名前
ijrestore - IJServerクラスタの資源のリストア・移入
形式
ijrestore -d directory [-h hostname] [-f filename]
機能説明
ijrestoreコマンドは、IJServerクラスタの資源をIJServerクラスタの運用環境にリストア・移入します。
リストア先にIJServerクラスタの資源が存在する場合は、削除した後にリストア・移入します。そのため、バックアップ対象外のログファイルなどはリストア・移入を行うと削除されます。
以下に、本コマンドの引数を説明します。
オプション
オプション名 | 説明 |
---|---|
-d | IJServerクラスタ資源をバックアップしたディレクトリ名を絶対パスで指定します。 |
-h | 資源移入時に、移入元と移入先のマシンでホスト名が異なる場合に移入先のマシンのホスト名を指定します。 |
-f | 資源移入時に、移入元と移入先のマシンでホスト名またはIPアドレスが異なる場合にIPアドレス・ホスト名設定ファイルを指定します。 |
# コメント行↑ |
※#から始まる行はコメント行として扱われます。
※行頭/行末の空白は無視されます。
※=の両側には空白を指定しないでください。
HTTPサービスのネットワークアドレス
HTTPサービスのネットワークアドレスに「0.0.0.0」以外の値が設定されており、移入元のマシンと移入先のマシンでIPアドレスが異なる場合は、HTTPサービスのネットワークアドレスを以下の定義項目で設定します。
default-config.http-service.http-listener.${http-listener-id}.address |
定義項目の詳細については、「Java EE運用ガイド」-「HTTPサービスの定義項目」を参照してください。
IIOPサービスのネットワークアドレス
IIOPサービスのネットワークアドレスに「0.0.0.0」以外の値が設定されており、移入元のマシンと移入先のマシンでIPアドレスが異なる場合は、IIOPサービスのネットワークアドレスを以下の定義項目で設定します。
default-config.iiop-service.iiop-listener.${iiop-listener-id}.address |
定義項目の詳細については、「Java EE運用ガイド」-「IIOPサービスの定義項目」を参照してください。
管理サービスのネットワークアドレス
管理サービスのネットワークアドレスに「0.0.0.0」以外の値が設定されており、移入元のマシンと移入先のマシンでIPアドレスが異なる場合は、管理サービスのネットワークアドレスを以下の定義項目で設定します。
default-config.admin-service.jmx-connector.${name}.address |
定義項目の詳細については、「Java EE運用ガイド」-「管理サービスの定義項目」を参照してください。
JMSサービスのホスト
システムの形態によってメッセージブローカが存在するホストが変わる場合に、メッセージブローカのホスト名を変更する必要があります。
移入元のマシン内にIJServerクラスタとメッセージブローカが存在する場合
メッセージブローカのホスト名を変更する必要があります。
移入元のマシン内のIJServerクラスタが別のマシンのメッセージブローカを使用する形態で、メッセージブローカのホスト名が変更になる場合
メッセージブローカのホスト名を変更する必要があります。
移入元のマシン内のIJServerクラスタが別のマシンのメッセージブローカを使用する形態で、メッセージブローカのホスト名に変更がない場合
メッセージブローカのホスト名は変更する必要ありません。
メッセージブローカのホスト名は、以下の定義項目で設定します。
default-config.jms-service.jms-host.default_JMS_host.host |
定義項目の詳細については、「Java EE運用ガイド」-「JMSサービスの定義項目」を参照してください。
例
各定義項目のIPアドレスを192.168.1.1に設定する場合の記述例
# HTTPサービスのネットワークアドレス |
戻り値
0: 正常終了
1: 異常終了
注意事項
本コマンドは、管理者権限で実行してください。
本コマンドを実行する場合には、「運用ガイド(基本編)」-「メンテナンス(資源のバックアップ/他サーバへの資源移行/ホスト情報の変更)」に記載されている手順で実行してください。
本コマンドを実行する場合には、isprintbackuprscコマンドで表示されたバックアップ対象サービスの資産を同時にリストア・移入してください。
issetsecuritymodeコマンドを実行した環境からバックアップした資源をリストア・移入した場合、または、リストア・移入先でissetsecuritymodeコマンドを実行した場合は、issetsecuritymodeコマンドを再実行してください。
また、必要に応じてijsetoperatoridコマンドでサービス運用ユーザーを再設定してください。
本コマンドを多重実行した場合、予期しない障害が発生する場合があります。多重実行した場合は、本コマンドを再実行してください。記述のとおり、コマンドを再実行すれば問題ありません。
本バージョンで提供されていないJDKで動作していたIJServerクラスタ資源を移行すると、移行先のJava EE機能のインストール時またはijinitコマンド実行時に指定されたJDKで、Java EE機能が動作するようになります。
使用例
IJServerクラスタ資源を「X:\Backup」ディレクトリからリストアします。
> ijrestore -d X:\Backup |
IJServerクラスタ資源を「/backup」ディレクトリからリストアします。
> ijrestore -d /backup |