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Systemwalker Runbook Automation リファレンスガイド
Systemwalker

3.2.1 任意のコマンドを実行

機能説明

指定したホストで任意のコマンドを実行します。

指定できるコマンドとして、Windows、Linux、Solarisのコマンド、Windows PowerShell のコマンドレットがあります。また、バッチファイルやシェルスクリプトを実行することも可能です。

オプション

基本オプション

(1) hostname

運用操作部品を実行する対象のホスト名またはIPアドレスです。

管理サーバで運用操作部品を実行する場合、以下を指定します。

  • IPv4の場合: 'localhost'または'127.0.0.1'

  • IPv6の場合: 'localhost'または'::1'

ホスト名またはIPアドレスを省略した場合、引数エラーとなります。

ホスト名またはIPアドレスの文字数の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。

(2) commandline

実行するコマンド名と引数です。

コマンド名と引数には、絶対パスまたは相対パスが利用できます。相対パスの場合、以下のディレクトリを基点とした相対パスです。

コマンドを実行するホスト

通信方法

基点となるディレクトリ

Windowsの管理サーバ

[Systemwalker Runbook Automation 管理サーバのインストールフォルダ]\etc\share\rbaope\work

※デフォルトの場合はC:\Fujitsu\Systemwalker\SWRBAM

Linuxの管理サーバ

/etc/opt/FJSVswrbam/share/rbaope/work

Windowsの業務サーバ

ファイル転送基盤

[Systemwalker Runbook Automation 業務サーバのインストールフォルダ]\FJSVlnkbs\lnk02

※デフォルトの場合はC:\Fujitsu\Systemwalker\SWRBAA

SSH

Cygwinの接続ユーザーのホームディレクトリ

(C:\cygwin\home\Administrator)

PowerShell

接続ユーザーのホームディレクトリ

上記以外

各通信方法の接続ディレクトリ

Linux、Solarisの業務サーバ

ファイル転送基盤

/opt/FJSVlnkbs/lnk02

上記以外

接続ユーザーのホームディレクトリ

実行するコマンド名にパスの情報が含まれている場合は、以下のとおり指定してください。なお、コマンド名で指定したコマンドの引数にパスの情報が含まれる場合は、コマンドの仕様に従って指定してください。

  • パスの区切り文字を'\'から'/'に変更する。

  • パスの情報をダブルクォーテーションで囲む。

  • 業務サーバがWindowsかつ、ファイル転送基盤を利用して接続するかつ、パスに'%'を含む場合、'%'を2つ繰り返す。

拡張子が.batおよび、.cmdのコマンド名には、拡張子を指定してください。拡張子を指定しない場合の動作は保証されません。

コマンド名と引数を省略した場合、引数エラーとなります。

コマンド名と引数の文字数の上限は、8000文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。

対話型のコマンドが実行された場合、エラーとなります。

実行するコマンド名と引数は、以下のように指定します。

(例)

指定したフォルダ(ディレクトリ)のファイル詳細一覧を取得する場合:

dir "c:/work/example"

コマンド名を絶対パスで指定した場合:

"c:/work/example/example.bat" -a "c:/work/a.txt"

拡張オプション

(1) connectiontype

ホストへの通信方法です。

“File Transfer Infrastructure”(ファイル転送基盤)、“SSH”、“PowerShell”、“Telnet”、“RSH” 、“REXEC”のいずれかを指定します。なお、大文字/小文字は区別しません。

上記以外を指定した場合、引数エラーとなります。

通信方法の入力を省略した場合、通信可能な方法を検索して通信します。

また“PowerShell”は管理サーバがWindowsの場合に指定可能です。管理サーバがWindows以外の場合、引数エラーとなります。

(2) accport

RSH、REXECで通信する場合に使用する、標準エラー出力用の受付ポート番号です。

RSHの場合、512~1023の範囲で指定可能です。REXECの場合、1~65535の範囲で指定可能です。

通信方法がRSH、REXEC以外の場合は指定を無視します。

複数指定する場合はカンマ(,)で区切ります。また範囲を指定する場合はハイフン(-)で区切ります。

ポート番号は最大10個まで指定可能です。それより大きい場合、引数エラーとなります。

ポート番号の入力を省略した場合、“1014-1023”を使用します。

(3) ostype

コマンドを実行するホストのOS種別です。

Windows、Linux、Solarisを指定します。なお、大文字/小文字は区別しません。

OS種別の入力を省略した場合、指定したホスト名またはIPアドレスを元に構成管理データベース(CMDB)を検索し、取得したOS種別の値をSystemwalker Runbook Automationが自動的に設定します。

OS種別の文字列の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。

(4) username

コマンドを実行するホストへSSH、Windows PowerShell、Telnetを利用して接続するユーザー名です。

または、rsh、rexecにおけるリモートホストのユーザー名です。

接続ユーザー名および接続に必要なパスワードの入力を省略した場合、指定したホスト名またはIPアドレスを元に構成管理データベース(CMDB)を検索し、取得した接続ユーザー名の値をSystemwalker Runbook Automationが自動的に設定します。

ファイル転送基盤を利用して接続する場合は、接続ユーザー名は以下のようになり変更できません。このため、ユーザー名を指定しても無効になります。

  • 業務サーバがWindowsの場合: Administrator

  • 業務サーバがLinux、Solarisの場合: root

接続ユーザー名の文字列の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。

(5) password

コマンドを実行するホストへSSH、Windows PowerShell、Telnetを利用して接続するユーザーのパスワードです。

または、rexecにおけるリモートホストのユーザーのパスワードです。

接続ユーザー名および接続に必要なパスワードの入力を省略した場合、指定したホスト名またはIPアドレスを元に構成管理データベース(CMDB)を検索し、取得した接続パスワードの値をSystemwalker Runbook Automationが自動的に設定します。

ファイル転送基盤を利用して接続する場合は、パスワードを指定しても無効になります。

接続に必要なパスワードの文字列の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。

(6) execusername

コマンドを実行するホストでコマンドを実行するユーザー名です。

実行ユーザー名およびexecpasswordの入力を省略した場合、指定したホスト名またはIPアドレスを元に構成管理データベース(CMDB)を検索し、取得した管理者ユーザーの値をSystemwalker Runbook Automationが自動的に設定します。CMDBに登録されていない場合は、接続ユーザー名で実行します。

hostnameに指定したホストがWindowsで、ファイル転送基盤を利用して接続する場合は、Administratorユーザーで実行します。このため、ユーザー名を指定しても無効になります。

実行ユーザー名の文字列の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。

(7) execpassword

本運用操作部品ではexecpasswordの値を使用しません。execpasswordの値を指定した場合、無効となります。

(8) timeout

運用操作部品の実行の完了待ち合わせ時間(秒)です。

300~86,400(1日)の範囲で指定が可能です。

(例) 完了待ち合わせを10分間行う場合:600

指定した時間を経過しても運用操作部品の実行が完了しない場合は、運用操作部品の処理を復帰値:201で中断します。

(9) retry

運用操作部品の実行の起動リトライ回数です。

運用操作部品が復帰値:161で終了した場合に、起動リトライを行う回数を指定します。0~5の範囲で指定が可能です。

起動リトライにより再実行した結果、運用操作部品が161以外の復帰値で終了した場合は、指定した起動リトライ回数に達していなくても運用操作部品の実行は終了します。運用操作部品の復帰値は最後に実行した値になります。

(例) 起動リトライを2回行う場合:2

(10) retry_interval

運用操作部品のリトライ間隔(秒)です。

運用操作部品が復帰値:161で終了した場合に、起動リトライを行うまでの間隔を指定します。1~14400の範囲で指定が可能です。

(例) 300秒間隔でリトライを行う場合:300


timeout、retry、およびretry_intervalについて、指定を省略した場合や、範囲外の値を入力した場合は、運用操作部品実行定義ファイルで指定した値が有効になります。詳細は、“2.5 運用操作部品実行定義ファイル”を参照してください。

復帰値

アイコン

シンボル名
矢印名

復帰値

意味

成功

159~240以外

コマンドの実行に成功しました。コマンドの復帰値です。

失敗

161

コマンドの実行に失敗しました。リトライ回数を指定した場合、リトライします。

178

コマンドにより実行中のプログラムが異常終了しました。

187

運用操作部品による操作を実施する際、業務サーバにネットワーク接続(SSH、Windows PowerShell、Telnet、RSH、REXEC)時の認証に失敗しました。

または、運用操作部品による操作を実施する際に、業務サーバとの通信処理(ファイル転送基盤)で異常が発生しました。実行結果にファイル転送基盤のエラーコードを出力します。エラーコードについては、“3.22 ファイル転送基盤の詳細コード”を参照してください。

188

RBAエージェントが導入されていない業務サーバに対して運用操作部品による操作を実施中に、業務サーバとのネットワーク通信(SSH、Telnet、RSH、REXEC)が切断されました。

189

運用操作部品による操作を実施する際、業務サーバにネットワーク接続(SSH、Windows PowerShell、Telnet、RSH、REXEC)できませんでした。

または、運用操作部品による操作を実施する際に、業務サーバとの通信処理(ファイル転送基盤)で異常が発生しました。実行結果にファイル転送基盤のエラーコードを出力します。エラーコードについては、“3.22 ファイル転送基盤の詳細コード”を参照してください。

196

管理サーバがLinuxの場合に、指定できないオプションが指定されました。

197

オプションの内容に誤りがありました。

200

コマンドの実行が異常終了しました。

201

運用操作部品の実行がタイムアウトしました。

202

運用操作部品が実行されませんでした。

203

運用操作部品の実行が失敗しました。管理サーバの環境に問題があります。

205

運用操作部品が実行されませんでした。運用操作部品の入力情報の指定に問題があります。

206

運用操作部品を正常に実行できませんでした。運用操作部品の出力情報の指定に問題があります。

207

運用操作部品が実行されませんでした。運用操作部品が管理サーバに登録されていない可能性があります。

208

運用操作部品の実行途中に自動運用プロセスのリカバリが行われたため、自動運用プロセスを中止状態にしました。

失敗

上記以外の159~240

Systemwalker Runbook Automationで使用する復帰値です。

出力情報

変数

意味

message

コマンドの実行に成功した場合、以下のメッセージを設定します。

The operation component was successful.

commandlineオプションに指定されたコマンドの実行を制御する処理中に異常が発生した場合は、エラー内容を文字列として設定します。

command_stdout(※)

実行したコマンドの標準出力を設定します。

command_stderr(※)

実行したコマンドの標準エラー出力を設定します。

command_rcode

実行したコマンドの復帰値を設定します。

returnCode

復帰値を設定します。

※通信方法がTelnetの場合、標準エラー出力も“command_stdout”に設定します。“command_stderr”には何も出力しません。

注意事項