Active DB GuardのRLPをオンライン(複写先システム)にします。
$ rdbbconline -p 'Active DB GuardのRLP名' -m reflect
正センタマスタノードのActive DB GuardのRLP(複写先システム)と副センタマスタノードのActive DB GuardのRLP(複写元システム)がオンラインとなると、以下のメッセージが両システムに出力されます。
rdb: INFO: qdg20158i:コネクション状態を確立しました RLP名='Active DB GuardのRLP名'
rdbbcrlpコマンドのVオプション、Oオプション、およびpオプションを実行し、RLPのコネクション状態を確認します。
コネクション状態の確認については、“付録C コマンド表示内容の確認”の“C.4.2 Vオプション、Oオプション、およびpオプション”を参照してください。
保守運用時の抽出・反映処理を開始します。
“5.6 センタ切り替え”の副センタマスタノードの手順を実施します。副センタマスタノードでのセンタ切り替え手順と同期して実施します。
正センタ アプリケーションサーバの操作
センタ切り替えを行う前に、利用者業務を停止します。
センタ切り替えの手順の中で、利用者業務を再開します。
正センタミラーノードの操作
dxsvstopコマンドのmオプションを実行して、DBミラーリングサービスを保守停止します。
$ dxsvstop -m
DCUを構成するデータベース二重化/Mirroring ControllerのRLPのうち、データベース二重化/Mirroring Controllerの複写元RLPとデータベース二重化/Mirroring Controllerの複写先RLPをrdbbcdcuコマンドで特定します。
rdbbcdcuコマンドのVオプションおよび、bオプションを実行してDCU構成を確認します。
複写元RLPおよび複写先RLPの特定については、“付録C コマンド表示内容の確認”の“C.2.1 Vオプションおよびbオプション”を参照してください。
ログ破棄を利用する場合は、データベース二重化/Mirroring Controllerの複写先RLPのRLP動作環境ファイルのREF_LOG_PURGEパラメタを編集します。
REF_LOG_PURGEパラメタの指定値は、リカバリ方法によって決定します。
ここでは、全件複写によるリカバリを実施します。
リカバリ方法 | REF_LOG_PURGEパタメタの設定値 | すでにREF_LOG_PURGEパタメタが指定されている場合の設定値 |
---|---|---|
全件複写 | DSI | すでにREF_LOG_PURGE=MAPが指定されている場合はALLを設定してください。 |
表定義の再作成および全件複写 | DSI | |
メディアリカバリ | DSI | |
資源識別子の関連付け | MAP | すでにREF_LOG_PURGE=DSIが指定されている場合はALLを設定してください。 |
dxsvstartコマンドのrオプションを実行し、副系ノードのDBミラーリングサービスを開始します。
$ dxsvstart -r
ログ破棄を利用した後、リカバリが完了してDBミラーリングサービスを開始する前に、必ずログ破棄を解除する必要があります。
ログ破棄の解除は、データベース二重化/Mirroring Controllerの複写先RLPのRLP動作環境ファイルのREF_LOG_PURGEパラメタを編集します。
REF_LOG_PURGE=NONE
順序定義の再作成を行います。
Symfoware Serverのrdbddlexコマンドを実行して、順序定義を再作成(削除と定義)します。
データベース二重化/Mirroring ControllerのRLPが属するロググループ配下のDSIについて、Symfoware Serverのrdbsloaderコマンドを実行して、正センタマスタノードで取得した表のDSIの退避データを適用します。
該当DSIに対して最適化情報の登録やバックアップなどを実行します。
dxsvstartコマンドのrオプションを実行して、DBミラーリングサービスを開始します。
$ dxsvstart -r
副センタマスタノードの操作
“5.6 センタ切り替え”の手順を正センタマスタノードでのセンタ切り替え手順と同期して実施します。
“5.6 センタ切り替え”の正センタマスタノードの手順を実施します。正センタマスタノードでのセンタ切り替え手順と同期して実施します。
副センタ アプリケーションサーバの操作
“5.6 センタ切り替え”の手順の中で利用者業務を再開します。
センタ切り替えを行うために、利用者業務を停止します。
正センタマスタノードから正センタミラーノード、副センタマスタノード、および副センタミラーノードへの全件複写を行う場合
以下に、正センタマスタノードから正センタミラーノード、副センタマスタノード、および副センタミラーノードへの全件複写を行う場合の、ログ破棄を利用したリカバリの手順を示します。
操作の手順
注1) 正センタマスタノードと副センタマスタノードで同期しながら、RLP環境の初期化を実施します。
正センタマスタノードの操作
dxsvstopコマンドを実行して、DBミラーリングサービスを通常停止します。
$ dxsvstop
“Active DB Guard 運用ガイド”の“RLP環境の初期化によるRLPの復旧”の複写元システムの手順を実施します。副センタマスタノードで“RLP環境の初期化によるRLPの復旧”の複写先システムの手順を実施しますので、“RLP環境の初期化によるRLPの復旧”の手順にしたがって2ノードで同期して実施します。ただし、”利用者業務の再開”は除きます。
Active DB GuardのRLPが属するロググループ配下のDSIと、データベース二重化/Mirroring ControllerのRLPが属するロググループ配下のDSIについて、Symfoware Serverのrdbunlコマンドを実行して、全件複写対象の表のDSIの退避データを取得します。
該当DSIに対して最適化情報の登録やバックアップなどを実行します。
Symfoware Serverのrdbudsiコマンドによる正センタマスタノードと正センタミラーノードの格納件数を比較するなどの方法で、整合性を確認します。
dxsvstartコマンドのcオプションを実行して、DBミラーリングサービスを開始します。
$ dxsvstart -c
正センタ アプリケーションサーバの操作
サービスの通常停止を行うために、利用者業務を停止します。
利用者業務を再開します。
正センタミラーノードの操作
dxsvstopコマンドのmオプションを実行して、DBミラーリングサービスを保守停止します。
$ dxsvstop -m
DCUを構成するデータベース二重化/Mirroring ControllerのRLPのうち、データベース二重化/Mirroring Controllerの複写元RLPとデータベース二重化/Mirroring Controllerの複写先RLPをrdbbcdcuコマンドで特定します。
rdbbcdcuコマンドのVオプションおよび、bオプションを実行してDCU構成を確認します。
複写元RLPおよび複写先RLPの特定については、“付録C コマンド表示内容の確認”の“C.2.1 Vオプションおよびbオプション”を参照してください。
ログ破棄を利用する場合は、データベース二重化/Mirroring Controllerの複写先RLPのRLP動作環境ファイルのREF_LOG_PURGEパラメタを編集します。
REF_LOG_PURGEパラメタの指定値は、リカバリ方法によって決定します。
ここでは、全件複写によるリカバリを実施します。
リカバリ方法 | REF_LOG_PURGEパタメタの設定値 | すでにREF_LOG_PURGEパタメタが指定されている場合の設定値 |
---|---|---|
全件複写 | DSI | すでにREF_LOG_PURGE=MAPが指定されている場合はALLを設定してください。 |
表定義の再作成および全件複写 | DSI | |
メディアリカバリ | DSI | |
資源識別子の関連付け | MAP | すでにREF_LOG_PURGE=DSIが指定されている場合はALLを設定してください。 |
dxsvstartコマンドのrオプションを実行し、副系ノードのDBミラーリングサービスを開始します。
$ dxsvstart -r
ログ破棄を利用した後、リカバリが完了してDBミラーリングサービスを開始する前に、必ずログ破棄を解除する必要があります。
ログ破棄の解除は、データベース二重化/Mirroring Controllerの複写先RLPのRLP動作環境ファイルのREF_LOG_PURGEパラメタを編集します。
REF_LOG_PURGE=NONE
データベース二重化/Mirroring ControllerのRLPが属するロググループ配下のDSIについて、Symfoware Serverのrdbsloaderコマンドを実行して、正センタマスタノードで取得した表のDSIの退避データを適用します。
該当DSIに対して最適化情報の登録やバックアップなどを実行します。
dxsvstartコマンドのrオプションを実行して、DBミラーリングサービスを開始します。
$ dxsvstart -r
副センタマスタノードの操作
Active DB GuardのRLPについて、rdbbcofflineコマンドのmオプションにtermを指定して実行し、終了オフラインにします。
$ rdbbcoffline -p 'Active DB GuardのRLP名' -m term
dxsvstopコマンドを実行して、DBミラーリングサービスを通常停止します。
$ dxsvstop
“Active DB Guard 運用ガイド”の“RLP環境の初期化によるRLPの復旧”の複写先システムの手順を実施します。正センタマスタノードで“RLP環境の初期化によるRLPの復旧”の複写元システムの手順を実施しますので、“RLP環境の初期化によるRLPの復旧”の手順にしたがって2ノードで同期して実施します。
ただし、以下の手順は実行しないでください。
RLPのオンライン
抽出・反映処理の再開
再作成対象のActive DB GuardのRLPが属するロググループ配下のDSIについて、Symfoware Serverのrdbunlコマンドを実行して、全件複写対象の表のDSIの退避データを取得します。
該当DSIに対して最適化情報の登録やバックアップなどを実行します。
dxsvstartコマンドのcオプションを実行して、DBミラーリングサービスを開始します。
$ dxsvstart -c
rdbbconlineコマンドを実行して、Active DB GuardのRLPをオンラインにします。
$ rdbbconline -p 'Active DB GuardのRLP名' -m reflect
抽出・反映処理を開始します。
副センタミラーノードの操作
データベース二重化/Mirroring ControllerのRLPが属するロググループ配下のDSIについて、Symfoware Serverのrdbsloaderコマンドを実行して、正センタマスタノードで取得した表のDSIの退避データを適用します。
該当DSIに対して最適化情報の登録やバックアップなどを実行します。
dxsvstartコマンドのrオプションを実行して、DBミラーリングサービスを開始します。
$ dxsvstart -r