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Interstage Business Application ServerV10.1.0 COBOLアプリケーション開発リファレンス
Interstage

5.2.2 サーバへのftpd/rexecサービスの導入と起動

ここではサーバへのftpdおよびrexecサービスの導入と起動方法について説明します。

注意

サーバのOSがSolaris、Linux(x86)またはLinux(Itanium)で、かつ、サーバのNetCOBOLの製品バージョンがV10以前の場合はftpd/rexecサービスを使用します。これ以外の場合はNetCOBOLリモート開発サービスを使用してください。

5.2.2.1 Solarisサーバの場合

Solarisサーバの場合、ftpdおよびrexecサービスは、デフォルトではオペレーティングシステムの導入時にインストールされ、常に起動するようになっています。

注意

Solaris10の場合は、rexecサービスはオペレーティングシステムの導入時に起動するようになっていません。次の操作が必要になります。

  • ステータスの確認

    次のコマンドを実行してステータスを確認してください。

    # svcs -a | grep rexec
    disabled   18:28:10 svc:/network/rexec:default

    実行結果の出力の先頭が"disabled"である場合は、rexecサービスを起動してください。

  • rexecサービスの起動

    次のコマンドを実行してrexecサービスを起動してください。

    # svcadm enable svc:/network/rexec:default

Solarisサーバの場合、システム設定の変更は設定ファイルの内容を直接確認し、必要であればそれを修正することが一般的ですので、その方法について説明します。

  1. サービスの状態の確認

    Solarisサーバではftpdおよびrexecは、inetd(インターネットデーモン)から呼び出されるサービスです。したがって、次のファイルの内容を確認します。

    • /etc/services

    • /etc/inetd.conf

    "/etc/services"および"/etc/inetd.conf"内のftpdおよびrexecに関する記述が存在し、それが有効であれば、以降の作業は必要ありません。次にその例を示します。

    • /etc/servicesの例

      #
      # Network services, Internet style
      #
      …
      ftp 21/tcp
      …
      ## UNIX specific services
      ## these are NOT officially assigned
      #
    • /etc/inetd.confの例

      …
      # FTPD - FTP server daemon
      ftp stream tcp6 nowait root /usr/sbin/in.ftpd in.ftpd -a
      …
      # REXECD - rexec daemon (BSD protocols)
      exec stream tcp nowait root /usr/sbin/in.rexecd in.rexecd
      exec stream tcp6 nowait root /usr/sbin/in.rexecd in.rexecd
      …

    ftpdまたはrexecの設定行がコメント化(行頭に"#")されている場合は、以降の作業を行ってください。

  2. サービスの設定の変更

    "/etc/services"および"/etc/inetd.conf"を修正します。

  3. サービスの起動

    ftpdおよびrexecは、inetd配下で起動されるサービスであるため、inetdを再起動します。

    次のコマンドを実行してください。

    # kill -HUP `cat /var/run/inetd.pid`
    
    または
    
    # ps -ea | grep inetdinetdのプロセスIDが表示される。
    # kill -HUP inetdのプロセスID

5.2.2.2 Linuxサーバの場合

Linuxサーバの場合、ftpdおよびrexecサービスは、オペレーティングシステムの導入時にインストールされていない場合もあるため、これらのパッケージが導入済みかどうかを確認します。
なお、Linuxでは、この種のシステム設定のためにGUIを持つツールが用意されている場合がありますが、GUIツールはバージョンおよび個々のシステムの設定による違いが大きいため、コマンドによる操作方法について説明します。

  1. パッケージの確認

    パッケージがインストール済みか確認するには次の形式でrpmコマンドを実行します。

    # rpm -query パッケージ名

    ftpdおよびrexecに必要なパッケージ名は次のとおりです。

    • ftpd : vsftpd

    • rexec : rshおよびrsh-server

    次に示すようにインストールされているパッケージの情報が表示されている場合、パッケージはインストール済みです。サービスの状態の確認に進んでください。

    # rpm -query vsftpd
    vsftpd-2.0.1-5
    # rpm -query rsh
    rsh-0.17-17
    # rpm -query rsh-server
    rsh-server0.17-17

    パッケージの情報が表示されない場合、パッケージのインストールを行う必要があります。

    注意

    Linuxシステムで使用されるftpdのパッケージには、バージョンやディストリビューションの違いによりいくつか種類があります。次のようなものが使われている場合もあります。

    • wu-ftpd

    • proftpd

  2. パッケージの導入

    次のrpmコマンドを使用してパッケージを導入します。

    rpm -Uvh パッケージ名
  3. サービスの状態の確認

    /sbin/chkconfigコマンドを次の形式で使用して、システム起動時のサービス開始の設定を確認します。

    /sbin/chkconfig --list サービス名

    例えば、次のような結果が得られる場合、ftpd(vsftpd)とrexecはシステム起動時に開始されない設定になっています。

    # /sbin/chkconfig --list vsftpd
    vsftpd 0:off 1:off 2:off 3:off 4:off 5:off 6:off
    # /sbin/chkconfig -list rexec
    rexec off
  4. サービスの設定の変更

    /sbin/chkconfigコマンドを次の形式で使用して、システム起動時にサービスが開始されるように設定を確認します。

    /sbin/chkconfig [--level レベル] サービス名 on

    以下、システム開始時にサービスが開始されるように設定を変更し、その変更を確認する例について示します。

    # /sbin/chkconfig --level 5 vsftpd on
    # /sbin/chkconfig --list vsftpd
    vsftpd 0:off 1:off 2:off 3:off 4:off 5:on 6:off
    # /sbin/chkconfig rexec on
    # /sbin/chkconfig --list rexec
    rexec on
  5. サービスの起動

    /sbin/serviceコマンドを次の形式で使用して、サービスを開始します。

    なお、rexecの場合は、xinetd配下で起動するサービスであるため、xinetdを再起動する必要があります。

    # sbin/service vsftpd start
    vsftpd 用の vsftpd を起動中: [ OK ]
    # /sbin/service xinetd stop
    xinetd を停止中: [ OK ]
    # /sbin/service xinetd start
    xinetd を起動中: [ OK ]