正センタマスタノードの保守は、ノード切替えの方法によって操作手順が異なります。
通常運用時の正センタマスタノードにおいて、OSやミドルウェアのパッチ適用などの保守作業を行う場合には、利用者業務の停止を実施後、計画切替えを行って正センタマスタノードを停止する事で、保守作業中に正センタミラーノードで業務を行うことができます。
通常運用時の計画切替えによる正センタマスタノード保守の流れを以下に示します。
注1) 利用者業務の停止が可能な時間に実施します。
注2) Symfoware Serverの停止が必要な場合に実施します。
注3) 必要に応じて実施します。
注4) 切替え運用から通常運用への切戻し手順については、“B.1 切替え運用の停止”および“5.2.2 通常運用の起動”を参照してください。
注5) Mirroring Controllerを利用している場合で、DBミラーリング動作環境ファイルのGCM_FAILOVER=YESを指定しているときは、DBミラーリングサービスの開始前にGCMを起動してください。
GCMが起動されていない場合、DBミラーリングサービスは開始できますが、警告メッセージを出力します。
注6) ロググループの数だけ繰り返します。
正センタマスタノードの操作
dxsvstopコマンドを実行します。これにより、DBミラーリングシステムは、正系ノードのDBミラーリングサービスと副系ノードのDBミラーリングサービスを連動して通常停止します。
$ dxsvstop
dxinfコマンドのsオプションの実行により、DBミラーリングサービスが通常停止していることを確認します。
DBミラーリングサービスの通常停止の確認については、“付録C コマンド表示内容の確認”の“C.1.2 sオプション”を参照してください。
rdbbcofflineコマンドのmオプションにsuspendを指定して実行し、Active DB GuardのRLPを休止オフラインにします。
$ rdbbcoffline -p 'Active DB GuardのRLP名' -m suspend
rdbbcrlpコマンドのVオプション、Oオプション、およびpオプションを実行し、RLPの休止オフライン状態を確認します。
休止オフラインの確認については、“付録C コマンド表示内容の確認”の“C.4.2 Vオプション、Oオプション、およびpオプション”を参照してください。
Symfoware Serverの停止が必要な保守作業を行う場合には、Symfoware Serverのrdbstopコマンドを実行して、Symfoware Serverを停止します。
dxstopコマンドを実行して、モニタデーモンを停止します。
$ dxstop
正センタマスタノードで保守作業を実施します。
dxstartコマンドを実行して、モニタデーモンを起動します。
$ dxstart
Symfoware Serverを起動します。
Connection Managerの監視プロセスを起動します。
処理性能を向上させるために、BC管理DBのActive DB GuardのRLP環境に対応するDSIをメモリに常駐させることを推奨します。
Symfoware Serverのrdbresidentコマンドを使用して、BC管理DBのActive DB GuardのRLP環境に対応するDSIをメモリ常駐化します。
【参照】
メモリ常駐化を行うBC管理DBのActive DB GuardのDSI名については、“Active DB Guard 設計・セットアップガイド”の“BC管理DBの構成”を参照してください。
処理性能を向上させるために、BC管理DBのデータベース二重化/Mirroring ControllerのRLP環境に対応するDSIをメモリに常駐させることを推奨します。
Symfoware Serverのrdbresidentコマンドを使用して、BC管理DBのデータベース二重化/Mirroring ControllerのRLP環境に対応するDSIをメモリ常駐化します。
【参照】
メモリ常駐化を行うBC管理DBのデータベース二重化/Mirroring ControllerのDSI名については、“データベース二重化導入運用ガイド”の“DSIのメモリ常駐”または“Mirroring Controller 運用ガイド”の“DSIのメモリ常駐”を参照してください。
rdbbconlineコマンドのmオプションにcaptureを指定して実行し、Active DB GuardのRLPをオンライン(複写元システム)にします。
$ rdbbconline -p 'Active DB GuardのRLP名' -m capture
rdbbcrlpコマンドのVオプション、Oオプション、およびpオプションを実行して、RLPのオンライン状態を確認します。
複写元システムでのオンラインの確認については、“付録C コマンド表示内容の確認”の“C.4.2 Vオプション、Oオプション、およびpオプション”を参照してください。
正センタマスタノードのActive DB GuardのRLP(複写元システム)と副センタマスタノードのActive DB GuardのRLP(複写先システム)がオンラインとなると、以下のメッセージが両システムに出力されます。
rdb: INFO: qdg20158i:コネクション状態を確立しました RLP名='Active DB GuardのRLP名'
rdbbcrlpコマンドのVオプション、Oオプション、およびpオプションを実行し、RLPのコネクション状態を確認します。
コネクション状態の確認については、“付録C コマンド表示内容の確認”の“C.4.2 Vオプション、Oオプション、およびpオプション”を参照してください。
dxsvstartコマンドのrオプションを実行し、副系ノードのDBミラーリングサービスを開始します。
$ dxsvstart -r
dxinfコマンドのsオプションの実行により、副系ノードのDBミラーリングサービスが開始されていることを確認します。
副系ノードのDBミラーリングサービスの開始の確認については、“付録C コマンド表示内容の確認”の“C.1.2 sオプション”を参照してください。
退避処理を開始します。
正センタアプリケーションサーバの操作
利用者業務を停止してください。
アプリケーションサーバを利用してデータベースアクセスを行っている場合は、アプリケーションサーバのコネクションを切断します。Interstage Application Serverを利用している場合は、コネクションを停止するために、ワークユニットを一旦停止する必要があります。
運休日などでデータベース運用を停止する場合は、正系ノードのDBミラーリングサービスの停止前にアプリケーションサーバを停止してください。
利用者業務を再開してください。アプリケーションサーバを利用して、データベースへのアクセスを行う場合、アプリケーションサーバは、正センタミラーノードのDBミラーリングサービス開始後、かつ、利用者業務開始前に起動してください。
正センタミラーノードの操作
dxinfコマンドのsオプションの実行により、DBミラーリングサービスが通常停止していることを確認します。
DBミラーリングサービスの通常停止の確認については、“付録C コマンド表示内容の確認”の“C.1.2 sオプション”を参照してください。
dxsvstartコマンドのcオプションを実行し、正系ノードのDBミラーリングサービスを開始します。
$ dxsvstart -c
dxinfコマンドのsオプションの実行により、正系ノードのDBミラーリングサービスが開始されていることを確認します。
正系ノードのDBミラーリングサービスの開始の確認については、“付録C コマンド表示内容の確認”の“C.1.2 sオプション”を参照してください。
【注】
正センタミラーノードで正系ノードのDBミラーリングサービスを開始する際には、正センタマスタノードで正系ノードのDBミラーリングサービスを開始していない事を確認してください。DBミラーリングシステムの管理用のLANに異常が発生している場合に、正センタマスタノードと正センタミラーノードで正系ノードのDBミラーリングサービスを開始すると、DCUの再構築が必要となります。
正センタミラーノードで正系ノードのDBミラーリングサービスを開始する際には、副センタマスタノードでActive DB GuardのRLPをオンライン(複写元システム)にしていない事を確認してください。副センタマスタノードでActive DB GuardのRLPをオンライン(複写元システム)した状態で、正センタミラーノードで正系ノードのDBミラーリングサービスを開始すると、Active DB GuardのRLPの再作成か、データベース二重化/Mirroring ControllerのDCUの再構築が必要となります。
通常運用時の正センタマスタノードにおいて、OSやミドルウェアのパッチ適用などの保守作業を行う場合には、ノードの強制切替えを行って正センタマスタノードを停止する事で、保守作業中に正センタミラーノードで業務を行うことができます。
通常運用時の強制切替えによる正センタマスタノード保守の流れを以下に示します。
注1) 正センタミラーノードでノードの強制切替えを行うと、DBミラーリングシステムが正センタマスタノードのSymfoware Serverの強制停止を行います。
注2) 必要に応じて実施します。
注3) 切替え運用から通常運用への切戻し手順については、“B.1 切替え運用の停止”および“5.2.2 通常運用の起動”を参照してください。
正センタマスタノードの操作
dxinfコマンドを実行し、ノード切替えの完了およびDBミラーリングサービスの停止を確認します。
相手ノードのDBミラーリングサービスのノード切替えの完了の確認については、“付録C コマンド表示内容の確認”の“C.1.1 オプションなし”を参照してください。
dxrebuildコマンドを実行して、ノード組込みを行います。
$ dxrebuild
dxstopコマンドを実行して、モニタデーモンを停止します。
$ dxstop
正センタマスタノードで保守作業を実施します。
dxstartコマンドを実行して、モニタデーモンを起動します。
$ dxstart
Symfoware Serverを起動します。
Connection Managerの監視プロセスを起動します。
処理性能を向上させるために、BC管理DBのActive DB GuardのRLP環境に対応するDSIをメモリに常駐させることを推奨します。
Symfoware Serverのrdbresidentコマンドを使用して、BC管理DBのActive DB GuardのRLP環境に対応するDSIをメモリ常駐化します。
【参照】
メモリ常駐化を行うBC管理DBのActive DB GuardのDSI名については、“Active DB Guard 設計・セットアップガイド”の“BC管理DBの構成”を参照してください。
処理性能を向上させるために、BC管理DBのデータベース二重化/Mirroring ControllerのRLP環境に対応するDSIをメモリに常駐させることを推奨します。
Symfoware Serverのrdbresidentコマンドを使用して、BC管理DBのデータベース二重化/Mirroring ControllerのRLP環境に対応するDSIをメモリ常駐化します。
【参照】
メモリ常駐化を行うBC管理DBのデータベース二重化/Mirroring ControllerのDSI名については、“データベース二重化導入運用ガイド”の“DSIのメモリ常駐”または“Mirroring Controller 運用ガイド”の“DSIのメモリ常駐”を参照してください。
正センタマスタノードのActive DB GuardのRLP(複写元システム)と副センタマスタノードのActive DB GuardのRLP(複写先システム)がオンラインとなると、以下のメッセージが両システムに出力されます。
rdb: INFO: qdg20158i:コネクション状態を確立しました RLP名='Active DB GuardのRLP名'
rdbbcrlpコマンドのVオプション、Oオプション、およびpオプションを実行し、RLPのコネクション状態を確認します。
コネクション状態の確認については、“付録C コマンド表示内容の確認”の“C.4.2 Vオプション、Oオプション、およびpオプション”を参照してください。
dxsvstartコマンドのrオプションを実行し、副系ノードのDBミラーリングサービスを開始します。
$ dxsvstart -r
dxinfコマンドのsオプションの実行により、副系ノードのDBミラーリングサービスが開始されていることを確認します。
副系ノードのDBミラーリングサービスの開始の確認については、“付録C コマンド表示内容の確認”の“C.1.2 sオプション”を参照してください。
退避処理を開始します。
正センタミラーノードの操作
dxswitchコマンドの実行により、強制ノード切替えを実施します。
$ dxswitch
ノード切替えが完了すると、以下のメッセージが出力されます。
SYMFOWARE_SYMDX: INFO: 12132: The switch from the secondary node to the primary node has completed.
dxinfコマンドを実行し、ノード切替えの完了を確認します。
自ノードのDBミラーリングサービスのノード切替えの完了の確認については、“付録C コマンド表示内容の確認”の“C.1.1 オプションなし”を参照してください。
ノード切替えの完了を確認した後、バッチ業務などの利用者業務を再開してください。
なお、Connection Manager経由で実行している正センタマスタノードの利用者業務は、正センタミラーノードに接続されるため異常となったトランザクションを再実行するだけで継続可能です。